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10/30【NOAH】船木が桜庭に15年ごし雪辱 ナショナルV6でワグナーJr.名乗り

『有明凱旋〜THE RETURN〜 PRO-WRESTLING LOVE FOREVER.3 〜TRIUMPH〜』東京・有明アリーナ(2022年10月30日)
GHCナショナル選手権試合 ○船木誠勝vs桜庭和志×

 GHCナショナル王者・船木が桜庭を絞殺し、“15年ごし"の雪辱に成功。イホ・デ・ドクトル・ワグナーJr.迎撃が決定的となった。

 2007年の『Dynamite!!』で大みそかのお茶の間を賑わせた両雄が、GHCナショナル王座を懸けて激突する。前回はMMAルールで、プロレスでは初対決となるが、ノア初導入となる“GHCマーシャルアーツルール"が採用された。

 3カウントなしで、ギブアップ、KO、TKOのみで決着。場外エスケープやサミングにはイエローカードが提示され、3枚で反則負けとなる。両雄の原点である“UWF"と通常プロレスルールをさらにミックスさせたようなルールで、レフェリーは日本MMA界の歴史を彩ってきた島田裕二氏(ノア初レフェリング)が務めた。

 同様ルールのダブルバウトで行われた前哨戦(10・16福岡)では桜庭が秘技スコーピオンレッグロックで王者・船木からタップアウト勝ち。この日もMMAさながらの緊張感ある攻防が繰り広げられた。

 開始と同時に桜庭がグラウンドに引き込み、足関節を仕掛けたが、船木は極めさせず。スタンドに戻すと背後から飛びついた桜庭がスリーパーで捕らえたが、船木はすぐさまロープエスケープ。桜庭が仕掛けたタックルをさばいてローキック合戦に持ち込み、蹴り足を掴んだ船木は足関節を狙った。

 桜庭がディフェンスすると、船木はミドルキック、掌底を打ち込んだ。たまらず倒れ込んだ桜庭もタックルで飛びついたものの、船木はニンジャチョークで捕獲。ヒザ蹴りを挟んで再びニンジャチョークで絞め上げるとレフェリーが試合を止めた。

 船木が桜庭を絞殺して15年越しの雪辱。ナショナル王座V6を達成した。試合後は桜庭と握手、抱擁を交わしてノーサイド。フィニッシュとなったニンジャチョークは15年前の対戦後、一緒に練習する仲となって桜庭から教わった技。「今日は完全に向こうに動かされました。こっちのほうが挑戦したような気分ですね。あっという間でした」と振り返った船木は「臨機応変で、望む選手にはこのルールでやりたいと思います。せっかく作ったんで」とGHCマーシャルアーツルールの継続にも色気をみせた。

 そして次なる挑戦者が現れた。ワグナーJr.だ。拍手とともに船木の防衛を祝福すると「俺が次のチャレンジャーだ。フロム・メキシコ」と挑戦を表明。船木も「OK。アイ・フロム・ジャパン」と即答。「ルチャvs格闘スタイル、日本vsメキシコやりましょう」と宣言した。「どうなるかちょっとこれは自分でも見当つかない」という船木だが、「相手に合わせませんので、必ず。どうなるかお楽しみということで」と今からV7戦を見据えていた。


【試合後の船木】

▼船木「何も考えずに動きましたね。桜庭のほうがそういうふうに出てきてたんで、自然にこっちも応対しないといけないので。時間切れとか総合の時から絶対に狙わない選手だったんで、おそらく一発狙いですね。先に首を」

※ワグナーJr.が拍手しながらやってきて

▼ワグナーJr.「おめでとう」

▼船木「サンキュー・ベリー・マッチ」

▼ワグナーJr.「俺が次のチャレンジャーだ。フロム・メキシコ」

▼船木「OK。アイ・フロム・ジャパン。(ワグナーJr.が去ると)次の相手、決まりました(苦笑) ちょっと興奮冷めやらぬ前にいきなり来られて。ヘビー級ですね。ルチャvs格闘スタイル、日本vsメキシコやりましょう。どうなるかちょっとこれは自分でも見当つかないですけど。相手に合わせませんので、必ず。どうなるかお楽しみということで。今日は本当に桜庭に動かされた感じです。やっぱり何も考えずに試合ができたんで、こんな試合はあまりないですね。よかったです」

――タイツも新生UWF時代をほうふつさせたが?

▼船木「そうですね。いろいろと意識して、どっかでショートタイツ、自分の基本だったんで。金剛に入ってハーフにしたんですけど、今日はちょっとだけ元に戻りたいなと。相手も相手なんで。そういう感じで少しだけ元に戻りました。明日からまた頑張ります。もう次、来ましたんで」

――フィニッシュとなった技は?

▼船木「あれはニンジャチョークです。実は、実はですよ。あれって桜庭に教えてもらった技なんですよ。総合に復帰して負けてから一緒に練習するようになって。何年前ですかね、ラフター7に柴田(勝頼)と二人で通ってたんで、そのときにこっちも技を提供して、向こうも技を提供してっていう感じで、技の交換をした中で自分が教えてもらった技です」

――これでようやく対等になれた?

▼船木「そうですね。プロレスに戻って…自分のほうがちょっと先に戻ったんですね。2009年に。桜庭が2012年ぐらいですか、新日本プロレスで。だけど今日は完全に向こうに動かされました。こっちのほうが挑戦したような気分ですね。あっという間でした。頑張ります。それしかないです」

――今後もこのルールは継続していきたい?

▼船木「それを望むんであれば、望む人とやりたいですね。ただ俺に合う選手がどちらかというと金剛のほうに多いんで、もしかしたら同門対決になるかもしれないですけども。それは臨機応変で、望む選手にはこのルールでやりたいと思います。せっかく作ったんで」

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