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8/17【新日本】オカダが連覇王手 タマに1年越し雪辱で決勝戦へ

『G1 CLIMAX 32』東京・日本武道館(2022年8月17日)
準決勝 ○オカダ・カズチカvsタマ・トンガ×

 オカダが熱戦の末、タマに1年前の雪辱を遂げて決勝進出を決定。史上4人目の連覇達成に王手をかけた。

 昨年覇者・オカダはジョナに黒星を喫したものの、勝ち点10でAブロックを首位通過。連覇へあと二つと迫った。対するタマは昨年のG1でオカダに唯一勝利。今年はIWGP世界王者・ジェイを破る大躍進を遂げたうえでBブロックを突破した。この両者が決勝戦の切符をかけて対決した。

 ジェイ撃破の勢いそのままにタマがドロップキックで先制。オカダもフラップジャックですぐさま反撃し、スイングネックブリーカードロップ、場外DDTと首攻めを展開する。タマはラリアットを連発して逆襲。串刺しボディアタック、バックドロップと攻勢に出た。オカダが再びDDTで突き刺しても、タマはエルボースマッシュ合戦で渡り合うとトンガンツイストをリング内外でさく裂させた。

 ここからタマが攻勢。ヴェレノ、SRC、シュプリームフローと大技を重ねてたたみかける。勝負どころとみてガンスタンを仕掛けたが、オカダは決めさせない。変型バックブリーカーで反撃し、マネークリップで捕獲。獲り逃してもダイビングエルボードロップからのレインメーカーを狙った。

 食い止めたタマはカウンターのドロップキックをさく裂。オカダがドロップキックで応戦しても、再びレインメーカーをかいくぐってブラディサンデーを敢行した。ダブルアーム式パイルドライバーはオカダが食い止め、ショートレンジラリアットを連打。雄たけびを上げるやレインメーカーによる仕上げを狙い、空を切ってもドロップキックを発射。開脚式ドライバーで突き刺すと、レインメーカーを仕掛けた。

 これを読んだタマはガンスタンをカウンターでさく裂させた。オカダがギリギリで肩を挙げると、ダブルアーム式パイルドライバー狙いをリバースからのエビ固めで切り返す。ダブルアーム式パイル、ガンスタンをことごとく食い止め、レインメーカーをガンスタンに切り返されそうになってもマネークリップで絞め上げた。タマも丸め込みで逃れ、延髄斬りで逆襲したが、ガンスタンを阻止したオカダは延髄斬りで徹底抗戦。変型エメラルドフロウジョンで叩き落とすと、レインメーカーをようやく爆発させて3カウントが入った。

 オカダがタマとの熱戦を制して決勝進出。史上4人目となる連覇達成にあと一つと迫った。「もう、あと一つしかないんで、いまさらどうだこうだって言うことはないですし、内藤さんだろうとオスプレイだろうと、どっちでもいい」と泰然自若で、「しっかりと最後に熱い熱いG1を過ごして優勝したいなと思います」と2年連続の栄冠獲りを見据えた。

 その“熱い熱いG1"はこの日も堪能することができた。BULLET CLUB時代の1年前と違ってタマが正攻法で肉薄。優勝戦級の熱戦を生んだ。「へたにBULLET CLUBみたいなちょっと怪しい雰囲気もなく、プロレス同士の素晴らしい戦いができた」と満足げなオカダは「タマもここの何年かで強くなってきて、僕よりも年も上で、何歳になっても強くなれると改めて僕にも見せてくれた」と一目を置いた。

 ともあれ、オカダが史上4人目の連覇達成に王手をかけた。優勝戦の相手はメインで内藤を破ったオスプレイに決定。1・5東京ドーム大会でのIWGP世界ヘビー戦以来、7ヵ月ぶりの再戦となる。オカダは“熱い熱いG1"を存分に味わったうえで快挙を成し遂げる。

【オカダの話】「もう、あと一つしかないんで今さらどうだこうだって言うことはないですし、まあ内藤さんだろうとオスプレイだろうと、どっちでもいいんでね。今年どちらも闘っている相手ですし、しっかりと最後に熱い熱いG1を過ごして優勝したいなと思います。まあ今日も十分熱いですよ。熱い闘い。別に今のタマとは憎しみ合っているわけじゃないし、クリーンな闘いが出来たんじゃないかと。下手にBULLET CLUBみたいなちょっと怪しい雰囲気もなく、プロレス同士の素晴らしい闘いが出来たと思いますし。タマもここ何年かで強くなってきて、僕よりも年も上で、また何歳になっても強くなれると改めて僕にも見せてくれたんでね。今日は勝ったかもしれないですけど、また何回かやれば分からないんでね。またまたどんどんしっかりと強くなっていきたいなと思います。よし、しっかり休もうかな」


【タマの話】「今夜でひとまず終わった。俺のトーナメントは終わった。あと少しだったんだけどな。だが、これが最後だとは思っていない。G1に参戦していた今年の俺、全てが勝利だったと思っている。今のこのタマ・トンガ、しばらく会っていなかったな。ここ6カ月、BULLET CLUBから追い出され、自分自身を見失っていたことは疑う余地もない。自分自身のアイデンティティが取られてしまったような6ヵ月間だった。そして自分自身を、タマ・トンガを探し続けていた6ヵ月間だった。そして、新日本プロレスに入ってきた当時、ヤングボーイだった自分自身を思い出した。何年もかけてここまで来た。そのタマ・トンガ、それこそが自分がずっと探し続けていた俺自身だった。そして俺のファイティングスピリットだった。そのタマ・トンガをG1の最中にようやく見つけることが出来た。もう俺はグッドガイでもバッドガイでもない。俺はタマ・トンガなんだ」

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