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1/3【全日本】宮原が野村との大熱戦制して三冠V3&5冠死守 同時表明に青柳指名、永田とは「いずれ」

『#ajpw新春ジャイアントシリーズ2023』東京・後楽園ホール(2023年1月3日)
三冠ヘビー級選手権試合 ○宮原健斗vs野村卓矢×

 宮原が野村との世界タッグ王者対決を制して三冠王座3度目の防衛に成功。青柳と永田が同時に挑戦を表明すると、5冠王者の座を死守した最高男は永田に「あんたはいずれ」との意向を示し、青柳を次期挑戦者に指名した。

 最強タッグ覇者・宮原&野村は1・2後楽園大会で世界タッグ王座を奪取。この日、5冠王者・宮原に野村が挑む三冠戦が5冠争いとなった。両者は意地をぶつけ合うような熱戦を展開。感情むき出して交互にエルボーを乱射すると、ジャーマン合戦でも火花。野村がブレーンバスターで引っこ抜けば、宮原もスタンディングブラックアウトを即座に返す。ふらつきながらも両者はは意地のエルボー合戦へ。絶叫しながらノーガードで打ち合った。

 野村は手首を固めた状態からミドルキックで胸板をメッタ打ちし、前夜の世界タッグ戦で勝利を奪ったスリーパーで絞め上げた。粘る宮原もカウンターのラリアットで反撃に出たものの、野村はラリアット、ハイキック、ジャーマンスープレックスと大技ラッシュ。ドラゴンスープレックスで仕上げに入ろうとした。

 必死にこらえた宮原は、ビンタが相打ちとなり、ブラックアウトとミドルキックが正面衝突した直後にブラックアウトをズバリ。ジャーマンで3カウントを迫る。野村は1カウントでキックアウトすると、両者は壮絶なビンタ合戦へ。野村は「完全決着だ、コノヤロー」と叫ぶと、手首を固めたままなおも打ち合い続けた。野村は頭突きや右ハイキックで最高男をぐらつかせたものの、追撃を狙って振りかぶったところで、宮原はスタンディングブラックアウトをカウンターで一閃。抵抗する野村をシャットダウンスープレックスホールドで引っこ抜いて3カウントを奪った。

 宮原が大熱戦の末に野村を下し、三冠王座3度目の防衛に成功。5冠王者の座を死守した。普段は見せない張り手など野村の土俵と言えるバチバチの打撃戦で渡り合った宮原は心が通じ合ったようで「世界タッグベルト、俺ら防衛戦決まったし、まだ組まなきゃいけないんだよ。次、防衛戦、ミヤケンとタクヤ復活だ。いいか、卓矢」とメッセージ。野村も握手とともに「三冠のベルトが獲れようが獲れまいが、俺も今日で…いや、今日からミヤケンとタクヤは復活って言おうと思ってたところだ」と呼応。三冠戦決定後は封印していたタッグチーム名を再び名乗り、1・22後楽園大会に決まった青柳優馬&野村直矢との世界タッグ戦へ向けて気持ちを一つにした。

 そして試合後、次なる挑戦者が現れた。青柳と永田だ。先にやってきた青柳が「そろそろそのベルトを僕が巻いてもいいんじゃないかなと思っているんですけども、どうでしょうか? 皆さん」と挑戦を表明すれば、永田も「このリングで戦ってみて改めて思ったのは、全日本プロレスの大黒柱は宮原健斗、あんただよ。そして、それを痛感したので、改めて宮原健斗、あんたのその三冠ベルトに俺は挑戦したい」と名乗りを上げた。

 同時挑戦表明に最高王者は「あなたはキャリアを重ねても全力だ。それはこの全日本プロレスのリングに上がって俺はこの目で見させてもらったよ。俺は寛大だ。いずれやってやろうじゃないか」との意向を永田に伝えたうえで、青柳を次期挑戦者に指名。すでに三冠戦開催が決まっている2・4八王子大会を舞台に指定した。

 野村に次いで、今度は青柳と5冠争いを繰り広げることになった。「次、その世界タッグのベルトと三冠のベルト、全てあんたから奪ってやるからな」と宣戦布告されると、宮原は「ヘビー級のベルトは全て俺にある。ゼンニチ新時代を掲げておきながら、全て俺が持ってんだ。この現状を打破できるのか? 宮原健斗の壁は分厚いぞ」と通告した。

 熱戦の余韻も覚めぬままV4戦が決定的に。「俺は分厚い分厚いゼンニチ新時代の壁だ」と定めた宮原は「てめぇのゼンニチ新時代とやらを見せてもらおうか。てめぇの置かれている立場は今のままでいいのか? プロレスファンはそう思ってねえだろう。てめぇの気持ちの奥の底の底の底を見せてみろ」と青柳に注文をつけ、時代をかけた勝負を見据えていた。


【宮原の話】「クラクラだ。それぐらい野村卓矢との一戦というのは全力でいって、全身全霊、体も気持ちも全て魂込めて戦って。最後はなんかプロレスラーにしか味わえないハイな状態になって張り合ったよ。真っ正面から張り合ったよ。クラクラだよ、頭は。ただな、ゼンニチ新時代は始まってるからな。ここで加速した今を日本全国の皆さんに届けるには防衛しかねえからな。次は青柳優馬だ。そして、永田裕志さん。俺はリング上で言った通りだ。世間を代弁した。言いにくい言いにくい世間を代弁して俺は言ったんだ。あとはリング上のVTRをご覧ください。それ以上言うことはない。そして、永田! その前に…というか、永田の話は置いといて、青柳優馬。来たな。ゼンニチ新時代、今のてめぇの状況を考えると、うかうかしてらんねえんじゃないか? てめぇの状況はゆっくりしている暇なんかないんじゃないか? いつまでも最年少って、もうその記録も終わったよ。さあ、青柳優馬。プロレスファンは何を見せるか期待しているだろう。俺は分厚い分厚いゼンニチ新時代の壁だ。さあ、青柳優馬。2・4八王子で、てめぇのゼンニチ新時代とやらを見せてもらおうか。てめぇの置かれている立場は今のままでいいのか? プロレスファンはそう思ってねえだろう。てめぇの気持ちの奥の底の底の底を見せてみろ」

【試合後の野村】
▼野村「完敗でした。強かった。全部ぶつけたつもりでしたけど、ダメでしたね」

――完敗という内容ではなかったように見えたが、自分の感覚では完敗だと?

▼野村「そうですね。気持ちが折れないなっていうのは。戦ってて、どんどんどんどん圧力も増していくとか、そんな感じですよね。まあ、これもまだまだ僕も強くなれるということなんで。もっともっと強くなって、また挑みますよ、三冠に。というか、宮原健斗にまた僕は挑みますよ。まだ世界タッグもあるんで。ミヤケンとタクヤでこの世界タッグ永久に防衛し続けます」

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