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4/14【スターダム】ひめかが“ラスト舞ひめ"でジュリア&朱里と熱闘 「出会ってくれてありがとう」

『スターダム後楽園大会』
後楽園ホール(2023年4月14日)
○ジュリア&朱里vs舞華&ひめか×

 ひめかが舞華と最後の“舞ひめ"タッグで、ジュリア&朱里と熱闘を展開。何度も場内を沸かしながらも、最後はジュリアのノーザンライトボムを食らって沈んだが、3人の仲間たちに「出会ってくれてありがとう」と万感の思いを込めたメッセージを送った。

 4・23横浜アリーナ大会で引退するひめかが、ゴッデス王座やアーティスト王座を一緒に戴冠してきた盟友・舞華と最後の“舞ひめ"タッグを結成。Donna del Mondoから袂を分かった朱里がジュリアと一時休戦し、1年1ヵ月ぶりにタッグチーム“アリカバ"を復活させて、舞ひめと対決した。両チームは2021年4月にゴッデス王座を懸けて激突。アリカバが勝利しており、舞ひめにとっては2年越しの雪辱戦となった。

 かつてのコスチュームで現れたアリカバは序盤から発奮。ひめかとの対戦を満喫するかのように、Donna del MondoやGod's Eyeのメンバー、さらには村山レフェリーまで巻きこんで連続串刺し攻撃をひめかに浴びせて場内を沸かせた。

 ダメージを負ったひめかだったが、頼れるパートナーの舞華が暴れ回って回復する時間を作ると、再びリングに飛び込んで奮戦。絶叫しながら朱里と激しいエルボー合戦を繰り広げると、スープレックス合戦でもせめぎ合った。朱里が流れを掴むと、ジュリアと久々のタッグとは思えぬ連係を連発していく。

 ジュリアが舞華に雪崩式ダブルアームスープレックスを狙うと、そのジュリアを朱里がジャーマンの要領で投げ捨てる合体技がさく裂する。負けじと舞ひめも合体攻撃へ。舞華が朱里に雪崩式ブレーンバスターを仕掛けると、その舞華をひめかがパワーボムで投げる荒技をズバリ。4選手が大の字になった。

 アクセルを踏んだひめかはジャンピングニーからJPコースターを決めてワールド王者のジュリアを攻めに攻める。舞華とのサンドイッチラリアット、合体リフトアップスラムも火を吹いた。ジュリアの反撃を払いのけ、頭突き合戦からひめかはラリアットを連発。完璧なライガーボムも決まって決定機を掴んだ。朱里が急行してミドルキックを乱れ打つが、蹴り足をキャッチしたひめかはパワーボムで返り討ち。聖地は割れんばかりの「ひめか」コールに包まれた。

 ひめかは必殺のランニングパワーボムにつなげるべく串刺しラリアットを狙うが、避けたジュリアはバックドロップで反攻。すぐさま立ち上がってどよめきを誘ったひめかの顔面を蹴り上げ、ヒザ蹴りでカチ上げる。朱里がすかさず加勢。アリカバは舞華に合体コードブレイカーを決めると、ジュリアがひめかにグロリアスドライバーを、朱里が舞華に流炎をズバリ。ギリギリで肩を上げたひめかは丸め込みで逆転を狙ったものの、朱里がハイキックで足止めすると、アリカバの合体ボムがさく裂。最後はジュリアがノーザンライトボムでひめかを沈めた。

 猛攻、そして最後の粘りで何度も場内を沸かしたひめか。結果的には敗れてしまったものの、ジュリアや朱里と抱擁を交わし、4人で両手を掲げた。後楽園ホールは大きな拍手に包まれる。

 最初にマイクを持ったジュリアだ。「アリカバ一夜限りの復活、そしてラスト舞ひめ、いかがだったでしょうか? やっぱ舞ひめってメチャクチャ強いね。今日このカードはひめかが提案してくれて叶った。朱里と久しぶりにアリカバを皆さんにお見せすることができて感謝している。最後に舞ひめタッグの相手に選んでくれてありがとう」とひめかに感謝の思いを伝える。朱里も涙ながらに「ひめかが引退するって聞いて、全然まだ実感が湧かなかったんだけど、今日試合をして、本当にひめかが引退しちゃうんだなって寂しくなって、もう何も言えないんだけど、このカードができて本当にありがとう、ひめか」とメッセージを送った。

 パートナーの舞華は「本当にこんなかけがえのないパートナーとずっとタッグを組むことができて、本当に嬉しく思います」と感極まりながらも、引退試合の相手を務めるだけに、「ただ、横浜アリーナ、舞ひめ対決があるので、最後まで後悔なく……ひめか、やりあいましょう」と語りかけた。

 3人の言葉を受け止めたひめかは「舞華、ジュリア、朱里。出会ってくれてありがとう」と万感の思いを口に。大きな拍手に包まれると、「DDMがどれだけの人に愛されてたか、今日心から実感できました。引退まで残り少ないですけど、怪我なく、私らしく突っ走りたいと思います。そして、皆さんも一緒に走っていってください」と決意を新たにした。

 ひめかが「明日の代々木、そして23日横浜アリーナ、28日新宿FACE。あと3試合、でも1ヵ月後、またここで会いましょう」と観客に呼びかけると、最後は4人で締めることに。ひめかが「デカいは強い、デカいは正義、そしてデカいは可愛い!」と決め台詞を叫ぶと、ジュリアが「アリベデルチ!」と続き、最後は4人による「ありがとう!」で締めくくった。

 「このカードを提案してから、この日が来てほしいような、来てほしくないような。何かが自分の中とか、お客さんの中で終わってしまう気がして。やっぱ終わると寂しいね」と感慨深げに試合を振り返ったひめか。舞華が「私の中ではその準備がもうできているので。横アリで、舞華とひめからしい戦いを、そして一番スターダムの中でベストマッチだったと言われるような、後悔のないような試合をしていきたいと私は思います」と思いの丈を語ると、ひめかは「最後までよろしく」と声をかけ、2人は改めて握手を交わした。

 明日(15日)の代々木大会が横浜アリーナ大会前最後の試合。ひめかはジュリア&舞華&テクラと組み、Donna del Mondoとして最後の試合に臨む。

【試合後のジュリア&朱里】
▼ジュリア「終わりました。アリカバ一夜復活。舞ひめラストマッチで。終わってしまいました」

▼朱里「終わっちゃったね」

▼ジュリア「ありがとうございました」

▼朱里「ありがとう。ひめかの引退がなかったら、アリカバで組むこともなかったと思うし。久しぶりに決めて、凄く嬉しかった。それもひめかのおかげだと思うし。自分が(DDM)を抜けて、3人と離れて。この4人で試合ができるなんて思ってなかったの。だから、今日それが実現できて嬉しかった。本当にありがとう。ひめかも本当にありがとう」

▼ジュリア「ひめかが引退しちゃうっていう実感が本当にずっとなくて」

▼朱里「なかった」

▼ジュリア「本当にいざこうやってやると、言葉出ないっすね」

▼朱里「終わったあとに凄い来ちゃって。またちょっと(涙が)出ちゃうけど」

▼ジュリア「まあでも、引退するけど、またひめかには会えるし。ちょいちょい会場にも来てもらって。会えなくなるわけじゃないから。ただ、このリングから、この女子プロレスから1人のひめかっていうデカくて強くてかわいい選手がいなくなっちゃうというのは寂しいっすね。でも、私たちもこれで止まっているわけにはいかないんで。まあ、横アリに向けて」

▼朱里「お互いね」

▼ジュリア「はい。やりましょう」

▼朱里「やってやろう。ちょっと最後にアリカバの締めをやろうよ」

▼ジュリア「ファルツァ!」

▼朱里「パソ!」

▼2人「アリカバ!」

▼ジュリア「アルベデルチ」

▼朱里「サラマポ」

▼ジュリア「またな」

【試合後の舞華&ひめか】
▼ひめか「舞ひめラスト、なんか引退まで泣かないって決めてたのに、毎試合泣いてない?(笑)」

▼舞華「泣いてる」

▼ひめか「このカードを提案してから、この日が来てほしいような、来てほしくないような。何かが自分の中とか、お客さんの中で終わってしまう気がして。やっぱ終わると寂しいね。でも、まだ3試合あるからね」

▼舞華「まだまだあるから」

▼ひめか「アリカバも今じゃ違うユニットなのに、快く引き受けてくれて本当にありがとう。そして、舞華。ずっと隣にいてくれてありがとう。舞華への感謝の時は泣かないよ(笑)」

▼舞華「おい、ふざけんなよ(笑) まあね、私も泣いたりとかしまして。ひめかとのシングルマッチ、4・23横浜アリーナまでは、しっかりとひめかを見届ける準備をやってきました。やっとね、私の中ではその準備ができているので。横アリで、舞華とひめからしい戦いを、そして一番スターダムの中でベストマッチだったと言われるような、後悔のないような試合をしていきたいと私は思います」

▼ひめか「最後までよろしく。(握手を交わすと)まだ明日あるからね」

▼舞華「まだ明日もあるしね。それまで私はひめかの隣をずっと一緒に歩いていこうと思います」

▼ひめか「また後楽園は1ヵ月後。ありがとうございます。バイバイ」

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