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9/6【新日本】ファンタズモの紙オムツ挑発に鷹木が報復 ヒロムと声援解禁2連戦を絶叫締め

『バーニング・スピリット』東京・後楽園ホール(2022年9月6日)
○エル・ファンタズモ&KENTAvs高橋ヒロム&鷹木信悟×

 ファンタズモに直接ピンフォールを奪われ、紙オムツを使った挑発を受けた鷹木が怒りのパンピングボンバーで報復。最後はヒロムとともに声援が解禁となった後楽園ホール2連戦を絶叫して締めた。

 G1初制覇を狙っていた鷹木だが、8・16武道館大会の最終公式戦でファンタズモに敗れて脱落。8・18武道館大会でのタッグマッチでもファンタズモにピンフォールを奪われ、屈辱の連敗を喫した。鷹木はファンタズモへのリベンジに照準を合わせたものの、前日の後楽園大会ではいいようにあしらわれてしまった。この後楽園ホール2連戦は、試験的ながら声を出しての声援が解禁に。観客の応援を背に、鷹木は雪辱を果たすべく2日目のメインイベントに登場した。

 ヒロムとのL・I・Jコンビで、ファンタズモ&KENTAと対戦。KENTAは入場時から自伝の『足跡』を猛烈にPRする。ファンタズモは「シンゴ・イズ・ダディ!」コールを起こして自分を鷹木の父親扱い。怒った鷹木が奇襲を仕掛けて試合は幕を開けた。「鷹木」コールを背に、真っ向からファンタズモを攻め立てる。ファンタズモも高打点のドロップキックを見舞うが、鷹木は豪快なショルダースルーで黙らせた。その後はヒロムとともにファンタズモの左腕に一点集中攻撃を浴びせる。

 ヒロムがエプロンから場外に放ったショットガウンドロップキックが不発に終わると、流れは逆転。ファンタズモは鷹木にケブラーダを浴びせる。一転してKENTA&ファンタズモがヒロムをラフファイトでいたぶる展開に。

 KENTAの自伝攻撃はヒロムが真剣白刃取りで切り抜けて反撃に成功すると、再び鷹木とファンタズモが対峙。ファンタズモのライオンサルトを自爆させた鷹木だったが、スライディングラリアットは空転。打撃戦になだれ込むと、ファンタズモの延髄斬りがクリーンヒットする。しかし、鷹木は串刺しラリアットや両腕ラリアットで相手軍の連係攻撃を阻止。「来た来た来た!」の雄叫びはヒロムに奪われるが、連続串刺しラリアットを浴びせると、ヒロムのホイップ式トラースキック、鷹木のパンピングボンバーが立て続けに火を吹いた。

 MADE IN JAPANも決まるが、KENTAが自伝片手に飛び込んで海野レフェリーのカウントを防ぐ。海野レフェリーの注意がKENTAに向いた瞬間、ファンタズモは金的攻撃から鷹木を首固めでクルリ。まんまと3カウントを奪った。

 股間を押さえてうずくまる鷹木に、「ELP DADDY」と刻まれた自分のTシャツを被せたファンタズモは、頭に紙オムツを被せて赤ん坊扱い。これにキレた鷹木はエルボーやナックルパンチで反撃し、「ふざけんな!」とパンピングボンバーをぶち込んでファンタズモを場外に排除する。ヒロムもトラースキックでKENTAを蹴散らした。

 リングに残った鷹木はマイクを持つと、「負けたくせにマイクを持ってもいいかな?」と確認。観客から大きな声援を浴びると、「じゃあ、遠慮なくいかせてもらうか。改めまして、来た来た来た! ヒロムちゃんよ、やっと来た来た言えたよ。横取りしやがって、コノヤロー」と語り始めた。

 「ファンタズモに対してはまったくと言っていいほどいいとこなしだよ。G1で負けて、その直後に負けて、そして今日も負けた」と敗戦の弁。紙オムツを手にすると、「オマケにあんな意味不明なTシャツを作られ、あげくの果てには…これ放送できるのかよ? オムツってどういうことだよ。父ちゃんだか、パパだか知らねえけどな、俺はパパ活の趣味はねえんだよ」とファンタズモに言い放った。

 「それは置いといてだ。この2日間、約2年半ぶりの歓声あり、最高の気分だったぜ。ここにいるみんなも最高に気持ちよかったろ? 俺は棚橋みたいに涙のカリスマじゃないが、心の中ではちょっぴり泣いてるよ。この2日間、MVPはどの選手でもない。間違いなく昨日今日来たお客さんだ」と観客に惜しみない賛辞を贈り、「お客さん」コールを巻き起こした。さらに、2日連続で前説を務めて場内を盛り上げたヒロムを「裏のMVP」と称えて、締めを託すことに。

 「鷹木さんムチャぶり勘弁してくれよ」と苦笑しつつも、「ありがとう、みんな。本当に改めて言うけど、この2年半の間、よく我慢してくれた。よく耐えてくれた。心の底からありがとう」とヒロムは改めて観客にメッセージ。「この先の新日本プロレスには楽しいことしか待ってねえぞ! この先の明るい、いや、明るすぎる未来を」と続けると、「もっと!」と何度も叫んで、観客とコール&レスポンスを繰り広げる。そして最後に「みんなで!」と締めくくろうとした瞬間、鷹木が横やりを入れて、「盛り上がっていくぞ!」と締めを強奪し、声援OKの後楽園2連戦を締めくくった。

 「これが本来プロレスのあるべき形だよな。新日本だけじゃない。他の団体も、早くこういう風に何も気にせず熱い空間が作れることを俺は願ってる。お客さんが熱くなれば、俺たちも熱くなる。そうしたら、とんでもない熱血空間が生まれるんだ」と鷹木は声援が解禁となった新日本マットに手応え。「プロレスはこんなもんじゃねえからな。どんなスポーツ、どんな格闘技にも負けないのがプロレスだ。プロレスが一番っていうことを俺たちは見せてやる」と力強く宣言した。

 コロナ禍で声援が起きない新日本マットを中心になって守ってきた鷹木。明日からラスベガス遠征に向かうため、ファンタズモへのリベンジは帰国後に持ち越しとなったが、再び熱狂空間を生み出すべくリング上で暴れ回るのみだ。

【ヒロムの話】「まあ、負けたから贅沢は言わないけど、『楽しもうぜ』って言いたかった。でも、確かに先に仕掛けちゃったのは俺なのかな? 『来た来た』奪っちゃったから。やっぱり鷹木さんは根に持つ男だなあ。でも、そうだよね。やっぱりちゃんと勝って、『もっともっとみんなで楽しもうぜ』で締めたいから。いや、鷹木さん、ありがとう。そうだね。勝って締めたほうがそれは気持ちいいもん。でも、あれだけ『もっともっと』に対して、あれだけ『もっともっと』と返してくれて、スゲェ嬉しかった。逆に本当にこれから楽しい未来しか待ってない。凄く楽しみだな。新日本プロレスは凄いことになるぞ。新日本プロレスはこのままで大丈夫かなって凄い思ってた。大丈夫かな、大丈夫かな。でも、何が大丈夫なのか、何がダメなのかわからなかった。でも、単純な話だった。声を出すのが帰ってくれば、これだけ凄いんだ。新日本プロレス、全然大丈夫だった。何も問題なかった。安心したよ。次は勝ってちゃんと締めたいな」

【鷹木の話】「この2日間、最高だったね。最高の気分だったよ。だが、ファンタズモにはやりたい放題やられたから、最悪の気分だけど。なんだ、これは? なんで年下のELPがパパで、俺が子供なんだよ。百歩譲って、パパは俺のほうだ、コノヤロー。まあでも、散々やられてるから、気が済まねえわ。すぐにやり返すことができねえからな。また今週末からラスベガスに行ってくるから。NEW JAPAN STRONG、この溜まったフラストレーションを全て! 悪いな、ロッキー。対戦相手のロッキー・ロメロにぶつけさせてもらう。ある意味、傷心旅行になるかもしれねぇ。その前には、この2日間最高の気分だった。これが本来プロレスのあるべき形だよな。新日本だけじゃない。他の団体も、早くこういう風に何も気にせず熱い空間が作れることを俺は願ってる。お客さんが熱くなれば、俺たちも熱くなる。そうしたら、とんでもない熱血空間が生まれるんだ。プロレスはこんなもんじゃねえからな。どんなスポーツ、どんな格闘技にも負けないのがプロレスだ。プロレスが一番っていうことを俺たちは見せてやる」


【試合後のファンタズモ&KENTA】
▼KENTA「(ビデオカメラマンの姿を目にするなり、手に持っていた自伝『足跡』を床に叩きつける)分かったよ何でか! 何で来てんだよ、太ってんな! ふざけんなよ、何で来てんだよ今日に限ってお前! やりたかった今! 勝ったのにできないってどういうこと? って何でなんだ、この流れって思ったけど、お前いるからじゃん! 全てつながったよ! どうなってんだよ! 何で来てんの? 何で今日に限って来てんの? 今までは特徴ないヤツと下田さんと、それなりに楽しくやってたんだよ! 何で勝ったのにできねぇんだよ! おかしいだろ! ふざけんなよ! 絶対やるから俺、今日。ふざけんなよ。俺ここでやるから。ここでやるよ、俺。ここにいる大人、声出せよ! ここにいる大人、出せよ! 俺がこうやって(本のタイトルを指差す)やったら言えよ! 絶対やれたんだから、ここでやるよ。大人の意地見せてくれよ。行くぞ! せーの……」

▼下田さん「あし、あと」

▼KENTA「ちっちぇなぁ! 下田さんしか言ってねぇじゃん! (週プロの記者を指し)何でてめぇが言わねぇんだよ! じゃあ行くぞ! サンハイ!」

▼週プロ記者「あし、あと」

▼KENTA「何で他が言わねぇんだよ! 何で言わねぇの? 勝ったんだよ、俺! 言える権利あるのに(上を指して)何でこいつら(鷹木&ヒロム組)が盛り上がって。言えよ! (週プロ記者に)特に言えよ! 宣伝してるんだから! 言えよ! (急に普通の声で)それでは改めまして…この本のタイトルは…せーの!」

▼下田さんら数人「あし、あと」

▼KENTA「中途半端だなぁ! 最後もう1回やろう。もう1回だけチャンス。全て忘れて大人の意地見せて! 意地見せてよ、聞かせてよ! 心の声聞かせてよ! できなかったんだから俺、勝ったのに。やらせて! この本のタイトルは…せーの!」

▼下田さんら数人「(前回より大きな声で)あし、あと」

▼KENTA「(ファンタズモに)Good?」

▼ファンタズモ「(うなずきながら)まぁいいんじゃない?」

▼KENTA「結局、俺が何が言いたかったかっていうと、お前が来てるから今日勝ったのにできなかったってこと! お前来んなよ! (立ち去りかけて)何で来たんだよ、せっかくだったのに! (立ち去りかけて)太ってんなぁ!」

▼ファンタズモ「(KENTAを見送って)イエーイ! よし! まさにあいつ(KENTA)の言った通りだ! シンゴ、このクソガキ! よくもまあ、あんなふうに父親に恥をかかせてくれたもんだ。それもファンの声援に包まれた満員のコーラクエン・ホールで! お前は自分の父親に恥をかかせたんだ! こんなの受け入れられない。俺は帰ってお前のオフクロさんにメールする。オフクロさんと一緒にお前への罰を考えるんだ。分かるか? お前は1階も2階も掃除機をかけるんだ! それに1週間、毎日皿洗い! シンゴ、息子よ。今週は自分の部屋を3回掃除しろ! そして最後の罰はお前が一番イヤなやつだ。夜10時以降は電子機器の使用禁止! インスタもTwitterもYouTubeもなしだ! iPadとスマホを置いて寝ろ。そうすれば、学校に備えて休めるだろう。電子機器禁止だ! (報道陣に対して)お前も誰かの父親か? 違う? 父さん? 違う? お前も? そうか? これは良い罰だと思わないか? 俺はそう思うんだが。シンゴが俺にやったことを考えてみてくれよ。次は2週間後だ。よくも父親に恥をかかせてくれたな!」

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