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12/21【全日本】「覚悟を持って大阪に行く」 イザナギが全日本に別れ 所属ラストマッチでめんそーれと“楽しいプロレス"全開

『#ajpw XmasEVE4』東京・新木場1stRING(2022年12月11日)
イザナギ全日本プロレス所属ラストマッチ △イザナギvsブラックめんそーれ△

 イザナギが全日本所属ラストマッチでめんそーれと真骨頂である楽しいプロレスを展開し、約5年間在籍した全日本に別れ。「覚悟を持って大阪に行こうと思います。全日本プロレスに帰ってくることはありません」と真面目に語りつつ、最後に「まあ、呼ばれたら別やけど」と締めくくって笑いを誘った。

 イザナギは本名・素顔時代に全日本にフリー参戦し、2018年に入団。その間、ジュニアタッグリーグ戦優勝(パートナーは竹田誠志)を筆頭に、アジアタッグ王座(パートナーはゼウス)、世界ジュニア王座を戴冠し、ジュニアの一員として活躍した。

 今年から大阪プロレスとの2団体所属となり、イザナギとタイガースマスクの顔を使い分けてきたが、大阪プロレスに専念すべく退団を決意。この日、所属ラストマッチで好敵手で盟友・めんそーれと11分1本勝負で対戦した。

 特別立会人の木原文人リングアナが松山千春の『長い夜』を熱唱してイザナギを激励すると、試合はスタート。めんそーれのハブポーズに負けじとポージングを決めたり、場外に排除されると、「マイケル・ジャクソン!」などと脈絡のない英語を叫んだりと、イザナギは明るく楽しいプロレスで、声援ありの場内を盛り上げた。

 めんそーれがジャミングと逆水平を交互に連打すれば、イザナギも脳天唐竹割りと逆水平を交互に乱射し、サミングも連続して相打ち……と五分五分の展開が続く。それでもイザナギはハイキックでチャンスを掴むと、めんそーれを逆さ吊りでコーナーに固定。「身動きの取れないブラックめんそーれ、そして今日が最後の俺。この勝負見えた」と勝利を確信した。

 イザナギは神林レフェリーを投げつけて勝負に出ようとするも、抵抗されて逆に自分がコーナーに叩きつけられる。コーナーに激突してたまらず倒れ込むと、その衝撃でめんそーれの逆さ吊りが外れ、イザナギの上に落下。イザナギは剣山で撃墜したものの、ヒザを痛めて苦もん。めんそーれも腹部を押さえて立ち上がれず、両者KOというまさかの結末で、2人の戦いに決着はつかなかった。

 試合後、イザナギは「僕はここで辞めていくのは僕なりの信念があってのことなんですけど、何か行動を起こすということは何かを傷つけるということ、何かを犠牲にするということ」と真面目に語り始め、「僕が辞めることによって、万が一、悲しいとか思ってくれる人がいるかもしれない。いるとして、それを受け入れ、それを背負って覚悟を持って大阪に行こうと思います。全日本プロレスに帰ってくることはありません」と覚悟を吐露した。しかし、最後に「まあ、呼ばれたら別やけど」とイザナギらしくオチをつけて、観客を笑わせた。

 バックステージではめんそーれが「イザナギが全日本プロレスに帰ってくるかはわからない。だけど、俺は今、握手した人、どの姿だっていいよ。またその人と試合することがあるって俺は信じてるんで、お互い頑張りましょう」とエール。それを受け止めたイザナギは「頑張りましょう。ありがとう。達者でね。短い間でしたけど、イザナギとしてはまる3年でしたけど、本当にかけがえのない3年間でした。ありがとうございました」と感慨深げに全日本マットに別れを告げた。

【試合後のイザナギ、めんそーれ】
▼イザナギ「最後の最後で外しましたね。でも、あれでしょ? 3割打てば強打者でしょ? 全然いい選手だったでしょ、僕はね。今日はあれですけど。なんて言うんですか、覚悟の問題で。自分の信念を貫き通すのはいいけど、それは時として違う人によれば全然信念でも何でもない。戦争の原理ですよね。戦争を起こす人は正しいと思ってやってるんでしょうけど、それで傷つく人、死ぬ人……たとえ悪いですか。改めていい歳なんで、ちょっと俯瞰して見なきゃいけないんですけど、自分の人生において一大決心をした時に、そういうことが見えてなかったのかなと改めて気づかされて。なんかあれですね、本当に僕は覚悟を持って行かないと、行く意味もないのかなと。違いますか。大丈夫ですか。そこにいるけど、入ってこないんですか?」

※めんそーれが現れて握手すると

▼イザナギ「頑張ってね、めんそーれも」

▼めんそーれ「イザナギが全日本プロレスに帰ってくるかはわからない。だけど、俺は今、握手した人、どの姿だっていいよ。またその人と試合することがあるって俺は信じてるんで、お互い頑張りましょう」

▼イザナギ「頑張りましょう。ありがとう。達者でね。短い間でしたけど、イザナギとしてはまる3年でしたけど、本当にかけがえのない3年間でした。ありがとうございました」

――全日本での一番の思い出は?

▼イザナギ「やっぱりあれですね。ちょっと古い話になりますけど、秋山さんとやったGAORAのタイトルマッチ。ワイルドカードルールっていう。大森さんを自分のカードとして使って戦うっていう。1回しかなかったんですけど、その時代に発明だったんで。なかなか新しい発想で、全然誰かまたやってもいいんですよ。ワイルドカード、僕は全然ワイルドカードの権利を譲渡しますんで、全日本さんに。それが一番いい思い出。入団前なんですけどね、実はそれはフリー時代なんで。まあでも、それが一番の思い出ですかね。僕のベストバウトがなんやって言われたら、秋山さんとのワイルドカード、それに尽きます。まあ、そんなこんなで、さようならということで。じゃあ、皆さん、ごきげんよう。また会う日まで。さよなら、さよなら、さよなら」

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