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10/9【天龍プロジェクト】天プロ王者6人集結 IJ王者・光留が制して「エイエイオー!」締め、声出しOKで久々天龍コール

『革命龍魂』東京・後楽園ホール(2022年10月9日)
○佐藤光留&新井健一郎&佐藤耕平vs河野真幸&谷嵜なおき&児玉裕輔×

 天龍プロジェクトの王者6人が集結したメインはIJ王者・光留が児玉を破って快勝。病床の天龍源一郎氏に届けとばかりに「エイエイオー!」で締めた。

 2020年11月以来、約2年ぶりの聖地進出で、天龍プロジェクト再開後、初の後楽園大会。メインイベントは新井&光留&耕平と、河野&谷嵜&児玉が激突する6人タッグマッチが組まれた。新井&耕平&河野はWAR世界6人タッグ王者で、光留はインターナショナルジュニア(IJ)王者、谷嵜&児玉はインターナショナルジュニアヘビー級(IJ)タッグ王者にそれぞれ君臨。天龍プロジェクトが管理するタイトルのベルトホルダーが一堂に会する一戦となった。

 まずは新井&耕平&光留が児玉に照準を絞って主導権を握れば、河野&谷嵜&児玉は光留を狙い撃ち。河野がドラゴンスクリューからのアンクルホールドで捕らえ、谷嵜と児玉も足攻めで続いた。

 光留がブレーンバスターで河野を投げて打開すると、耕平が重たいエルボーを連発したが、河野もジャンピングニー、河津落としで応戦して譲らない。ならばと新井が河野の攻撃をことごとく場外に出て回避し、首固めで丸め込む。谷嵜が串刺しジャンピングニーを突き刺しても、新井は死んだふりで追撃を阻止。回転エビ固めで丸め込み、河津落としで叩きつけた。

 光留も串刺しミドルキックで続いたが、谷嵜はニーリフトを突き上げて鎮圧。児玉はドロップキックを突き刺した。光留は腕へのオーバーヘッドキック、左右のミドルキック連打でやり返す。蹴り足をキャッチされても飛びつき腕十字で絡みついたが、河野が新井をヒップトスで投げつけてカットした。

 すかさず児玉と谷嵜がバックブリーカーとダイビングニードロップの合体技を敢行。児玉がダイビングエルボー、マッドスプラッシュを放っていく。耕平がファルコンアローで鎮圧すると、河野はシャイニングウィザードで河野を蹴散らす。ならばと新井がダブルスレッジハンマーを河野に投下したが、谷嵜がラリアットの相打ちに持ち込んで全員が倒れ込んだ。

 ここで光留と児玉がエルボー合戦で火花。光留がジャンピングハイキックをぶち込めば、児玉はハンドスプリングエルボーでやり返し、垂直落下式ブレーンバスターで突き刺す。さらにジャーマンで追い討ちをかけたが、肩を上げた光留はそのまま体を入れ替えてチキンウイングアームロックで捕獲。腕ひしぎ逆十字固めに移行した。児玉が耐えると、光留は捕獲式腕十字に持ち込んでギブアップを奪った。

 天龍プロジェクトの王者による6人タッグ戦は光留が勝利。試合後、耕平からマイクを渡された光留は「本日は天龍プロジェクトの後楽園ホール、ご来場ありがとうございます」と感謝し、「今日は緊張感はあるんですけど、本当は天龍さんの目の前で、天龍源一郎を見て育ってきたプロレスラーのプロレスを見せたかったんですけど、天龍さんが欠場ということで、何とか頑張って届くようにリング上で、この時点では胸いっぱいのプロレスやりきりました」と充実感をのぞかせた。

 「でも最近わかったんですよ。天龍さんが胸いっぱいのプロレス、腹いっぱいのプロレスって。プロレスラーはすぐお腹がすくんですよ。もっともっと天龍さんにやめてくれって言われるまで僕は痛みの伝わるプロレスをやり続けますんで、必ず待ってます」と天龍氏にエールを送った光留。「負けることもあるし、いい試合だったと思っても、誰も目をそらして素通りしていくような試合もたくさんしました。うまくいくのもプロレス、うまくいかないのもプロレス。生きることは全部プロレスだと思って、天龍プロジェクトのリング上がってる選手、プロレス続けていきます」と誓うと、「これから先の自分ら、そしてお客さん、プロレス、天龍さん、すべてに向けてエールを送る意味で」と前置きし、「エイエイオー!」を三唱して約2年ぶりの聖地・後楽園大会を締めた。

 この日は声出し応援可能。場内に天龍氏のテーマ曲「サンダー・ストーム」が流れると、久々の天龍コールがこだました。


【試合後の光留】
――天龍さん不在の後楽園を締めたが?

▼光留「普段、天龍プロジェクトに出てる選手っていうか、仲がいいわけじゃないですけど、同じものを秘めてる人たちと、天龍さんにゆかりのある今日来た人たち。その勝負だなと。だからこそ、メインがあのカードだったし、セミがあのカードだったんで。そこだけですね。ただ、いつも思うんです。自分でよくやったな、いい試合だったな、勝ってよかったなと思うけど、決めるのは常にお客さんで。天龍さんは常に見てる人に自分のプロレスをさらし続けてきたと思ってますから。見た人の感想ですね。今日もそれは変わらないです」

――エイエイオーで締めたが天龍さんに届いたと思う?

▼光留「だから痛いんですよ。天プロに来るとみんな1.2倍なんですよ。児玉選手の1個1個が今日メチャメチャ痛くて。声出した瞬間にきちゃって。届いたか届いてないか、声のでかさもそうですけど、試合後のマイクは耕平さんに渡されたからやったけど、やっぱり伝えるのはプロレスなんで。プロレスが7割でマイクが10割、そんなプロレスやったって天龍さんには見透かされますし、天龍さんがわかるということはお客さんも内心、思ってるってことですから。どう感じるか、届いたかどうかは天龍さん、お客さん次第ですね」

――2年ぶりの後楽園でこれがゴールではなく…

▼光留「じゃあ何ですか。天龍さんのプロレスはもうゴールしたと思ってますか? リング立ってない間も天龍さんは戦ってる。それと一緒です。このベルトの次のチャレンジャーも心の中で決めてますから。ゴールじゃないですよ。言ったじゃないですか。うまくいくのもプロレス、うまくいかないのもプロレス。人生もそうでしょ。生きてる限りプロレスは続くし、人によっちゃ死んだあともプロレスは続きますから。チクショー、負けてらんないですよ」

――天龍さんは闘病して戻ってくると言っていたが、ここを守らなきゃいけない気持ちはある?

▼光留「あります、あります。聞かれてるのは僕ですけど、今日負けたヤツも、今日初めて天龍プロジェクトに上がったヤツも気持ちは同じだと思いますよ。天龍さんが帰ってこなくていいなんてやってるヤツは見なくていいですよ。痛みの伝わる乱闘劇を起こしてやる本当に(苦笑) 消してやりますから」

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