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9/25【NOAH】深々と礼…武藤が名古屋ラストマッチで快勝 新日本・棚橋との遭遇に含み

『GRAND SHIP 2022 in NAGOYA PRO-WRESTLING LOVE FOREVER.2 〜OUT BREAK〜』愛知県体育館(2022年9月25日)
○武藤敬司&藤田和之vs船木誠勝&中嶋勝彦×

 来年2月に引退する武藤敬司が、引退ロード第2戦で名古屋ラストマッチ。“野獣"藤田の強力援護を受けて鮮やかに快勝した武藤は、名古屋に観衆に深々と頭を下げて別れを告げると、新日本・棚橋弘至との遭遇に含みをもたせた。

 米AEWでグレート・ムタが出現した直後に迎えた名古屋での引退ロード第2戦。かつて故・橋本真也さんとIWGPヘビーを懸けて激突したこともある愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ)を舞台に名古屋ラストマッチに臨んだ。

 2000年代初頭を彩ったテーマ曲『OUT BREAK』の旋律とともに武藤が姿を現すと、“さよなら"を言いに来た名古屋の観衆も大拍手で迎えた。

 カードは藤田と組んで、船木&中嶋組と対決するタッグマッチ。新日本・入門同期の船木と語り合うようなグラウンドを繰り広げた一方で、中嶋からは容赦なく泣き所のヒザを攻め立てられて劣勢が続いた。

 それでも中盤すぎにはドラゴンスクリューを連発して反撃。藤田との足4の字固めの競演も繰り出した。

 ならばと中嶋もスペースローリングエルボー→フェイスクラッシャーの惜別“武藤殺法"で反撃。船木とのサンドイッチ式ランニングローキック→ヴァーティカル・スパイクで仕留めにかかった。

 だが、藤田のカットに救われた武藤は、追撃のミドルキックをキャッチしてドラゴンスクリューを発射。すかさず藤田が顔面を非情のサッカーボールキックで蹴り抜くと、立て続けにシャイニング・ウィザードを叩き込んで中嶋から3カウントを奪ってみせた。

 藤田の強力援護を受けて、見事試合を決めてみせた武藤は、万雷の拍手のなか、リング上と花道奥で2度に渡って深々と頭を下げ、別れと感謝を伝えた。

 「船木や勝彦、藤田たちと闘うのも最後かと思うとやるせない。絡めて感無量ですよ。時差ボケではあるけど、やり切ったって気持ちはあります」。そう振り返った武藤は、「(藤田や船木には)闘う姿勢で背中をみせてもらって。俺はもう背中をみせることはできないからな。あとは船木とか藤田に託したわけであって。勝彦はあらゆることに挑戦して、きっと良いレスラーになると思いますよ」と3選手にメッセージを送った。

 続く引退ロード第3戦は10・30有明アリーナ大会。「棚橋もメッセージを俺に飛ばしてきてくれたりしてるからな。その辺、接点持てれば良いかな、なんて思ってますよ」とかつての愛弟子との再遭遇にも含みをもたせた。

【試合後の武藤&藤田】

▼武藤「藤田ありがとう」

▼藤田「武藤さん、ありがとうございました」

※握手を交わすと

▼武藤「助かったよ。頼もしい用心棒だったよ」

▼藤田「ありがとうございました。あとは思いの丈を」

※藤田が去っていく

▼武藤「藤田と組むのも、船木と戦うのも、勝彦と戦うのももう最後だと思うとさ、なんか本当にやるせないっていう気持ちもあるんだけど。気持ちは凄いやる気があっても、なかなかに肉体はね。言っちゃったら時差ボケの真っ最中だからさ。よりによって、どういうわけか、今日から新しいシューズはいてるんだよ。またこれが馴染んでなくて。引退するのに、この期に及んでまた新しいシューズ。これは馴染んでないから、たぶん辞める頃になると、引退試合ぐらいになって、ちょうど馴染んでくるようになるんだけど。まあ、できる限り、今持っている力全て、やりきったという気持ちはあります」

――現役を続ける船木選手、藤田選手、中嶋選手にどんなメッセージを送りたい?

▼武藤「もうかなり先を行っている2人だから、あとはもう戦う視点で背中を見せて。もう俺は背中を見せることはできないからな。あとはもう船木とか、藤田に託したわけであって。あと勝彦は今のバリバリだからさ。あらゆるものに挑戦して、きっといいレスラーになると思いますよ。勝彦もそのうち俺たちみたいに年取るんだからな。そういう部分で言ったら、今日はもしかしたら勝彦にとってもいい経験したのかもしれないですね」

――次は10・30有明アリーナ大会でおそらく試合になるが?

▼武藤「たまに突発的にグレート・ムタでポーンみたいなのが出てくるからよ。いつ何時また現れるかわかんないよ」

――大変忙しそうで、引退が決まっているように到底思えない

▼武藤「それはそうだよ。俺は引退試合で最高の武藤敬司に挑戦しようと思って、今も日々努力はしているつもりだからね」

――引退ロードでまたやってみたい相手は思い浮かんでいる?

▼武藤「やってみたい相手? いやあもう、今日、船木とか藤田とかと絡めて、俺はもう本当に感無量ですよ。あいつらの蹴りも痛かったし。船木と勝彦の蹴りを食らった時に、一発で時差ボケが吹っ飛んだ」

――中嶋選手のスペースローリングエルボーはどんな感触だった?

▼武藤「一瞬だけムカッときたんだよ。一瞬、すげぇムカッときたけど、だけどやられたあとはなんかどっか嬉しくなるんだよ。俺はもう何十年もやってないからな。勝彦なりに俺のことを思っていてくれてた部分もあるんだろうな、きっとな。嬉しいよ」

――ニューヨークから名古屋の1週間は充実していたと思うが?

▼武藤「もう38年、最終的にはノアに落ち着いたけど、グレート・ムタとしてこの間はアメリカのニューヨークに行ったし、ちょっと携わったリング…特に新日本なんかそこで育っているからね。もしかしたら新日本のリングもという中で、なんか棚橋も俺に対してメッセージを飛ばしてきてくれたりもするからね。その辺、接点持てればいいかな、なんて思ってますよ」

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