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9/3【NOAH】清宮が悲願のN-1制覇、変型シャイニング連発で鈴木粉砕 「俺がノアを創ります!」

『N-1 VICTORY 2022 GRAND FINAL』エディオンアリーナ大阪(2022年9月3日)
優勝決定戦 ○清宮海斗vs鈴木秀樹×

 ノア年間最大のリーグ戦『N-1 VICTORY 2022』優勝決定戦で、清宮が変型シャイニング・ウィザードの連発で鈴木を破って念願の“N-1"初制覇。拳王の持つGHCヘビー級王座挑戦を確実にしたノアの若大将は、「俺がノアを創ります」と改めてノア新時代宣言を放った。

 今年も熱闘が続いたN-1。優勝決定戦は初出場ながらAブロックを5勝1敗1分(11点)で勝ち上がった鈴木と、Bブロックを5勝2敗で突破した清宮による顔合わせとなった。

 両者はシングル初対決。鈴木が「世界一の戦い」の覚悟で臨んだ試合は、序盤から見ごたえある濃密なレスリングの攻防が続いた。

 好機を連発したのは鈴木だった。中盤には意地のエルボースマッシュ合戦を鋭いアゴへのエルボーで制すと、清宮のジャンピングニーも空中キャッチして叩きつける。さらにはエプロンサイドで非情の断崖式バックブリーカーを放つや、雪崩式ダブルアームスープレックスも敢行し、必殺ダブルアームスープレックスで仕上げにかかった。

 踏ん張った清宮はヒザ蹴り乱打を食らいつくようにキャッチすると、泥臭くドラゴンスクリューを発射。続けてシャイニング・ウィザードを繰り出し、頼みの“武藤殺法"で一気に巻き返しにかかった。

 ところが鈴木も続くシャイニング弾を空中キャッチ。そのままクロス式裏アキレス腱固めに持ち込み、必殺ロイヤルストレッチに移行だ。清宮もうめき声を上げながらロープをつかんだものの、ぐったりして動けず。すかさず鈴木は仕上げのダブルアームスープレックスを完璧に決めた。

 万事休すか…と思われたものの、清宮はギリギリで肩を上げる。場内が熱を帯びるなか、鈴木2発目のダブルアームを着地すると、鮮やかなフランケンシュタイナーで逆に鈴木をニアフォールまで追い込み、一気に必殺のタイガースープレックスホールドで3カウントを迫った。

 鈴木も意地のキックアウトをみせたものの、ならばと清宮は頭を固定しながらの変型シャイニング・ウィザードを2連発。最後は“清宮流"の武藤殺法で3カウントをもぎ取った。

 前身のグローバル・リーグ戦を制した経験のある清宮だが、“N-1"快勝後は悲願の初制覇。感慨深げにトロフィーを受け取り、「N-1獲ったぞ!!」とマイクで叫んだ清宮は「もう皆さん分かってると思いますが…拳王出てこい!」とGHCヘビー級ヘビー級王者の宿敵・拳王を呼び出した。

 現れた拳王に「そのベルトに挑戦させろ!」と改めて挑戦表明。拳王もベルトを掲げて呼応し、今宵の“主役"を立てるように無言で姿を消した。

 ノア新世代による新しい価値観がなかなか根付かず、「俺たちのプロレスを見せる」ことをテーマに臨んだ今回のN-1。観衆に向き直した清宮は「大阪、本当にたくさんのご来場、ありがとうございます。大阪に集まってくれた皆さん、満員に集まってくれた皆さんのことを、僕は…ノアは…絶対に裏切りません!」と公約。「だからこれからも俺のプロレスを観にきてください。俺がノアを創ります!」と誓ってN-1グランドファイナルの大阪大会を締めくくった。武藤超えを果たして、N-1を制覇し、そして拳王と“俺たちのプロレス"をプロレス界に示せるか。清宮の挑戦はまだまだ続く。

【清宮の話】「いや本当に長かった…。長かったようで、短かった…。俺にはまだ目指すところがあるんですよ。決勝で俺が勝ちました。次、拳王に挑戦します。挑戦いかせてください。本当にきつかったけど、本当にきつかったけど、リーグ戦中、周りの支えが力になって、ここまで来ることができました。これからも俺のプロレスをみんなと創っていきたい。観に来てください。俺のプロレス観に来てください! お願いします! 本当にあとは、俺は拳王の持っているベルトを見てます。俺たち若い世代でこれからノアをやっていきます。みんなと一緒にやっていきます。鈴木選手、他の選手、みんな本当に強い選手がいますけど、絶対にそこを俺は諦めません。今日みたいに皆さんの応援を絶対に無駄にしません。だから、会場でも皆さんの応援が必要です。よろしくお願いします。みんなで上がっていきましょう。ありがとうございました」

【試合後の鈴木】

――決勝戦で戦った清宮選手から感じたものは?

▼鈴木「強さですかね。純粋な強さ。いろんな強さがあると思いますけどね。純粋な強さ」

――今まで戦った時には感じなかった要素?

▼鈴木「いや、純粋さというか、その強さというのはありましたけど、そこにさらに上書きされたというか、積み重ねてきた純粋さ。純粋も積み重ねれば強いのだと思いますね」

――あと一歩で優勝できなかった気持ちは?

▼鈴木「いや、一歩だろうが、どの負けだろうが、負けは負けですから。いや、最後はね、やっぱり光ってましたよ。本当に一瞬の閃光みたいでした。いや、狙ってましたよね」

【拳王の話】「清宮海斗が優勝したな。この夏、一番強いのは清宮海斗ってことだよな。だがな、強いだけでこのベルト持ってても、ノアをより多くの人に伝えることできるのか? そんなわけねーだろ。最後見ただろ。大阪府立のお客さん、あれで満足して帰れるのか? タジタジの言葉で喋って、この過酷なN-1を勝ち抜いて優勝した気持ち伝わると思うのか? 顔がカッコいい、イケメンレスラー、それは認めるよ。そんなヤツでもあんなどうしようもない、何を言っているかわからないような言葉を発するようじゃこのベルトに届くわけねーだろ。いつやるかわからない。だが、N-1を優勝した強さだけでは最強の挑戦者だと思う。俺がノアの明るい未来を切り開いていくために、しょうもないN-1覇者をGHCのベルトを懸けて完膚なきまでに倒してやるからな。おい、いいか、テメーらクソヤローども。これからはな、N-1優勝者についていくんじゃねーぞ。GHCヘビー級チャンピオンの拳王、俺に…ついてこい」

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