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5/19【新日本】ヒロムがTJPを熱戦突破、満身創痍もSJ4連覇の誓い 大混戦でリーグ終盤へ

『BEST OF THE SUPER Jr.30』青森・新青森県総合運動公園マエダアリーナ・サブアリーナ(2023年5月19日)
Aブロック公式戦 ○高橋ヒロムvsTJP×

 TJPを熱戦突破して、スーパージュニア5勝目を挙げたヒロムが、満身創痍の中で4連覇を改めて誓った。今大会の結果、両ブロックともに4選手が首位タイに並ぶ大混戦でリーグ終盤に突入することになった。

 前人未到の4連覇に向けて、ここまで4勝2敗と好位につけているIWGPジュニア王者・ヒロム。青森大会のメインで同じく勝ち点8で並ぶTJPと対戦した。

 どちらも3連勝で迎えた一戦。今スーパージュニア初のメイン出場に燃えるTJPが先に仕掛けた。TJPはロープを挟んだ状態でヒロムを卍固めに捕獲。変型アームブリーカーで動きを止めた。右肩を蹴られてダメージを負ったものの、ロコモーション式ハーフハッチも繰り出す。

 流れを変えたいヒロムは波状攻撃を浴びせてTJPを場外に追いやると、エプロンからショットガンドロップキックを敢行。豪快なファルコンアローも決まった。TJPは得意の顔面ウォッシュなどで猛追に出たものの、耐え抜いたヒロムはコーナーへのデスバレーボムで試合をイーブンに戻す。

 シーソーゲームが続く中、ヒロムはD(三角絞め)に絡め取って左肩に追い討ち。TJPのかく乱に動じず、ラリアットで黙らせた。だが、TJPはヒロムをトップロープ上に固定し、そこに起死回生のマンバスプラッシュを投下。ここがチャンスと、パートナーであるフランシスコ・アキラの必殺技ファイヤーボール(後頭部へのダブルニーアタック)を発射し、再びマンバスプラッシュで突っ込んだ。これは読まれてヒロムのDに捕まるが、巧みに体勢を入れ換え、ピノイストレッチでギブアップを迫る。

 大声援を浴びたヒロムは粘りに粘って執念のロープエスケープ。続いて両腕クロス式のDDTを食らってしまったものの、ヒロムは意地になってトラースキックを狙い、ついにクリーンヒットを奪う。TIME BOMBもビクトリーロイヤルも防がれるが、抱え上げたTJPを離さずダイナマイトプランジャーがさく裂。TJPの三角絞め狙いをパワーボムで防ぐと、ラリアットからTIME BOMBにつなげて3カウントを奪った。

 ヒロムが激闘を制して5勝目を挙げた。激闘の爪跡はひどく、肉体は満身創痍。マイクを持ち、「疲れた。もう無理だ。キツい。ヤバい。体痛い。ダメかもしれない。もう無理だ。明日無理だ。立てない。無理。無理。もうできない。もう限界です。ごめんなさい」とこぼしたものの、即座に「でも、大丈夫!」と叫んで気合いを入れた。

 その後はリング上で大の字になったまま「このままマイクさせていただいても大丈夫でしょうか。みんなわかってくれるよね。8日間で7試合。死んじゃうよ!」と愚痴を吐くが、「TJP、ちょっと顔がかっこよすぎるだろ! 何だあの佇まい。全部カッコいいじゃねえか」とTJPを称賛。そのうえで、「会見で言った通りだよ。4連覇。4連覇だけじゃねえ。10連覇目指して今年も優勝するぞ」と絶叫した。

 “緊急ヒロムちゃんアンケート"を実施し、自分の4連覇を後押しする拍手を浴びるが、他の選手を推す声も発生。それを聞いて逆に気合いの入ったヒロムは「でも、俺は4連覇するからな!」と改めて誓いを立てた。最後は「もっと!」のコール&レスポンスで青森の会場を盛り上げ、「ヒロムちゃんが今年のスーパージュニア4連覇するその時まで! もっと! みんなで! 楽しもうぜ!」と絶叫。過酷な東北4連戦を完璧な形で締めくくった。

 今大会の結果を受けて、Aブロックはヒロム、石森太二、リオ・ラッシュ、マイク・ベイリーが勝ち点10で並ぶ形に。Bブロックも勝ち点10で4選手が併走しており、リーグ終盤を前に大混戦となっている。

 バックステージでも疲労困ぱいだったヒロムは「みんな同じ気持ちでしょう。スーパージュニア戦っている人間。それから応援している人間も1日1日ドッと疲れが出ることでしょう。でも、その次の日にはもうスーパージュニアが恋しくなってたまらない。それで体力がかろうじて回復する。そして、かろうじて戦える。そういうもんなんじゃないでしょうか」と吐露したが、「行くぞ。今年のヒロムちゃんはさらに調子に乗っている」とその目はぎらつくばかり。「2敗もしているから1位通過とは言えないよ。チャンピオンとしては情けないけどね。1位通過したとは言えないよ。でも、2位は間違いないだろ。あわよくば1位、全然いけるだろ」とブロック突破を確信し、「今年の俺は輝いてるぜ。行けるぜ、決勝トーナメント。楽しみで仕方ない。そりゃ笑っちゃうわ。これはもらったぜ」と4連覇に照準を合わせた。

 次戦は5・21後楽園大会。ヒロムは同率首位の石森と激突する。勝利すれば決勝進出に大きく前進する大一番。4連勝の勢いのままに石森を真っ向から撃破するのみだ。

【ヒロムの話】「限界だよ。(床にヒザをついて)限界だ。限界だぜ。限界だぜ。ヘッヘッヘッヘ! 笑っちゃった。笑っちゃったわ。そりゃ笑っちゃうわ。もう笑っちゃいますよ。まぁみんな同じ気持ちでしょう。(床をバシバシとテンション高く叩きながら)スーパージュニア闘ってる人間、それから応援してる人間も、一日一日どっと疲れが出ることでしょう! でも、その次の日にはスーパージュニアが恋しくなってたまらない! それで体力がかろうじて回復する! それでかろじて闘える! そういうもんなんじゃないでしょうか!? ウァァァ!(と絶叫) 行くぞ! 今年のヒロムちゃんはさらに調子に乗ってる! もう何点でしょうか!? 何点ですか? 10点? 12? (誰も答えないと)言ってよ! 普通に! 教えて! 12? 10? (それでも誰も答えないと)おい、おい、おい! この場にプロレスファンはいらっしゃらないんでしょうか!? 10点か? 12点か? おい、どっちだよ? まあいいや。でも、これは決めたんじゃないでしょうか? とりあえず1位通過は分かんない。でも、2敗もしてるから1位通過とは言えないよ。(IWGPジュニアのベルトを叩きながら)チャンピオンとして情けないけどね! 1位通過をしたとは言えないよ。でも2位は間違いないだろう! あわよくば1位! 全然行けるだろう。でも、これもう通ったんじゃないか? でも、まだアナウンスでそういう決勝トーナメント進出とか言われてないから、まだなのかな? でも! もう! ほぼほぼ確定だろ。あと2試合、あと2試合、これ取れば確定だろ? 行けるぜ、おい! 今年の俺は輝いてるぜ! 行けるぜ、決勝トーナメント! 楽しみで楽しみで仕方ない、ハハハハハ! それは笑っちゃうわ。あぁ、これもらったぜ! 行けるぜ、おい!(と立ち上がる) 今日は本当にあのTJPと闘えて心の底から嬉しかった。でも次はお互い新品同士で闘いたいな、シングルマッチ。いやぁ、彼は凄いよ! 天才だ! 凄すぎる! 俺はあのもう(と両手を挙げて横に振ってポーズを取りながら)この時から好きだったから、この時から。分かるでしょ? みんな。隠れTJPファンだったからね。闘えて嬉しかった。(一瞬間を置いて)もらったぜ、決勝トーナメントォォ!」

【TJPの話】「(肩を冷やしながら現われて場内から流れてくるヒロムのマイクを聞きながら)聞こえるな。(リングとコメントスペースの距離が)とても近い。ヒロム、ヒロム……そしてヒロムは……俺は落胆していない。大丈夫だ。これが(右胸の『道』のタトゥーを指して)俺の内にはこれがある。自宅の住所みたいなもんだ。全てをリング上で出して置いてきた。俺は間違いを犯していないし、ベストを尽くした。後悔は全くない。ヒロム、お前の方が強かった。今日のところは。ヘイ、お前の方が強い期間がかなり長いな。お前がヤングライオンだった時から、俺はお前を試していたが、ずっと俺が思っていた通り優秀だった。この世代の中で最高のジュニア選手だ。尊敬する。しかし(あと少しのジェスチャーをしながら)まだ惜しい。ほんのちょっと。考えなくても分かる。だから次に対決する時は……これは俺の希望じゃない。次に対決する時は必ず来る。お前はその立場をこれからも長く維持することになるからな。遅かれ早かれ俺と闘う……俺がお前をその立場から退ける。そしてそれが実現し、お前が俺からまた取り戻したいと思うなら、(手招きをするジェスチャーをしながら)ただ望みを言えばいい。ありがとう」

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