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11/26【新日本】上村が歓喜の永田超え J5Gコンビが無傷3連勝で首位タイ併走

『レック Presents WORLD TAG LEAGUE 2023』福島・ビッグパレットふくしま(郡山市)(2023年11月26日)
Bブロック公式戦 ○上村優也&タイチvs鈴木みのる&永田裕志×

 上村が歓喜の永田超えを果たし、Just 5 Guysコンビが無傷の3連勝。「WORLD TAG LEAGUE」Bブロックで首位タイをキープした。

 タイチ&上村のJ5Gコンビは開幕戦で辻陽太&サンドカンJr.組を破ると、2戦目ではSTRONG無差別級タッグ王者のヒクレオ&エル・ファンタズモに激勝。開幕2連勝を果たした。大事な3戦目の相手は永田&鈴木組。タイチは鈴木と元同門で、上村は永田の元付き人にあたる。縁の深い先輩2人を相手にしてもJ5Gコンビの勢いは止まらなかった。

 恩讐を超えて合体した永田と鈴木だったが、不協和音が続き、開幕から2連敗中。今宵も手と手を合わせたタッチはなく、チームワークが機能しない。それでも個々に先輩の威厳を示すような厳しい攻撃を見せ、上村を圧倒して序盤戦をリードする。

 闘志むき出しの鈴木はタイチが相手になっても奮戦。ステップキックやミドルキックなどを浴びても一歩も引かず、怒号を上げながらエルボーを連打した。タイチも強烈なエルボーをぶち込み、「立てよ!」と吠えるが、鈴木は一本足頭突きからのエルボーで腰砕けに追い込む。フロントハイキック合戦は痛み分けとなった。

 序盤の劣勢を挽回しようと、上村はアームドラッグやダブルチョップなど基本的な動きで永田に猛攻。ブルドッキングヘッドロックからカンヌキスープレックスを狙う。鈴木がカットに飛び込み、タイチをスリーパーで分断。振り払ったタイチがアックスボンバーを放って2人が大の字になると、上村は串刺しドロップキックから永田に再びカンヌキスープレックスを仕掛けた。

 スキを突いた永田が急角度のバックドロップで逆転。「上村!」と絶叫した永田はエルボー合戦を仕掛ける。上村のダブルチョップ連打に対し、永田は浴びせ蹴りで返答。カットに入ったタイチをタイナーで黙らせると、返す刀で上村には延髄斬りをぶち込んだ。そして、再びバックドロップの構えに。

 上村は上手く潰して防ぐと、急行したタイチがジャンピングハイキックで援護射撃。上村はすかさずダイビングボディアタックを発射する。そして、カンヌキスープレックスホールドをズバリ。永田から3カウントを奪った。

 上村が師匠格にあたる永田超えを果たし、J5Gコンビが開幕3連勝。場外で悔しさをあらわにする永田にを上村はリング上から見下ろした。タイチと鈴木もロープを挟んでにらみ合った後に握手を交わした。

 上村は「今日勝って永田さんに恩返ししたいっていうつもりだったんですけど、これじゃまだ返しきれないっていうか、またどっかチャンスがあれば1vs1で叩き潰したいと思います」と感慨深げながら、一騎打ちも見据えていた。タイチは「俺は俺なりにお互いの道を確かめ合ったよ、リング上で。それだけだよ。別にそれ以上でもそれ以下でもない。ただそれだけだ、今日は。どっちが正しいとかどっちが間違ってるとか、そんなんじゃねえんだよ」と鈴木との邂逅についてコメント。ただ、永田&鈴木組については「仲悪いんだったら出てくるな。それ以上言うことないよ。だから、お前ら結果出ないんだよ」と苦言を呈した。タイチ&上村の次戦は11・29静岡大会。ランス・アーチャー&アレックス・ゼインとの全勝対決に臨む。

 一方、鈴木に「お前の力、アレが全てか! オイ、もう終わりなのか!? お前、出涸らしなのか!?」と猛ゲキを受けた永田だったが、「山梨といい、今日といい、ついこの間まで若手だった二人にやられた。スッゲー悔しいけど、これはある意味一つの喜びかもしれない」と複雑な心境を吐露していた。

【試合後のタイチ&上村】

▼タイチ「(口を押さえながら)アァ……痛ぇ……。歯折れたか…。アァ……痛ぇ……。まあ、これが今の優也と俺と、そして単純にアンタたちの差じゃないですか? まあ、永田裕志のことはよく分かんないけど、鈴木みのる、アンタとは11年やってきて、ちょうどほぼ1年ぐらいか、アレから? 今日久しぶりにやったけど、まあ見てるヤツらにはどう伝わったか知らんけど、俺は俺なりにお互いの道を確かめ合ったよ、リング上で。それだけだよ。別にそれ以上でもそれ以下でもない。ただそれだけだ、今日は。どっちが正しいとかどっちが間違ってるとか、そんなんじゃねえんだよ、この11ヵ月は。テメエらがどんな道を歩んできたか、ただただ殴り合って確かめただけだよ。それだけだよ。またそういう時が来たらやることもあんだろう。まあ、ただあんなね、ギスギスしてるようじゃ……。(急に長州力の口調を真似ながら)ギスギスしてますよ、あの二人は、ああん。ギスギスしてるようじゃ、あん、タッグリーグ出ないほうがいいですよ。ギスギスしてますよ、あの二人。(元の口調に戻して)仲悪いんだったら出てくるな。それ以上言うことないよ。だから、お前ら結果出ないんだよ。もうちょっと、これ出るんだったら、この後、考えたほうがいいんじゃない? まあいいや。人のことはどうでもいいや。これで俺と優也は3連勝。次、あまり誰かなんて見ねぇんだけど、次、ランスじゃん。(嬉しそうな表情を見せて)続くね。ランス、久しぶりだから楽しみにしてるよ。激しくやり合おうぜ。まあ、そのまま俺らが4連勝をもらって。大きな3連勝だと思うよ。着実に一歩ずつ成長してるよ、俺ら。(ここで上村がコメントスペースにやって来たので、その肩を叩いて)良かった、今日は。優也に獲られちったな、最後。クソッ、昨日言ったばかりなのに」

▼上村「まあ、連携が上手く行ったんで獲れたっていうのもありますけど、優勝まであと4回。前哨戦含め、全部俺たちJust 5 Guysが勝ちますよ。あとはまあ、今日勝って永田さんに恩返ししたいっていうつもりだったんですけど、これじゃまだ返しきれないっていうか、またどっかチャンスがあれば1vs1で叩き潰したいと思います。僕から以上です」

▼タイチ「僕からも以上です」

▼上村「ありがとうございました」

▼タイチ「(上村の背中を叩きながら)明日1日休んで、4連勝」

▼上村「行きます!」

▼タイチ「(引き上げながら)まだまだこれから。今日で70点ぐらいだ」


【試合後の永田&鈴木】

▼鈴木「オイ! オイ、永田! オイ、今日俺はお前に一つだけ、一つだけ、お前の力、アレが全てか!? (永田を指差しながら声を張り上げて)アレが全てか! オイ、もう終わりなのか!? お前、本当に出涸らしなのか!? もうやることねぇのか!? (思いっきり声を張り上げて)アレが全力かぁ!? (先に引き上げる)」

▼永田「いやあ、山梨といい、今日といい、ついこの間まで若手だった二人にやられた。スッゲー悔しいけど、これはある意味一つの喜びかもしれない。やっぱり、この間まで全日本、いろんな団体を見てきた。やはりウチの強みは若い選手がドンドン育って、ドンドン強くなることだから。負けて悔しい反面、ちょっとだけ……いやもっとかな? 上村、辻の成長がちょっとだけ嬉しく感じる。だからって、俺が手を引くわけじゃないから。俺の力はまだこんなもんじゃない。今日出しきれてない力がまだまだある。まあでもいいよ。ああいう強い若いのが出てきたら、より闘いがいのあるリングなんだ、新日本は。やっていきますよ、俺は。見てろよ。いいか、若手の成長を喜ぶ心ってのは、鈴木には分からない。アイツには分からない。そりゃそうさ。関係ねぇもん。フリーだから。ただ、俺はこの道、新日本プロレスで31年、悔しい反面嬉しい。逆にでも悔しい部分があるんだよ。まだまだ闘っていけるよ。まだまだやるさ。ゼァッ! (敬礼ポーズ)」

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