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12/28【全日本】田村が4度目の世界ジュニア挑戦へ「強さ見せる」、リンダマンは大みそか決戦突破で「三冠に挑戦するしかない」

 12・31代々木大会直前公開会見が28日、東京・神保町の出版クラブホールで行われ、世界ジュニアヘビー級選手権試合で対決する王者・エル・リンダマン、挑戦者・田村男児が出席。4度目の挑戦となる田村が「プロレスラーはやっぱ根底に強さがあると思うんですよ、みんな昔から。その強さを見せていきたい」とジュニアの至宝奪還を誓えば、リンダマンは「三冠挑戦するしかない」と大みそか決戦突破の先に全日本の至宝ベルト獲りを見据えた。

 暮れの「Jr.BATTLE OF GLORY 2023」で田村が初優勝を遂げ、全日本初の大みそか興行での世界ジュニア王座挑戦が決まった。リンダマンが青柳亮生を破って世界ジュニアを奪取したのが7・2後楽園大会。ジュニアの至宝流出から約半年が経過した。田村は“ジュニア最強の男"として奪還の大仕事を担うことになる。青柳亮生、ライジングHAYATOに後れを取ってきた感は否めないが、この1年で電流爆破デスマッチ、関根“シュレック"秀樹、青木真也らと格闘技色の濃い戦いなどを経験し、リーグ戦優勝も果たしたことによって自信を深めた。「今最強なんで。僕が強いんで」と豪語してみせた田村は「リンダマン選手がおっしゃってましたけど、最強を決める戦いだと。プロレスラーはやっぱ根底に強さがあると思うんですよ、みんな昔から。その強さを見せていきたい」と悲願の初戴冠を誓った。

 対するリンダマンは5度目の防衛戦。亮生を破って戴冠以来、井上凌、ライジングHAYATO、佐藤光留、ジョナサン・グレシャムをことごとく退けてきた。「自分の戦いをコツコツやってきて、しっかり積み上げた結果がBATTLE OF GLORYでただ爆発したってだけなんで。もともと実力はついてきてる印象はありましたし、いい形で結果が出たと。で、この年末に上がってくるっていうのは今間違いなく全日本ジュニアで一番強い選手」と田村を評価したリンダマンは一部の全日本ファンによる自身への批判を目にしたといい、「全日本プロレスのファンが喜ぶようなことをやろうと思って自分の中でやってたアプローチが結果的にファンの人に嫌われる」と苦笑しながらも、「悪いのはリンダマンではないと。もちろんそういう叩いてくるファンではないと。弱すぎる全日本ジュニアの選手たちだろう」と結論づけた。

 そこでリンダマンは「やっぱり応援されるには強大な敵に立ち向かっていくこと」とし、描いている青写真を披露した。大みそか決戦を突破すれば全日ジュニア勢を総なめすることになり、「全日本ジュニアにはもちろん変な話、僕に勝つぐらいの選手はいたとしても、僕より圧倒的に強大な選手っていうのはいないんですよ。ということは三冠挑戦するしかないな」と至宝ベルトを見据えた。「そんな簡単に取れると思ってない」と強調したうえで、「(挑戦時の王者は)理想は所属選手であってほしいですよね。だから今回、宮原選手と中嶋選手がやるんで、そういう意味でいうと宮原選手にもちろん勝ってもらいたい」と希望していた。

【会見の模様】

▼田村「田村男児です。絶対取るっていう気持ちはあるんですけど、こないだのJr.BATTLE OF GLORY優勝しましたけど、今まで戦ってきた方たちの分も含めて、それを背負って獲りたいなという気持ちがありますね。今回、世界ジュニア戦やらせていただくんですけど、リンダマン選手がおっしゃってましたけど、最強を決める戦いだと。プロレスラーはやっぱ根底に強さがあると思うんですよ、みんな昔から。その強さを見せていきたいなと。強さだけじゃなくて人間には弱さもあるんで、それも全部さらけ出して世界ジュニアを獲りたいなっていう気持ちがありますね。僕自身、華がある方でもなく、器用でもないんで(苦笑) 不器用なんで、やっぱり気持ちを全面に出して12月31日、臨みたいと思います」

▼リンダマン「僕は7月にこの全日本の世界ジュニアを獲らせてもらって、やっぱりね、ある種、他団体に上がる時というのはちょっと飛び道具的に悪い格好しながら、ファンの人に嫌われて、所属選手の怒りを買って、それでモチベーションを高めていつもよりいい形で挑戦してきてもらった方が自分的にももちろんやりがいがあるし、ちょっと悪態つくようなことをやってきたらガチで嫌われちゃって。SNSで叩かれるのは結構あるんですけど、普通によくわかんないファンの人のやってるポッドキャストでズタボロに言われていて。プロレスファンがもちろん喜ぶこと、今回、全日本プロレスのファンが喜ぶようなことをやろうと思って自分の中でやってたアプローチが結果的にファンの人に嫌われるというか。そういう形で結果が出てる。自分はプロレス大好きですけど、ファンに求められてるなら需要と供給が成り立ってるけど、そうじゃないんだったら今28歳で、来年29歳、30歳となっていく中で、何事も次のことをやり出すんだったら早い方がいいと思うんで、30歳手前で30歳からいいスタートを切るためにもプロレスラーをいったん一区切りつけてもいいのかななんて思ったんですけど、もう一人の心の中のリンダマンが言うんですよ。悪いのはリンダマンではないと。もちろんそういう叩いてくるファンではないと。弱すぎる全日本ジュニアの選手たちだろうということになりまして。確かにそうだ。お前らが弱すぎるせいで、体も小っちゃくて一生懸命頑張って、もちろん俺も不器用だし、恵まれてるタイプの選手でもないはずなのに、お前らが弱すぎるせいで、俺が防衛を重ねたせいで嫌われちゃってるんだってことに気づきまして。また前向きにプロレスラー人生歩めそうです」

――戴冠時、ベルトに価値がないと発言していたが?

▼リンダマン「そこに関しては残念ながら僕が価値ある形に仕上げられなかったかなというのはまだあります。それは続いてるんですけど、いろんな選手とやっていく中で僕自身に価値はついてきたかなと思ってます。大変申し訳ないんですけど、ベルトの価値つかずして自分はいい経験とかさせてもらってるんで、本当に全日本プロレスさん、ありがとうございますって感じです」

――ジュニアリーグ戦に優勝したことで大きく変わった点はある?

▼田村「何ですかね。あんまり変わってないんですけどね、気持ちは。今まで一歩引いてた自分がいたんですよ。それこそHAYATO、亮生とかがみんな先頭を突っ走っていて僕は一歩引いてたというか後れを取っていて、その前を見ていて、いろいろ気持ち的にも落ちたり沈んだりもするんですけど、新しいことに、それこそ電流爆破だったり、シュレックさんとやったり、青木さんとやったり、いろんなスタイルをやらせてもらったんですよ。いろんなスタイルをやらせてもらって何ていうんですか。難しいんですけど、価値っていうか、わかんないんですけど、自分のやりたいことがやれてるなという気持ちは見つかったんで。そこが変わったのかなと。気持ちは変わんないですよ。僕、口下手でなんですいません。申し訳ないです。熱さはあるんで、それだけですかね。わかんないです」

――自信は高まった?

▼田村「それはもちろん自信は高まりました。それがあってジュニアリーグを優勝できたんで、その自信を12月31日に向けてぶつけたいと思います」

――ジュニアリーグを優勝した田村男児をどう見ている?

▼リンダマン「田村選手が言った通り、何か変わりましたか、変えましたかっていうのは、変わってないと彼も言ってた通り、それがそうなんだなというところがあって。彼はもともと強かったでしょうし、わりとジュニアのベルトとかタイトル戦線、僕が持ってからはほどんと色気を示さなかったというかね。そういう中で自分の戦いをコツコツやってきて、しっかり積み上げた結果がBATTLE OF GLORYでただ爆発したってだけなんで。もともと実力はついてきてる印象はありましたし、いい形で結果が出たと。で、この年末に上がってくるっていうのは今間違いなく全日本ジュニアで一番強い選手だと思うし。全日本ジュニアらしい選手だとは思うけど、最近の全日本ジュニアというか、日本のジュニアの選手らしくないところが彼の魅力だし、口下手なところが彼の魅力だし。魅力と言っていいのかわからないけど、それを聞いてるファンの人たちはにこやかに笑って聞いてくれてるという。そういう愛されてるところも彼の魅力なんじゃないかなと思います。勉強させていただいてます」

――今回、防衛すればチャンピオンとして年を越すが、2024年やっていきたいことは?

▼リンダマン「応援されたいんで。応援されるためにはどうしたらいいのかなと思ったら、やっぱり応援されるには強大な敵に立ち向かっていくことだと思うんですよ。全日本ジュニアにはもちろん変な話、僕に勝つぐらいの選手はいたとしても、僕より圧倒的に強大な選手っていうのはいないんですよ。ということは三冠挑戦するしかないなと。ずっと言ってきたけど、僕が言い出したぐらいでBATTLE OF GLORYが始まっちゃったりとかして、これ全日本プロレスの陰謀なんじゃないかなと思うんですけど。それこそ、こっちが挑戦しようと思ったらJr.BATTLE OF GLORYの優勝者とやらなきゃいけない雰囲気だったりとか、海外の有名外国人を呼んできて挑戦させるとか、俺が断れない雰囲気を作るし。しまいにはTwitterで僕、対戦カード調べてたんですけど、4度目の防衛戦って書いてあって、おい、5度目だよって。突っ込んだ人は誰もいない。どんだけ愛されてないんだよ!とは思いましたが。まぁ、そんなところです」

――田村選手は今回、初戴冠を果たせば、どんなチャンピオン像を目指したい?

▼田村「なってみないとわからないけど、最初に言った強さがあるレスラー。根本にそういうレスラー像があるんで、強さを見せていきたいなというのがありますね」

――リンダマン選手から「全日本ジュニアは弱い」と言われたが?

▼田村「そうなんですかね。僕は弱いとは思ってないんですけどね。今最強なんで。僕が強いんで、そういう気持ちをもってやっていきたいと思います」

――4度目の挑戦となるが、新しいトレーニング、重点的にやっていることはある?

▼田村「あんま変わらないですね。普段やることと変わんなくて。朝からずっと練習して、合間にちびっこレスリング教えてるんですけど、それをやりながら一日ずっとサイクルで回ってるだけですね。やることはかわらず、すっとコツコツ。僕自身、一気に跳ね上がるとかないので。コツコツやるのが大事かなと。それを今やってますね、コツコツ」

――ベルトに対する思いは?

▼田村「僕これで4度目なんで、さすがに獲りたいなって。僕が入門してからずっとジュニアの人たちを見てきたし、いろんな方、それこそ青木さんだったりとかとかいろんな戦いを見て来て、その憧れがあって。世界ジュニアを絶対巻きたいっていう気持ちがありますね」

――土井とやりたいと発言していたが、今もその気持ちはある?

▼リンダマン「ありますけど、BATTLE OF GLORYに優勝してきたら、やっぱり舞台的にも整ったと思いますし、結果的に土井成樹に力がなかったということじゃないですか。今それで言うと力のない土井成樹とやってもしょうがないのかなと思いますね」

――2冠王を目指す?

▼リンダマン「2冠なのか4冠なのかわからないですけど、現実見えてますよ。そんな簡単に取れると思ってないです。4冠が見えると思ってないです。でもなんか面白い形になると思うし。(声を潜めて)基本は応援されることだから。大きい声で言わせないで」

――(リンダマンからの提案でファンからの質問)三冠に挑戦する時は誰とやりたい?

▼リンダマン「理想は所属選手であってほしいですよね。だから今回、宮原選手と中嶋選手がやるんで、そういう意味でいうと宮原選手にもちろん勝ってもらいたいし、まかり間違って誰ですか? 外国人来るじゃないですか。それはちょっと勘弁してって感じですね。海外の大きい団体、NXTからくるという大有名人みたいな感じで来たからには三冠だみたいな感じですけど、俺が知らないから別に有名だと思ってないしね。日本のファンの人もこいつすげえって知ってる人が多いわけじゃないと思うんですよね。そういう意味で宮原さんとやりたいなと思います」

――ファンへメッセージを

▼田村「今回、公開記者会見来ていただき、ありがとうございます。絶対に世界ジュニア取り戻すんで、12月31日、ぜひ見に来てください」

▼リンダマン「今回は記者会見ご来場いただいてありがとうございます。必ず12月31日、防衛するんで。その前日12月30日にはTOKYO DOME CITY HALLで我が団体GLEATのビッグマッチ、18時から行われますので、そちらの方をぜひご覧ください。よろしくお願いします」

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