プロレス・格闘技の情報満載!全日本・ノア公式モバイルサイト

8/14【全日本】永田が“後輩"芦野を熱戦撃破で王道Tベスト4 準決勝へ宮原とダンス対決

『第9回王道トーナメント』東京・新木場1stRING(2022年8月14日)
2回戦 ○永田裕志vs芦野祥太郎×

 永田が“後輩"芦野との熱戦を制し、王道トーナメント準決勝に進出。宮原との一騎打ちが実現することになり、ダンス対決で明るく火花を散らした。

 王道トーナメント初出場となった永田は8・11名古屋大会の1回戦でヨシタツとの再会対決に快勝。初出場・初優勝へ向けて8年ぶりのナガダンスで気勢を上げた。続くこの日の2回戦で芦野と対決。両者は日体大レスリング部出身の共通項があり、芦野が新日本の入門テストに不合格となった際、試験官を務めていたのが永田だった。

 2戦続けて再会対決となった永田はキャリアも年齢も違う芦野を相手に真っ向から渡り合った。エルボースマッシュを連発されれば、ミドルキック連打で応戦。脇固めやショルダーアームブリーカーで腕攻めに出た。

 負けじと芦野は俵返しでぶっこ抜いて逆襲。アンクルロックで捕らえた。永田がナガタロックIIで切り返しても、芦野はさらにアンクルロックで切り返して譲らず。ジャーマンでぶん投げたが、永田もすぐさまエクスプロイダーで応戦。タイナー、雪崩式エクスプロイダーと大技攻勢に出たが、ミドルキックをキャッチした芦野が再びアンクルロックで捕らえて勝機を作った。

 永田も何とかロープにたどり着いて九死に一生を得た。カウンターのヒザ蹴りで芦野の動きを止めると、エルボー合戦で火花。ミドルキックをキャッチされても延髄斬りを見舞い、久々にニールキックもさく裂させる。すかさずバックドロップで追い討ちをかけると、伝家の宝刀・バックドロップホールドを爆発させて3カウントを奪った。

 永田が芦野を熱戦の末に下し、ベスト4進出を決めた。準決勝の舞台は8・20後楽園大会。相手はこの日、サイラスに勝利したエース・宮原に決まった。2012年のノア・グローバルリーグ戦以来、10年ぶりの一騎打ちが実現する。試合後、永田が田村とともにナガダンスを披露。そこへ宮原が現れ、「NTVスポーツテーマ」が流れる中、最高ダンスを踊って全日ファンを喜ばせ、奇しくも準決勝を前にダンス対決で火花を散らした形となった。

 「全日本に大きなクサビを打ち込む」と宣言して臨んだ王道トーナメント初出場。その先に三冠ベルト初戴冠によるダブルグランドスラムを見据える永田は着々と有言実行に近づきつつある。宮原から「あなたの夏の思い出に最高の男をプレゼントしましょう。8月20日があなたの夏の思い出のラストです」と通告されたが、ここで夏を終わらせるつもりはない。「8月20日、夏の思い出とは言わず、永田裕志、デビュー30周年の大きな思い出を作って、日本武道館に行きたいと思います」と予告してみせた。

 「1、2、3、ゼアッ!」の叫びとともに敬礼ポーズで新木場大会を締めた永田。「僕がこうやって火種を蒔いたことで、全日本プロレスが活性化している雰囲気がありありと伝わってきますよ。永田裕志、数年ぶりに全日本プロレスに上がって、これこそ俺の真骨頂です」と手応えを噛み締めて胸を張ると、「全日本プロレスはこれだけ素晴らしい選手がいるのに、それが世の中に届かない。じゃあ、俺を通じて、世の中に届けてやろうじゃないですか。ただし、いただくものはいただきます」と宣言してみせた。

【試合後の永田】
▼永田「全日本プロレス、新木場1stRING、王道トーナメント2回戦、大変盛り上がってよかったんじゃないですか。俺が蒔いた火種で宮原健斗の心にしっかりと火が点いて、宮原を動かした。ある意味、この時点で俺の勝ちですね。表向きだけじゃなく、8月20日後楽園大会、準決勝、そして決勝があるんでね。2試合やって勝ちましょう。私が王道トーナメント覇者として、日本武道館大会、ゴリライモこと諏訪魔に立ち向かっていきたいと思います。僕がこうやって火種を蒔いたことで、全日本プロレスが活性化している雰囲気がありありと伝わってきますよ。永田裕志、数年ぶりに全日本プロレスに上がって、これこそ俺の真骨頂です。全日本プロレスはこれだけ素晴らしい選手がいるのに、それが世の中に届かない。じゃあ、俺を通じて、世の中に届けてやろうじゃないですか。ただし、いただくものはいただきますんで。まあ、この辺で終わっておきましょう。まずは最終的に8月20日、勝たなきゃいけないんでね。必ず俺が勝って、全日本プロレスのリングを幸福感溢れる素晴らしいエネルギッシュなリングに変えてみせます。以上です。ゼァ!」

――宮原選手とのシングルがようやく実現するが?

▼永田「今までスカした感じで、タッグでやる場合は煽るだけ煽って、終わったらそのあとの感想はすぐ『一段落で終わり』みたいでしたけど、今日は宮原のほうから来ましたからね、僕のほうに。さすがにヤバいと思ったんじゃないですか。全日本プロレスの柱と呼ばれる男が、2大会連続メインを張られて締められてしまった。そういう危機感って、凄く大事ですから。そういうものを起こすために俺はやってきたんだから。ただ、簡単に後楽園のリング上を幸福感で終わらせるようなことはしません。俺が全てのトーナメント、そしてベルトを。そして、新たな火種を蒔いて、どんどん活性化してやりますよ」

――芦野選手との初遭遇で感じたものは?

▼永田「気合い入っていいですね。素晴らしいと思いますよ。ひとつ言っておいてやりましょう、あいつに。日体大レスリング部の4年間、あの強烈な朝練とマット練習をこなした人間は、プロレスの練習なんかキツくても屁とも思わないですよ。あいつは平気で言っているからあれだけど、新日本プロレスは確かにテストで落ちたけど、でも根性と努力によって、またどこかの団体かわからないけど、プロレス界で必ず這い上がると思ってましたよ。それが今日、直接遭遇することができた。そういう意味では、この長年のキャリアの中で、幸福感というか、ちょっと幸せというか、巡り合わせを感じてね。ちょっとだけハッピーな気持ちに。ただ、敵にしたら厄介なんでね。でも、俺の目の黒いうちはまた挑んできたら叩き潰します。素晴らしい選手に育って、ある意味、親心と言いますか、そういう部分じゃちょっとだけ嬉しかった」

――宮原選手のダンスはどう思った?

▼永田「あれが宮原健斗でしょう。カッコいいとか、カッコ悪いとか関係なく、堂々と笑顔を振りまいてやる。格好なんていいんですよ。あれがやっぱり宮原。だったら、わかってんだったら、もっと早くやれよ。俺が来てからじゃなくて。レスリングだって、試合優勝したら、ダンスするヤツいるんだから。プロレスのリングだってそういうのがあっていいでしょ? まあでも、永田裕志が来たことで、そういう眠ったものが目を覚ましてきている。それは俺にとってはしてやったりですよ」

【芦野の話】「いやあ、超えなきゃいけないものをまた超えれなかったなっていうのが率直な思いですね。まあ、今すぐ超えなくても、きっと超えれる日は来ると思うんですけど、なるべく早くしないと、永田先輩引退しちゃうんで。それまでに必ず今日の借りは返したいなと。そして、これで三冠への道がまた遠のいちゃったんですけど、この団体にいる以上は必ず三冠のベルト獲りますんで。もう1回シングル、一から出直してきます。世界タッグは持っているんで。本田と日本武道館に向けて、また面白いものを提供できるように頑張っていきます。あのダンス屈辱だよ。クソ」

プロ格 情報局