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5/29【全日本】永田がT-Hawkとの熱闘外敵対決制して三冠V2 安齊の挑戦受諾「いいんだね? 殺っちゃって」

『#ajpw スーパーパワーシリーズ2023』後楽園ホール(2023年5月29日)
三冠ヘビー級選手権試合 ○永田裕志vsT-Hawk×

 永田が熱戦となったT-Hawkとの外敵対決を制し、三冠ヘビー級王座2度目の防衛に成功。安齊の挑戦表明を受諾した。

 当初、チャンピオン・カーニバル優勝者の芦野が三冠王者・永田に挑戦する予定だったが、左尺骨骨折により欠場。代わりにT-Hawkと本田が名乗りを上げ、両者による挑戦者決定戦に勝利したT-Hawkが昨年5・29後楽園大会以来、ちょうど1年ぶりに挑戦することになった。

 外敵対決となった三冠戦は熱戦に。序盤から逆水平で何度も快音を響かせたT-Hawkに対し、負けじと永田は右腕に照準。ベテランらしい一点集中攻撃で序盤戦を優勢に進めた。腕ひしぎ逆十字固めに捕まえるとT-Hawkは悲鳴。必死にエルボーを返しても力が入らない。場内は何度も「T-Hawk」コールに包まれた。

 T-Hawkは何度も反撃を試みるが、そのたびに潰される。コーナー上の永田を逆水平でエプロンに叩き落とし、雪崩式ブレーンバスターでぶん投げたものの、ケルベロスは不発。ナガタロックIIやナガタロックIIIで長時間絞め上げられて追い詰められた。それでも声援に報いようと永田に食らいつき、ケルベロスでカチ上げると、ブラックタイガーボムがさく裂。一気に勝機をこじ開ける。

 主導権を奪い取ったT-Hawkはナイトライドで勝負に出るも、今度は永田が必死の抵抗。一瞬のスキを突いてバックドロップで引っこ抜き、ダブルダウンに持ち込んだ。打撃戦に突入すると、T-Hawkの逆水平がここでも猛威を振るうが、ケルベロス狙いを読んで先に動いた永田は起死回生のエクスプロイダーをズバリ。バックドロップで追い討ちする。肩を上げたT-Hawkの反撃をカウンターのヒザ蹴りで鎮圧した永田は、ハイキックからバックドロップホールドにつなげて、熱戦に終止符を打った。

 永田が激闘の末にT-Hawkを退け、三冠王座2度目の防衛に成功した。試合後、T-Hawkに握手を求めたが、「あれだけぶち込まれてきたら、気合いというかね、こっちもカーッと燃え上がって。いやもう俺も再び強烈な心の炎というか、そういうものを復活させてくれた」と闘争心をかき立てられたからだった。「今日来てくれたお客さんはみんな満足したと思いますよ。永田を応援してくれた人は猛烈に喜んでくれるだろうし、T-Hawkを応援してくれた人たちも思いきり悔しがったのが会場中、見渡してよくわかりました」と実感した永田は「蘇ってきました、いろんなものが。まだまだできますよ」と手応えを得た。

 試合後、次なる挑戦者が現れた。安齊だ。昨年9月に永田を相手にデビューし、暮れの最強タッグに二人で組んで出場している。「次の挑戦者、俺じゃダメですか? 全日本のシンボルである三冠ヘビー、全日本の俺が取り返して時代を変えます。永田さん、俺の挑戦受けてください」と挑戦表明すると、永田は「お前の挑戦受けてやるよ」と即決。「ただし、しっかり覚悟して来ないとやられちゃうぞ、お前。お客さん、いいんだね? 殺っちゃって。かかってこい」と通告した。

 「もう一度、日本マット界に永田裕志というものをしっかり植え付けるためにもこのベルトがいる。今日で防衛戦が2度目で。安齊という最高の素材を俺がおいしく調理して、しっかりガブリと食ってやりますよ。それが全日本プロレスのためでもある」。T-Hawkとの激闘を通じて好感触を得た永田は至宝奪還に乗り出す大型新人も全て受け止めて返り討ちにするつもりだ。

【試合後の永田】
▼永田「このベルトが戻ってきましたよ。ALL TOGETHERはこのベルトを持って上がります。全日代表になっちゃうのかな。いやあ、T-Hawkのチョップ、胸が…。胸骨をぶち抜くようなチョップが凄かった。本当に全日代表とか、ベルトを獲りたいとか、そういうの関係ないし、あれだけぶち込まれてきたら、気合いというかね、こっちもカーッと燃え上がって。いやもう俺も再び強烈な心の炎というか、そういうものを復活させてくれたというか。久しぶりにバチーンと食らって、腹の底から湧き立つ怒りというかね。そういうものを感じたね。T-Hawkに感謝しかないです。まあ、全日本プロレスファンからすれば、この三冠ベルトを永田から取り返すというテーマがなかったかもしれないけど、ただ今日来てくれた…超満員にならなかったのは悔しいですけどね。今日来てくれたお客さんはみんな満足したと思いますよ。永田を応援してくれた人は猛烈に喜んでくれるだろうし、T-Hawkを応援してくれた人たちも思いきり悔しがったのが会場中見渡してよくわかりました。蘇ってきました、いろんなものが。まだまだできますよ」

――次の挑戦者に安齊選手が名乗りを上げた。デビュー戦以来のシングルになると思うが

▼永田「全日本プロレスをいろいろ見てると混沌としてますよね。諏訪魔がブードゥーと揉め事というか、仲間割れみたいにして追い出されちゃったみたいだし、そこに石川、なぜか小島さんたちが助けに入って。1回もうチーム編成じゃないけど、分裂してまた1つにしっかり固まったほうが今後の全日本プロレスにためにもいいんじゃないですか。でも、その中でも安齊という若いのが出てきたってことは、彼は今後の全日本プロレスの救世主になり得るものは持っている。ただ、それは永田裕志を倒してからです。多くのチャンスを彼自身の力で取りましたけど、これを活かすも殺すも安齊勇馬次第。俺は簡単に負けない。もう一度、日本マット界に永田裕志というものをしっかり植え付けるためにもこのベルトがいる。今日で防衛戦が2度目で。安齊という最高の素材を俺がおいしく調理して、しっかりガブリと食ってやりますよ。それが全日本プロレスのためでもある」

【T-Hawkの話】「届かなかった。ああ、クソ。やっぱりタイトルマッチ前にも言ったけど、永田さん、あんたは本物のプロレスラーだよ。年齢なんかみみっちいこと言ってないで、あんたは正々堂々真っ正面から俺と向き合ってくれた。俺は嬉しかった。だけど、芦野の気持ち、今回は全日本プロレスファンの気持ちも背負って、何が何でも獲りにいかなきゃいけなかったけどよ。簡単に獲れねえから、俺がまだまだまだまだこの先も突っ走って。この全日本プロレスで最高なのは1人だけじゃねえんだよ。外様? 関係ねえよ。GLEAT所属? 関係ねえよ。俺はまだまだこの全日本プロレスで恩を返しきれてねえ。下向いてる時間なんかねえんだ。上向いて、GLEATしていくぞ、バカヤロー。クソ!」

【安齊の話】「リング上で言った通り、俺が全日本プロレスに三冠ベルトを取り戻します。きっと俺みたいなまだデビューして日が浅いヤツが『なに言ってるんだ?』とか言う人もいるかもしれませんが、俺が全部それもひっくり返して、必ず三冠ベルトを取り返します。俺のことを見ていてください」

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