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10/16【新日本】SANADAがTV王座決定T1回戦で残り3秒の劇的勝利 惜敗タイチは師匠・川田に対戦要求

『バトル・オータム '22』新潟・アオーレ長岡(2022年10月16日)
「NJPW WORLD認定TV王座決定トーナメント」1回戦 ○SANADAvsタイチ×

 SANADAが丸め込み合戦を制して時間切れ3秒前にタイチを撃破。NEW JAPAN WORLD認定TV王座決定トーナメント1回戦を突破した。敗れたタイチはこの日、実況席から見守っていた師匠・川田利明に「あんたまだ引退してねぇんだろ? 辞める前に俺とやれよ」と要求した。

 全日本出身のSANADAとタイチは相思相愛。夏のG1でも対決(SANADAが勝利)し、熱戦を繰り広げた。今回、新設されたTV王座の初代王者決定トーナメント初戦でも激突。タイチは「お互い楽しもうぜ。TVチャンピオンとかそんなの関係ない。俺らにしかできない試合やろうじゃねぇか」と呼びかけていた。

 タイチの師匠・川田利明が実況席でゲスト解説として見守る中、開始のゴングが鳴った。のっけからタイチがタイチ式外道クラッチ、SANADAがオコーナーノーブリッジでともにニアフォールに追い込むスリリングな展開で幕開け。SANADAがドロップキックからラウンディングボディプレスを狙えば、回避したタイチはアックスボンバーで逆襲。かつて川田が決めたウラカンラナを切り返すパワーボムを本人の眼前で敢行した。

 その後もタイチは川田ばりのサッカーボールキック、スピンキック、ステップキックと攻め立てたが、SANADAは低空ドロップキックで左ヒザを射抜いて反撃を開始。掟破りの逆アックスボンバーも叩き込んだ。SANADAコールの後押しを受け、ドロップキック、プランチャの波状攻撃に出た。

 ならばとタイチはオーバーヘッドキック、ジャンピングハイキックと川田殺法を連発して逆襲に出る。天翔十字鳳を読んだSANADAがTKOのフェイントからドラゴンスリーパーで捕らえたが、脱したタイチは田上明ばりのノド輪落としで叩きつけた。SANADAもすぐさまTKOで応戦。1カウントで返したタイチが急角度バックドロップを敢行したが、SANADAはタイガースープレックスで徹底抗戦し、故・三沢光晴さんばりのローリングエルボーを叩き込んだ。

 死力を尽くす両者は場外で倒れ込んだ。リングアウト寸前に戻ると同時に10分経過。残り時間5分となった。ここで仕掛けたのはタイチ。スピンキック、後頭部へのアックスボンバー、ジャンピングハイキックを矢継ぎ早に繰り出し、パワーボムで豪快に叩きつけた。

 意地で返したSANADAはブラックメフィストを食い止め、タイガードライバーで逆襲に転じた。ならばとタイチは上手投げに出たが、外道クラッチはSANADAが回避。オコーナーブリッジのフェイントからドラゴンスリーパーで捕らえた。そして残り時間1分となったところでScull Endに持ち込み、耐えるタイチの腰めがけてラウンディングボディプレスを発射。タイチも3カウント寸前に返し、残り30秒でSANADAが放った2発目のラウンディングボディプレスを両ヒザで迎撃。タイチ式外道クラッチで丸め込んだが、返したSANADAがオコーナーブリッジで丸め込んで3カウントを奪った。

 勝負タイムは14分57秒。SANADAがタイチとの接戦を時間切れ3秒前で制した。試合後、タイチと何やら語り合い、拍手を送るとグータッチ。SANADAコールを浴びると「帰って来たぜ長岡」と切り出し、「本日はチケット完売、そして皆さんの声援あり、この光景待ってたぜ」と満足げな表情を浮かべた。

 そして「一つ欲を言うと、あの光景も見たいんですけども、ここ長岡で生まれたあれ、やりませんか? ギフトやろうぜ」と長岡のファンに呼びかけた。場内の照明が消えると観客たちがスマホライトを照らし、幻想的な光景が広がった。スポットライトを浴びたSANADAは「厳密に言うと、ここ長岡は地元でもなく、小さい頃の思い出は全くありませんでした。ただ、一つだけ言わせてください。レスラー・SANADAは日本で一番ここ長岡が好きです」とアピール。「おい、長岡! シー・ユー・ネクストタイム」と締めくくった。2回戦は10・30幕張大会。この日、後藤を破ったKENTAと対決する。

 一方、敗れたタイチは今年がデビュー20周年イヤー。デビュー戦の地・長岡で師匠・川田に今現在の姿を見せつけた。試合後、引き揚げる前にタイチは実況席に歩み寄ると、川田に向かって「あんたまだ引退してねぇんだろ? 辞める前に俺とやれよ」と要求。セミリタイア状態の川田に「体作ってこい。そのまま辞めようと思うなよ。辞める前に俺と1対1。そのまま辞めんじゃねぇぞ」と迫っていた。


【SANADAの話】「やっぱりいいね、ホント。声援あるっていうのは。政治のことはあんまりわかんないですけど、やっぱり声援あった方が全てがパワーになり、すべてが良くなるなと」

【タイチの話】「何がTV王座だ、この野郎! 何が15分1本勝負だ。何がコイントスだ。バカ野郎。何がTVチャンピオンだ、おい! やってみて分かったよ。今までで一番過酷なベルトになると思うな。それはそうだよ。15分で決着つけなきゃいけねえんだから。15分しかねえんだ。闘い方のバランスも変わってくるんだよ。クソッ! 体力勝負じゃねえかよ、クソッタレ! 何秒? (14分)57? 忖度しろよ、それぐらい。3秒ぐらいは忖度しろよ。だから俺はコイントスで全勝目指すって言ったろ。いの一番でコイントスできねえでどうするんだよ。狙ってたんだよ、最後。なんだ3秒って。止めたんだろ? あいつ。(東スポの岡本記者に向かって)お前、あとで怒っておけよ、あいつに放送で。絶対15分過ぎてるよ。やったなワールド(新日本プロレスワールド)、この野郎! SANAやんの肩を持ちやがって! SANAやんとはよ、何回やっても楽しいって。今日だって。だけど、やり足りねえって、15分じゃ。SANAやん、お前も言ったよな、リング上で。30分、無制限、足りねえ。足りねえ、足りねえ。まだまだ俺らが出してない引き出しあんだろ。ナメんなよ、俺らを。15分じゃ収まんねえ。SANAやん、まだまだだ。はぁ、なんでだろう? SANAやんとやると楽しいよ。SANAやんとはさ、やるだけじゃなくて、もしかしたら楽しめるかもな…なんてね。思ってもみたり、みなかったり? 今日はSANAやんの地元、そして解説席に訳分かんねえオッサンを座らせやがってよ。敗因はそのせいだ。二度と連れてくんな、あいつ! 終わりにしろよ、さっさと!」

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