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11/11【DDT】ジェリコがTAKESHITAの挑発に激怒 「俺の次元に達していないのを忘れるな」 両国前日会見

 11・12両国大会へ向けた会見が11日、都内のホテルで行われ、クリス・ジェリコがKONOSUKE TAKESHITA(竹下幸之介)の挑発に激怒。テーブルを次々に倒す大暴れを見せ、「俺の次元に達していないのを忘れるな」と通告した。

 かつてWWEの頂点を極めたジェリコは2020年1月の新日本・東京ドーム大会以来、約3年ぶりの来日で、DDTには初参戦。現在、戦場としているAEWマットではTAKESHITAと抗争を繰り広げており、アメリカでのメインストーリーがDDTに輸入される形となる。

 9・24後楽園大会以来の帰国となったTAKESHITAは「お前ら、よー聞けよ! リングでも言った通り、ジェリコがこの場にいることがドラマティック・ドリームじゃなくて、DDTのリングで竹下幸之介がジェリコに勝つ姿を見せることが俺のなかでは最大のドラマティック・ドリーム」と強調。ジェリコを前に臆することなく「そして、俺は今“ジ・アルファ”を名乗ってる。つまり頂点ということ。この場にいる人のなかにも、世界のプロレスファンのなかにも100人いたら100人が『竹下、お前が頂点なのか?』と思ってる。だから明日、竹下幸之介こそが今のプロレス界のアルファだというのを、元ジ・アルファに俺が勝って証明するんで楽しみにしててください」と大物食いを予告してみせた。

 対するジェリコは「そもそもジ・アルファの名は東京ドームでケニー・オメガと2018年に戦ったときにつくった名前。それをほしいんだったら、俺の“お下がり"がほしいんなら、くれてやる」と一笑に付した。ここ最近のTAKESHITAはケニーとのシングル対決に勝利するなど勢いに乗っている。それはジェリコも「現時点でTAKESHITAは世界でトップレベルの選手。すごい相手も倒してきた。伸びしろ、ポテンシャルもある」と認めるところだが、「それでもお前はクリス・ジェリコじゃない。そのレベルには達していない」と言い切った。

 二人の間にある明確な差は経験の違い。ジェリコは1991年の初来日から現在までの32年間、日本マットで多くの経験を積み、その時代その時代のトップレスラーと対戦してきた。「一つ忘れちゃいけないのは1991年10月、オーニタ(大仁田厚)さんのFMWに参戦して、その後、テンリュー(天龍源一郎)さんのWAR、新日本で2000年代にチョーノ(蝶野正洋)さんと対戦したり、2018年に新日本に戻ったときは3年連続、オメガ、ナイトー(内藤哲也)、タナハシ(棚橋弘至)と東京ドームのメインイベントで試合してきた。その間にすべての大都市を回って、すべての大きなアリーナでメインイベントを戦って。ミヤザキ、イワテ、ニイガタといった都市でも津々浦々巡って試合してきた。今回試合するにあたって、これだけの長きにわたって経験を積んだ」と強調したジェリコは「竹下にとって、キャリア史上最高のものをDDTにもたらすことになる。それによって、TAKESHITAは試合を経て別次元にいくことになる。だけど、その次元でも俺の次元には達していないのを忘れるな」と上から目線でクギを刺した。

 「今回日本にやってきた理由はただ一つ。TAKESHITAと試合をするためだ。そのためだったらDDTでも新日本でもAEWでも構わなかったけど、TAKESHITAと試合をするためにわざわざやってきた。日本であることはとても深い意味がある」。そう話したジェリコにとって舞台となる両国国技館は思い出の地。WAR参戦時は第2回スーパーJカップに出場し、WWE日本公演でも何度も上がってきた。「両国であることに意味がある。テンリューさん、ショーン・マイケルズ、ランディ・オートンといった数々の対戦相手と両国のメインイベントを張ってきた」と回想したジェリコは「そんな特別な場所に戻ってきて、TAKESHITAと試合するというのをTAKESHITAは名誉に感じるべき。日本は自分にとってとても特別な場所。90年代から脈々と紡いできた伝説を、今も続いてる物語を描き続けなければいけない。ということをTAKESHITAには肝に銘じてほしいし、それ自体がファンに対するメッセージだ。それだけのビッグマッチ。それだけの気持ちをもって試合をするというのを分かってほしい」と重みのある言葉をTAKESHITAに投げかけた。

 それを聞いたTAKESHITAは「(ジェリコが出た)1995年のJ-CUP。その年にこの世に誕生してる。俺が生まれたときから日本でトップ戦線で戦い、そして米国、WWEでもトップにいた。これだけのスーパースターとまさか日本で戦うなんて夢にも思ってなかった」と前置きし、「逆に俺が聞きたい。今20代の日本人とジェリコが戦って、どっちが勝つか分かんないと言い切れるレスラーがほかに誰がいる? 俺はそこまで来たから」と自負。「あとは明日ジェリコに勝つだけなんで。2023年11月12日がプロレスの転換期だったな、新しい時代の幕開けだったなと、後々そう言ってもらえる日になると思います」と大物ジェリコ撃破でプロレス史に残る戦いとする構えを見せた。

 両者の会見は舌戦で終わらなかった。TAKESHITAが英語で「納得いかないのが1個だけあって。ジェリコ、あなたは俺に“バカヤロー"と言った。ユー・アー・バカヤロー!」と挑発すると、ジェリコが激怒。目の前のテーブルをひっくり返して立ち上がると、TAKESHITAと近距離でにらみ合い、一触即発となった。収まらないジェリコは会見場にあったテーブルを次々になぎ倒す大暴れを見せ、怒りを爆発させた。

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