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3/4【スターダム】AZMがキッド返り討ちでハイスピードV10 7年ぶりに最多防衛記録更新

『TRIANGLE DERBY I〜優勝決定戦〜』東京・国立代々木競技場 第二体育館(2023年3月4日)
ハイスピード選手権試合 ○AZMvsスターライト・キッド×

 AZMがキッドを返り討ちにしてハイスピード王座V10。約7年ぶりに最多防衛記録更新を成し遂げた。

 現在、岩谷麻優が2016年に樹立した最多防衛記録「9回」に並んでいるハイスピード王者・AZM。記録更新の懸かったV10戦の相手にライバルであるキッドを指名した。一度は1・8名古屋大会で組まれたものの、キッドの欠場で延期に。代々木の大舞台で仕切り直しのタイトル戦が実現した。

 両者はスピード感溢れる先制争いを展開。エプロンや場外でも先を読み合うが、AZMが鉄柱超えのプランチャで先制する。勢いのままにコーナーから場外に向けてキッドを逆さ吊りにすると、ダイビングフットスタンプを落とした。

 だが、キッドは寸前で避けて場外への転落を誘うと、ケブラーダを敢行。旋回式のダイビングボディプレスからマフラーホールドに捕らえて王者を苦しめた。AZMがあずみ寿司を狙ってもキッチリと防ぎ、後頭部にダブルニーアタックをぶち込むと、エターナルフォー(スパニッシュフライ)の体勢に。

 こらえたAZMはキッドを逆さ吊りに固定すると、今度こそダイビングフットスタンプを投下。正調式でもダイビングフットスタンプを2連続で落としていく。さらに、ラ・ミスティカへ。キッドはお株を奪うあずみ寿司で丸め込むが、AZMは止まらず足極め式ジャーマンやロケットキックなどで攻め立てた。

 しかし、スワンダイブ式ミサイルキックを空転させたキッドは、すぐさまマフラーホールドに捕獲。首まで同時に絞める黒虎脚殺に移行するが、AZMはニアロープに救われる。キッドはAZMに丸め込まれてもすぐさまやり返し、動きを読んで、タイガースープレックス、黒虎天罰(ツームストン)と大技ラッシュに出た。そして、エターナルフォーへ。

 AZMはこれを空転させると、多回転式のあずみ寿司で押さえ込む。決定的な場面だったが、キッドは間一髪で肩を上げた。AZMは腕攻めを再開し、変型羽根折り固めに捕獲。エグい角度で絞めに絞める。キッドは押さえ込んで窮地を脱すると、ビンタやジャンピングトラースキックを放つが、AZMもバズソーキック連打でお返し。カナディアンデストロイヤーで突き刺す。そしてアメシスト・ストーム(雪崩式旋回ジャンピングアームブリーカーからの変型羽根折り固め)を敢行。ヌメロ・ウノに持ち込む。耐えたキッドだったが、最後はあえなくギブアップ。AZMが熱戦を制した。

 AZMがハイスピード王座V10。岩谷が樹立した最多防衛記録を実に7年ぶりに更新した。「これで何年も動かなかったハイスピードの歴史をこのAZMが動かしました!」とAZM。「他とは違うキッドの重さとか、速さとか全部あって危なかったね。まあ、ハイスピードでは私の勝ちかな。1つ言うなら、キッド、ハイスピード最後にやってくれてありがとう」とキッドに感謝の言葉を送った。

 次期挑戦者は既に2・4大阪大会で行われた「ベルト挑戦権争奪浪花ルーレットシングル勝ち抜き戦」を制した鹿島沙希が決定している。記録更新で自信を深めたAZMは「最多防衛記録を作って、私はまだ終わりじゃないから。次、決まってるよね。そう、鹿島沙希。なんかよくわからないルールで挑戦権手に入れたかと思うけど、キッドの次に私に勝てるかな?」と鹿島を挑発した。

【AZMの話】「これで何年も動かなかったハイスピードの歴史をこのAZMが動かしました! いやあ、手強いね、キッド。1年ぶりのハイスピードとは思えないよ。まあ、キッドから見たら今までの私の防衛戦は少し余裕に見えたかもしれない。けど、余裕ではなかったけどね。でも他とは違うキッドの重さとか、速さとか全部あって危なかったね。まあ、ハイスピードでは私の勝ちかな。1つ言うならキッド、ハイスピード最後にやってくれてありがとう。そして最多防衛記録を作って、私はまだ終わりじゃないから。次、決まってるよね。そう、鹿島沙希。なんかよくわからないルールで挑戦権手に入れたかと思うけど、キッドの次に私に勝てるかな?」

【キッドの話】「ハイスピード最多防衛記録。AZMはエターナルフォーの私でも仕留めきれなかった。それはAZMのほうが上だったということ。AZMはハイスピードを2回巻いて。私はちょっとハイスピードの座を降りて、卒業したつもりでいて。勝手に上に行ったと思ってしまっていたのかもしれない。だけど、ハイスピードのベルトの存在も価値も十分に上がっている。白のベルトといいくらいの勝負になってきているんじゃないかなって。今回、AZMとキッドのほうが試合順がワンダーよりも上だったということは、私たちのシングルマッチのレベルと価値が上がったと証明できたことだと思う。だけど、やっぱり名古屋でこのベルトを懸けてメインでできなかったというのは凄く悔しい。だから今回で私たちのハイスピードバトルは最後だったかもしれないけど、次は必ず、次のステップでAZMとビッグマッチのメインをやりたいと思います。ハイスピードは終わりだけど、白、赤、その他のベルトもまだまだ貪欲に黒虎は狙っていきたいと思う。AZMに負けたからって、SLKは終わりだと思うな」

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