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12/29【DDT】樋口がKO-D激闘V5、D王GP覇者・上野を返り討ち 1・29後楽園で火野迎撃

『NEVER MIND 2022』東京・TOKYO DOME CITY HALL(2022年12月29日)
KO-D無差別級選手権試合 ○樋口和貞vs上野勇希×

 樋口が激闘の末にD王GP覇者の上野を返り討ちにして、KO-D無差別級王座V5。25周年記念イヤーとなった2022年最後のビッグマッチを勝利で締めくくった樋口は、来年の1・29後楽園ホール大会で火野裕士の挑戦を迎え撃つことになった。

 DDT初進出となったTDCホール大会のメインで、5度目の防衛戦となるKO-D王者・樋口とD王GP覇者にしてUNIVERSAL王者の上野が激突した。若手中心のプロジェクト・DNA出身同士のKO-D無差別級戦は今回が初めて。2人は思いの丈を真っ向からぶつけ合った。

 二冠獲りに燃える上野がトルニージョで先手。樋口の圧倒的なパワーに手を焼き、徐々に後手に回るが、今度はトペコンヒーロを敢行して勢いを掴んだ。ロープの反動を利用した変型パイルドライバーで樋口を突き刺すと、ブレーンクローに捕獲されても、ロープを掴んでのバク宙で脱出する。互いにダイビングボディプレスを剣山で撃墜し合うと、上野はエルボー、樋口は逆水平で真っ向から打撃戦へ。樋口はラリアットで押し切るが、上野は胴絞めスリーパーでしつこく絞め上げて譲らない。

 コーナーからのケブラーダから再び攻勢を強めた上野は、ダイブ式飛びつきフランケン、延髄シャイニングウィザードとたたみかける。得意のローリング式ギロチンエースクラッシャーをシットダウンパワーボムで切り返されてしまうが、雪崩式のど輪落としをバク宙で切り返す離れ技を披露。ハーフネルソンスープレックスを皮切りに再び大技ラッシュに出た。

 しかし、BME(ステップアップ式ムーンサルトプレス)を自爆させた樋口は、豪快なぶちかましで反撃ののろし。重たい逆水平を何発もうならせた。食らいつく上野はビンタ連打から顔面ドロップキックを放つも、樋口は仁王立ち。突っ張り連打で上野を棒立ちにさせた。

 勝負を捨てない上野はカウンターで再び顔面ドロップキックを発射。ラリアットを食らっても止まらず、フランケンシュタイナーであわや3カウントの場面を作ると、またまた顔面にドロップキックをねじ込み、得意のローリング式ギロチンエースクラッシャーを繰り出した。

 しかし、樋口は執念でキックアウト。続く必殺のWRを連続して踏ん張った樋口は、欠場中の盟友・吉村直巳ばりにカウンターの払い腰決めて勝機をこじ開ける。顔面に頭突きをねじ込むと、松井レフェリーを掴んで必死に立ち上がった上野めがけてぶちかましをズバリ。最後はブレーンクロースラムでぶっこ抜いて、激闘に終止符を打った。

 樋口が熱戦を制してKO-D無差別級王座V5。王者として越年することが確定した。試合後、樋口の口から出たのは上野への感謝だった。「上野、ありがとうな。今日は俺の勝ち。俺がこうやってKO-D巻いて、お前がUNIVERSALチャンピオン、そしてD王覇者。本当に一緒に併走した気持ちだったんだよ。一緒にこのDDTを支えた、背負った後輩…いや、戦友。また戦おう。ありがとう」。戦友という言葉に応えた上野は樋口と抱擁した。

 次の防衛戦は2023年の1・29後楽園ホール大会。早くも名乗りを上げる男が現れた。今年のD王GP公式戦で樋口と30分時間切れ引き分けの激闘を繰り広げた火野だ。

 「樋口、とりあえず防衛おめでとう。でもな、ワシから言わしたらお前が勝って当然や。上野、あの男前もよう頑張った。ええ試合やった。でも、お前が勝って当然や。このDDTでワシと真っ向勝負、30分時間切れまでチョップ合戦できるのは樋口お前だけや」と樋口の防衛を称えた火野は、「ワシはな、DDTのベルトに正直興味あらへん。でも、樋口、お前が持つベルトやったら、挑戦してやってもええぞ」と挑戦表明。樋口は「火野さん、相変わらずカッコいいっすね。自分も今ずっと考えてて、30分時間切れ引き分け、あの時の決着をつけたいと思ってました。火野さん…いや、火野裕士。勝負だ」と受けた立つ構えを見せ、両者のタイトル戦が電撃決定した。

 リングに残った樋口は「今日、このTDCホールに集まった皆さん、そしてWRESTLE UNIVERSEをご覧の皆さん、今日はありがとうございます。25周年という節目の年にこうやって最終興行、自分が王者として立ってる。こんなに喜ばしいことはありません」と満足げな表情を見せると、「後輩を…いや、戦友を超え、そしてまた来年に向かって新たな敵が現れ、この先、来年もどうなるかわかりません。ただ、それでもDDTは胸張って、前見て、突き進んでいきたいと思います。皆さんこれからも見守っていてください。今日はありがとうございました」と迫り来る2023年に思いを馳せて、大会を締めくくった。

 樋口が花道を去っていくと、会場ビジョンにはエンドロールが流れる。そして、最後に樋口がバックステージに戻ってきた姿が映し出された。盟友の吉村が笑顔で迎え入れると、所属選手たちも集結。最後に樋口が「2022年、DDTありがとうございました。来年2023年もDDT気合い入れて突っ走っていくんで、皆さんよろしくお願いします」とアピールし、「よし、来年に向かっていくぞ!」と他の選手とともに拳を突き上げて、2022年のDDTはフィナーレとなった。


☆1/29(日)東京・後楽園ホール『Sweet Dreams!2022』10:30開場、11:30開始

▼KO-D無差別級選手権試合
[挑戦者]
火野裕士
vs
樋口和貞
[第79代王者]
※樋口6度目の防衛戦

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