10/30【NOAH】カイトコールで有明帰還締め…清宮が藤田突破でGHCヘビー初防衛 Tサッチャー迎撃へ
『有明凱旋〜THE RETURN〜 PRO-WRESTLING LOVE FOREVER.3 〜TRIUMPH〜』東京・有明アリーナ(2022年10月30日)
GHCヘビー級選手権試合 ○清宮海斗vs藤田和之×
“プロレス格闘技こけら落とし大会"となったノア有明アリーナ大会のメインで、GHCヘビー級王者・清宮が“野獣"藤田を破って初防衛に成功。約2年半ぶりに解禁となった声援を背に、原点・有明帰還大会のメインを飾った若き王者は、改めてノア新時代のけん引を誓った。
東京五輪が産み落としたレガシー会場である有明アリーナ。数奇にもその“プロレス・格闘技こけら落とし"をノアが務めた。“原点"であり“ホーム"でもあった有明の地に、ノアが約6年ぶりに帰還。そのメインに立ったのがノア新時代を象徴する清宮だった。
自ら「越えねばならない壁」として挑戦者に指名した“野獣"藤田相手の初防衛戦。藤田相手にレスリングを仕掛け、強烈な打撃戦にも自ら飛び込み、宣言どおりに「正面突破」を狙ったものの、強烈なビンタをまともに浴びるなどして失速。舌なめずりする野獣の容赦ない張り手や顔面蹴りを浴びまくる展開が続いた。
それでもノア約2年半ぶりに解禁となった声援に支えられて決定打は許さない。逆にコーナー最上段から場外めがけて捨て身のウルトラタイガードロップを放つや、リング上でも武藤敬司譲りのシャイニング・ウィザードを発射だ。さらには藤田のお株を奪う顔面へのサッカーボールキック3連発まで浴びせた。
キレた藤田もカウント1でキックアウト。逆にカウンターの張り手を叩き込み、ラリアットを叩き込むと、野獣ボムからの顔面蹴りで若き王者をたいらげにかかる。清宮も続く野獣ボムはどうにか着地してみせたものの、藤田は猛烈なワンツーの張り手を乱打するや、トドメを狙ってロープに走った。
だが、清宮はふらつきながらもカウンターのフランケンシュタイナーで絡みつき、そのまま泥臭く押さえ込んでギリギリで3カウント。試合後には負けた藤田が元気よく悔しがり、勝った清宮が大の字…と勝敗とは真逆の光景が広がったものの、野獣の土俵に自ら飛び込んだうえで、若き王者が初防衛をつかみ取った。
余韻に浸る間もなく鈴木秀樹とともにティモシー・サッチャーが現れ、「このノアに来てから一度も負けてない。次のチャレンジャーは俺だ」と挑戦表明。清宮も受けて立ってから改めてマイクを握った。
場内の“カイトコール"に感慨深げな表情を浮かべた清宮は「みんなの声援が本当にうれしくて、何度も立ち上がれました。ありがとう」と感謝。「まだまだ挑戦なんだ。今日の試合で『なんだよ清宮』って思ったかもしれないけど、絶対に俺がノアを引っ張っていくんで、俺を観にきてください! ありがとうございました!!」と叫んで有明アリーナ大会を締めくくった。まだまだ初防衛。“原点"から踏み出した新たな一歩とともに、若き王者がノア新時代を築いていく。
【清宮の話】「藤田和之、ありがとうございますっていうのが本当の気持ちで。今日の試合で全員が全員納得してないっていうのもちょっとは感じてて。だからこそ、本当にどこからも逃げたくないし。今日は有明に集まってくださった人たちが、ノアファンの皆さんが、『清宮、本当に強え。マジでコイツ強い』って誇れる王者にならないといけないし。本当に今日戦ってくれた藤田和之には感謝しています。敵とか壁とか多いけど、もう絶対に前しか向かないんで。本当に進み続ける。それだけです。俺を観に来てください。ありがとうございました」
