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11/5【新日本】コブ&オーカーン奪回ならず…初見参・FTRがタッグ完勝V2、オージー・オープンが再戦要求

『バトル・オータム '22』エディオンアリーナ大阪(府立体育会館)(2022年11月5日)
IWGPタッグ選手権試合 ○ダックス・ハーウッド&キャッシュ・ウィーラーvsジェフ・コブ&グレート-O-カーン×

 新日本初見参を果たした“FTR"ハーウッド&ウィーラーが必殺のビッグリグ(合体式コードブレイカー)でオーカーンを下し、IWGPタッグ王座完勝V2。そんな2人の前にオージー・オープンの2人が現れて再戦を要求した。一方、前王者のコブ&オーカーンはベルト奪回を果たせなかった。

 6月にアメリカ・シカゴで開催された新日本とAEWの合同興行『FORBIDDEN DOOR』で行われた3WAYタッグマッチで、FTRはIWGPタッグ王座を初戴冠した。しかし、直接勝敗に絡まない形でベルトを失ったコブ&オーカーンがタイトル奪回を猛アピール。タッグとしては初来日となるFTRの新日本参戦が決まると、すぐさま挑戦に名乗りを上げ、タイトル戦が大阪大会のセミファイナルで組まれた。

 決意に燃えるコブ&オーカーンは同盟者の宮根誠司アナウンサーをセコンドに引き連れて入場したものの、FTRが序盤から存在感を発揮する。ハーウッドがオーカーン相手に強烈な逆水平を浴びせて快音を鳴らせば、ウィーラーとの合体式ギロチンドロップを決めるなど的確な連係攻撃を披露する。

 負けじと帝国軍コンビもラフファイトを織り交ぜて逆襲。ハーウッドの左腕に一点集中攻撃を浴びせた。ハーウッドはコブのヒザを攻めて活路を開くも、タッチにはつなげられず。コブはランニング式バックドロップでぶん投げると、オーカーンは再び左腕を攻め立てる。

 ハーウッドがオーカーンに急角度のDDTを決めて反撃に成功すると、ウィーラーが登場。フライングラリアットでオーカーンを排除すると、返す刀でコブの巨体を投げ捨てジャーマンで引っこ抜き、ミサイルキックにつなげる。止まらないウィーラーがコブを肩車で抱え上げると、そこにハーウッドがとびつき、ダブルインパクト式ブルドッキングヘッドロックがさく裂。だが、急行したオーカーンがコブを救出。手を引っ張って自陣に引きずり込み、強引にタッチした。

 ハーウッドとオーカーンはラリアット合戦で火花。何度も正面衝突する。オーカーンが変型大外刈りを決めると、コブもウィーラー相手に場外で奮戦するが、痛めたヒザを攻められると急ブレーキ。ここがチャンスと、ハーウッドは小股すくい式スープレックスでオーカーンを引っこ抜く。オーカーンもラリアットで応戦したものの、ハーウッドは怪力を活かしてオーカーンをコーナー上に据えると、雪崩式ブレーンバスターぶん投げた。間髪入れずにウィーラーがダイビングボディプレスを投下。急行したコブが一発逆転を狙ってツアー・オブ・ジ・アイランドをウィーラーに仕掛けたものの、ハーウッドがヒザを攻撃して妨害。すかさずウィーラーがスイング式DDTで排除した。

 粘るオーカーンは孤軍奮闘。二段蹴りでハーウッドを蹴り倒し、ウィーラーを変型ツームストンパイルドライバーで突き刺す。そして、エリミネーターを狙うも、スキを突いてハーウッドがブラインドタッチ。すかさず必殺技・ビッグリクを決めて完勝となる3カウントを奪った。

 コブ&オーカーンを下したFTRがIWGPタッグ王座2度目の防衛に成功。タッグとしては初来日となったFTRだったが、王者として盤石のファイトを展開し、新日本マットでも大きなインパクトを残した。

 試合後、「ここは世界トップの才能がぶつかり合う場所、ニュージャパン・プロレスリング。俺たちはIWGPタッグ王者であることをとても誇りに思ってる」(ハーウッド)、「偉大な選手たちはみな、ニュージャパン・プロレスリングで試合をした。俺たちは今、その一部となっている。俺たちはIWGPタッグ王者だ。この世界にFTRに触れられるチームはいない」(ウィーラー)と満足げだったFTR。その前に姿を現したのが、今大会で初来日を果たした“オージー・オープン"のマーク・デイビス&カイル・フレッチャーだった。

 両チームは10・1ロンドン大会でIWGPタッグ王座を懸けて激突。30分を超す激闘の末にFTRが初防衛に成功すると、試合後にはお互いを称え合っていた。フレッチャーは「俺とデイビスは、再戦の舞台にふさわしいのは1・4トーキョードームしかないと信じている。お前らの11月と12月の予定なんてどうでもいい。自宅で家族と素敵なクリスマスを過ごしてくれ。オージー・オープンは『WORLD TAG LEAGUE』に出場して優勝する。1月4日、お前らが日本に戻って来て、トーキョードームで再会しよう」とタッグリーグ制覇して新春ドームでの再戦を実現させる青写真を披露した。

 これを聞いたウィーラーは「お前たちが優勝することを願ってるよ。お前らと闘うことに燃えてきたぜ。お前らは世界一のタッグチームかもしれないが、それは俺らを倒すまで確かじゃない。1月4日で再戦できるよう頑張ってくれ」とエールを送ったが、ハーウッドは「絶対的世界最強タッグチーム(FTR)に乾杯だ」と缶ビールを勢いよくぶつけてオージー・オープンを挑発した。

【試合後のハーウッド&ウィーラー】

▼ハーウッド「世界一のプロレス団体に参戦するために、アメリカからはるばるやって来たぜ。ここは世界トップの才能がぶつかり合う場所、ニュージャパン・プロレスリング。俺たちはIWGPタッグ王者であることをとても誇りに思ってる。これは俺たちが持っている3つのタッグベルトのうちの一つだ」

▼ウィーラー「ダックスと俺は誰も触れることができないような遺産を作り上げようとよく話すんだ。それを証明するのに、歴史の詰まったこの場所ほどふさわしい場所はない。偉大な選手たちはみなニュージャパン・プロレスリングで試合をした。俺たちは今、その一部となっている。俺たちはIWGPタッグ王者だ。この世界にFTRに触れられるチームはいない」

※オージー・オープン(カイル・フレッチャー、マーク・デイビス)がやってくる

▼フレッチャー「続けろ!」

▼ウィーラー「俺たちは今から、もう一杯飲むんだ」

▼フレッチャー「続けるんだ。俺はお前たちが口にする言葉を聞いてるから」

▼ウィーラー「良い服だな」

▼フレッチャー「ああ、良いスーツだと思うよ」

▼ハーウッド「何が望みだ? 俺たちがしゃべる時間なんだがな」

▼フレッチャー「オーケー、落ち着け。俺たちの日本デビュー戦が同じ大会というのは、ふさわしいことだと思う。俺たちは仲間(コブとオーカーン)がお前らを倒すのを望んでいた。だが、心の一部ではお前らが防衛してくれないかとも思ってたんだ」

▼ハーウッド「(防衛できて)よかったよ」

▼フレッチャー「あぁ、良い試合だった。おめでとう。ファンに(『ROYAL QUEST II』で)史上最高のタッグマッチと呼ばれて約1ヵ月だ」

▼ハーウッド「俺たち(FTR)はあの試合に出ていた。だから当然、俺たちが最高の試合にしたんだ」

▼フレッチャー「確かに、お前らの手柄にもなるだろう。ダックス、あの試合のあと、オージー・オープンが世界一のタッグチームだと言ってたよな。そんなこと言ってなかったか?」

▼ハーウッド「確かに言ったよ」

▼フレッチャー「俺とデイビスは再戦の舞台にふさわしいのは1・4トーキョードームしかないと信じている。お前らの11月と12月の予定なんてどうでもいい。自宅で家族と素敵なクリスマスを過ごしてくれ。オージー・オープンは『WORLD TAG LEAGUE』に出場して優勝する。1月4日、お前らが日本に戻って来て、トーキョードームで再会しよう」

▼ウィーラー「お前たちが(『WORLD TAG LEAGUE』で)優勝することを願ってるよ。お前らと闘うことに燃えてきたぜ。お前らは世界一のタッグチームかもしれないが、それは俺らを倒すまで確かじゃない。1月4日で再戦できるよう頑張ってくれ。その頃までにはお前(フレッチャー)もヒゲぐらいは生えてるんじゃないか。そうすれば、お前もタッグ界の真の男たち(FTR)に近づけるぜ」

▼ハーウッド「お前の思春期に乾杯だ。そして絶対的世界最強タッグチーム(FTR)に乾杯だ。乾杯!(とオージー・オープンに渡していた缶ビールに自分が手にしていた缶ビールを勢いよくぶつけてビールをかける) すまない、素敵な服にこぼしてしまった」

※FTRはテーブルをひっくり返し、オージー・オープンの2人は怒って出ていく。

▼フレッチャー「どけ!」

▼ウィーラー「良い夜を」

▼フレッチャー「FxxK YOU!」

▼ウィーラー「ドライクリーニングの請求書は俺たちに送ってくれ。ということで、“TOP GUYS OUT"。おやすみ」


【試合後のコブ&オーカーン】

※宮根氏に支えられて引き揚げてくる。コメントスペースまで運ばれたところで2人並んでフロアに座り込む。

▼宮根氏「ナイスファイト、ナイスファイト」

▼オーカーン「来てもらったのに……」

▼宮根氏「でも今回はジェフ・コブのアクシデントがあったから。(アクシデントがなければ)絶対、負けてなかったと思う。僕が(UNITED)EMPIREに入ったのは、新日本プレロスで今、一番強力なユニットはEMPIREと確信してるから。今日の負けは引きでなくていいと思う。すごいファイトだった」

▼オーカーン「いつもこうだ。いつも! 大事なところで会社が、愚民が、運命が、五流レスラーなんかが! 邪魔をするんだ!! クソが!」

▼宮根氏「大丈夫。あと一歩。まだまだある。まだまだあるって」

▼ヘナーレ「(2人の前にやって来て)おい、オーカーン、メソメソするな! いいか、立てよ、立て! ジェフはあいつらにやられて負傷してるようだ。でもオーカーン、涙を怒りに変えるんだ! 泣いてるヒマも悲しんでるヒマもないぞ! 俺だって怒ってるんだ! 俺たちUNITED EMPIREは全員を抹殺してきたっていうのに、チャンスは何にももらえていない!」

▼オーカーン「TV王座も、グレート・ムタも、(IWGP)タッグもダメだったぞ!」

▼ヘナーレ「FTR、あの野郎ども……オーカーン、この怒りを忘れるなよ。去年を覚えてるか? 俺たち『WORLD TAG LEAGUE』優勝まであと一歩までいっただろ」

▼オーカーン「わかってるよ。覚えてるよ……覚えてる」

▼ヘナーレ「ジェフはケガをしてるようだし、今年、2022年は俺とお前で出場しようぜ! 去年すでに優勝一歩手前までいったじゃないか。ジェフはたぶん負傷してる。でも俺たちUNITED EMPIREはハイドラなような存在だ。首を一つカッ切られても、また新しい首が生えてくる。オーカーン、『WORLD TAG LEAGUE』優勝を獲りにいこうぜ! そして『WRSTLE KINGDOM』でFTRにリベンジするんだ! どうだ?」

▼オーカーン「始める前は否定され、始めれば反感を持たれ、途中でやめればバカにされる。報われるには、報われるまで続けるしかねぇんだよ! TV王座はダメだ。IWGPタッグもダメだ。だったら『WORLD TAG LEAGUE』、優勝するしか……」

▼ヘナーレ「優勝して『WRESTLE KINGDOM』であいつらに借りを返すんだ!」

▼オーカーン「『WRESTLE KINGDOM』出るぞ。そうだ、まだまだこの新日本のリングで生きてくぞ。そう、余には同盟者がいるんだ。11月5日はUNITED EMPIREが勢ぞろいした日だ。よく帝国の記念日に刻んどけ」

▼ヘナーレ「(3人で控室に向かいながら)今日は頑張ったよ。でもあいつらはちょっと運が良かった。それだけだ!」

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