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9/5【新日本】「風になれ」大合唱で声出し解禁・後楽園幕開け 鈴木「これがプロレスのあるべき姿」

『バーニング・スピリット』東京・後楽園ホール(2022年9月5日)
○鈴木みのるvsバッド・デュード・ティト×

 「風になれ!」大合唱で声出し応援解禁となった後楽園大会が幕開け。大歓声の中で勝利を上げた鈴木は「これがプロレスのあるべき姿だ」と語った。

 新型コロナウイルス問題が起きて以降、新日本の興行は声を出しての応援は禁止となっていたが、今大会では試験的ながら約2年半ぶりに声援が解禁に。第1試合で組まれたのが鈴木とTMDK・ティトの一騎打ちだった。

 ティトに続き、鈴木が姿を現すと、リングインと同時に場内は入場テーマ曲に合わせて「風になれ!」の大合唱。オープニングから後楽園ホールは沸騰する。試合はグラウンド戦からスタートするが、それでも観客は大きな声援を送った。鈴木はぶら下がり式腕十字固めに絡め取って主導権を握ると、場外戦でティトに反撃を受けても、鉄柵に投げつけて鎮圧し、その後も優勢に進める。

 サッカーボールキックをキャッチしたティトはエルボーを乱射。それに合わせて「オイ! オイ!」と歓声が飛ぶと、ティトはショルダータックルからブルーサンダーを繰り出す。フォールに入ると、レフェリーのカウントに合わせて「1! 2!」の掛け声が巻き起こった。エルボー合戦でもティトは引かず、ドクターボムを決めるが、鈴木は肩を上げる。

 場内が何度も沸く中、鈴木は追撃を防ぐと、追尾式ロープワークから背後に回り込み、スリーパーに捕獲する。強烈なエルボーをねじ込むと、ティトのエルボーを潜り抜け、後頭部にもエルボーを一撃。再度スリーパーで絞め上げると、最後はゴッチ式パイルドライバーでマットに突き刺して、3カウントをもぎ取った。

 鈴木が大歓声の中で激勝。レフェリーの腕を絞め上げて暴走しつつ、満足げにリングをあとにした。「俺にしてみたらこれが新しいスタートだとか、次の第一歩だなんてこれっぽっちも思ってねえから。これがあるべき姿だ、プロレスの。腹の底からふざけんなコノヤロー!って文句言って、一日楽しんで明日の活力にする。それが俺が考える日本のプロレス。俺はずっとそう思ってる」。改めて自分のプロレス観を語った鈴木は、第1試合にマッチメイクされたことに怒りをあらわに上位陣へ宣戦布告しつつ、10月の海外遠征を明らかに。「俺にはよ、ちょっとよ、世界を回らなければいけない理由も一つできたんだよ」と意味深げに語った。

【試合後の鈴木】
――2年半ぶりに声援が解禁され、風になれの大合唱があり、大きな意味のある試合だったと思うのですが

▼鈴木「と思うのが、これから出てくるヤツらがいっぱいしゃべるんだろ、どうせ。俺にしてみたらこれが新しいスタートだとか、次の第一歩だなんてこれぽっちも思ってねえから。これがあるべき姿だ、プロレスの。腹の底から応援して、腹の底からふざけんなこのヤロー!って文句言って、一日楽しんで明日の活力にする。それが俺が考える日本におけるプロレス。俺はずっとそう思ってる。別に偉そうな、なんかスゲー位の高い競技だとか、なんか鼻につくような名前とかそんなもんいらねぇよ。俺が思う最高のプロレスは“大衆娯楽"だ。俺は常日頃、ずーっとそう思ってる。日本にプロレスが根付いて何十年、50年、60年、新日本が50年だからもっとだ。70年とか。大衆娯楽としてこの日本にずっと根付いてきたプロレス。一つあるとすれば新たなる一歩、新しい一歩踏み出したぐらいだ。それにしても何かあるたびに俺、第1試合の男になってんな、オイ。ふざけんなよ! 俺はよ、今日出てくるIWGPチャンピオンであろうと、G1チャンピオンであろうと、どこのチャンピオンであろうと俺は常日頃、てめぇらの首狙ってる。忘れんなよ。それともう一つ、ここでお知らせがありまーす。鈴木みのる10月、また、外の世界に一人で行ってこようと思う。今度はアメリカ、カナダ、そしてイギリス。一人で世界中回って来ようと思う。そうだな。言うなれば鈴木みのる一人ワールドツアー。誰も来なくていい。俺がな、去年、一年前、アメリカで何十試合と戦ってて、どこの一つも誰一人としてそれを記事にすることもなければ、どこも報道されることもなかった。だけど数万人、いや数十万人、アメリカの国民たちがみのる、みのると声をかけて言ってくれた。今年も楽しく行ってこようかな。そう、俺にはよ、ちょっとよ、世界を回らなければいけない理由も一つできたんだよ。それはこれから…。(※東スポ岡本記者を見つけ)なんだよ、なんでお前いるんだよ。なんでお前がいるんだよ」

▼岡本記者「取材で……」

▼鈴木「ええ!?」

▼岡本記者「取材です」

▼鈴木「取材拒否だよ。(※やり取りをカメラマンが写真を撮っているのを見て)こんなとこで写真撮ってねぇで、上行ってお前らのプロレス、存分に楽しんで来い」

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