11/29【新日本】毘沙門がCMLLコンビと痛恨ドロー 後藤の首負傷も表面化で三連覇へ黄信号
『レック Presents WORLD TAG LEAGUE 2023』ツインメッセ静岡・北館(2023年11月29日)
Bブロック公式戦 △YOSHI-HASHI&後藤洋央紀vsソベラーノJr.&アトランティスJr.△
WORLD TAG LEAGUE(WTL)3連覇を目指すIWGPタッグ王者の“毘沙門"後藤&YOSHI-HASHI組が、静岡大会メインの公式戦でソベラーノ&アトランティスのCMLLコンビ相手に熱闘ドロー。手痛い足踏みで、後藤の首負傷も表面化し、ブロック突破へ黄信号が灯り始めた。
現タッグ王者としてWTLを迎え、3連覇を目指すディフェンディングチャンピオンの立場にある毘沙門。にも関わらず、1勝2敗と黒星先行の苦境で前半戦を折り返した。
迎えた4戦目では静岡メインでソベラーノ&アトランティスのCMLLコンビと対決。歴戦のダメージで後藤は首をテーピングでガチガチに固めて現れ、当然CMLLコンビも後藤の首に殺到して攻めに攻めた。
“ごっちゃん"のピンチに燃えたYOSHI-HASHIが気迫を前面に出して巻き返しても、後藤にタッチが渡ると再び首を攻められて劣勢に逆戻り。中盤すぎにはアトランティスがパワースラム→首筋への低空ドロップキックで後藤を攻め立て、強烈なクロスフェイスでギブアップを迫った。
それでも後藤も必死にロープに足を届かせる。ならばとCMLLコンビは合体式ムーンサルトを敢行したものの、後藤は3カウントも許さない。
逆にCMLLコンビが合体パワーボムを狙ったところでYOSHI-HASHIが決死のカットに飛び込む。YOSHI-HASHI気迫のラリアットで援護を受けた後藤も、アトランティスにカウンターの牛殺しを見舞って反撃の狼煙を上げるや、激しい読み合いもブレーンバスターで泥臭く制してYOSHI-HASHIにつなぐ。
すでに残りは3分。燃えるYOSHI-HASHIはこん身のラリアットでアトランティスを撃ち抜くや、YOSHI-HASHIバタフライロック、後藤・昇龍結界の競演でギブアップを迫る。逃れられても激烈一閃からの消灯で仕留めにかかったものの、今度はソベラーノが飛び込んで打たせない。最後はそのまま両軍正面衝突の4者大の字となるなか、30分時間切れのゴングが鳴った。
勝ち点1を分け合う痛み分け。熱闘ドローに場内は拍手に包まれたものの、もう失点が許されない毘沙門にとっては手痛い“失点1"となった。
この日“モンスターソース"ランス・アーチャー&アレックス・ゼイン組が無傷の4連勝でBブロック単独首位に。WTLはブロック2位までが決勝トーナメントに出場できるが、首位と“5点差"まで広げられうえに、後藤の首負傷も完全に表面化したとあって、毘沙門のブロック突破に“黄信号"が灯った。
それでも後藤は「俺が足を引っ張っちまったな。まさか引き分けに持ってかれるとは。ワールドタッグリーグ、やっぱ簡単にはいかねえな。だがよ、俺の心は決して折れてねえから。むしろ燃え上がってきてるぜ」と自らを鼓舞。3連覇をあきらめずに、続く12・2大阪大会での辻陽太&サンドカン・ジュニア戦へ全力を注ぐ。
【後藤の話】「あぁ、クソッ……。俺が足を引っ張っちまったな。まさか……引き分けに持っていかれるとは……。『WORLD TAG LEAGUE』……やっぱ簡単にはいかねぇな。だがよ、俺の心は、決して折れてねぇから。むしろ、燃え上がってきてるぜ」
【YOSHI-HASHIの話】「いろいろとちょっとうまくいかなくて……。まぁ今日、絶対、勝ち点取んないといけなかった。勝って、勝ち点2、取んないといけなかったけど、でも……1点しか取れなかった。クソッ……。もうほんとに、ほんとにほんとに、あとがなくなってきたっていうのは正直なところ。でも、まだまだあきらめてねぇかんな。まだ終わったわけじゃないから。とにかく、勝ち続ける。それだけ。クッソーッ……」
【ソベラーノの話】「30分か……今夜は相手をリスペクトするしかないな……。2人をリスペクトするよ。すべてを出し尽くした。リングに、身も心も捧げた。まぁ、これがルチャ・ルブレの素晴らしさだよ。いろいろな相手と闘い、自分の存在を見つめ直し、そしてCMLLの代表だってことを、あらためて感じたよ。引き分けだ。でも、負けではない。いい試合を見てもらえたと思う。オレたち、メキシコからやって来たかいがあったかな」
【アトランティスの話】「ハッピーだ。この結果には、とても満足しているよ。偉大なチャンピオン、そして偉大なタッグチームだったな。ソベラーノとオレに、ぜひタイトルマッチのチャンスを与えてくれ。今夜は引き分け、ドローだった。でも次は、そのタッグのベルトを奪いにいくぜ。そのベルト、メヒコに持ち帰らせてもらおう」
