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12/31【全日本】中嶋が宮原返り討ちで三冠V1 全日本初の大みそか興行「1、2、3、ダー!」締め

『#ajpwMANIAx2023』国立代々木競技場 第二体育館(2023年12月31日)
三冠ヘビー級選手権試合 ○中嶋勝彦vs宮原健斗×

 中嶋が5ヵ月ぶりの再戦で宮原を返り討ちにし、三冠ヘビー級王座初防衛。闘魂スタイルで2023年の全日本を締め、NXTチャーリー・デンプシー迎撃が決まった。

 全日本初の大みそか興行・代々木大会のメインイベントは三冠戦。王者・中嶋とエース・宮原が全日本の至宝ベルトを争った。両者は10年半ぶりの再会となったNOAH7・15後楽園大会以来の再戦。前回を超える激闘が繰り広げられた。

 「ボンバイエに染めてやる」と予告していた中嶋はかつて“過激な仕掛人"と称された元新日本営業本部長・新間寿氏をセコンドに帯同。髪を短く刈って金髪に染め、背中に「闘魂STYLE」の文字が記された純白のガウン姿。「アリ・ボンバイエ」をテーマ曲に出陣した。

 一進一退のせめぎ合いが続いた中、宮原がエプロンパイルドライバーを決めて先制すれば、中島もジャーマン合戦に持ち込み、ランニングローキックで蹴り飛ばす。宮原もバーティカルスパイクを阻止して垂直落下式ブレーンバスターで突き刺した。

 中嶋も執拗な脇固めで絞め上げ、蹴りを連打するなど右腕に集中砲火。なおもサッカーボールキック連打で蹴りまくる。宮原がスタンドブラックアウトで応戦し、ラリアットを叩き込んだが、中嶋もシャットダウンには持ち込ませない。サッカーボールキック、ミドルキック、ランニングローキックと蹴りの雨を降らせた。バーティカルスパイクが不発に終わっても、強烈な張り手をさく裂させた。

 健斗コールの大合唱が後押しする中、中嶋はバーティカルスパイクで突き刺して勝負に出る。宮原も意地で肩を上げ、さらなる健斗コールが降り注ぐと、最高男はハイキックをかいくぐり、スタンド、正調とブラックアウトを連射して逆襲。シャットダウンの構えに入ったものの決められず。右ハイキックでねじ伏せた中嶋がノーザンライトボムを爆発。すかさず腕固めで絞め上げて最高男をギブアップに追い込んだ。

 中嶋が宮原を退け、三冠王座初防衛に成功。勝者テーマとして「アリ・ボンバイエ」が流れる中、全日本の至宝ベルトを巻いて新間氏とともに勝ちどきを上げた。フィニッシュとなったのはかつてアントニオ猪木が大巨人アンドレ・ザ・ジャイアントに初のギブアップを奪った時の技。「宮原健斗! やっぱりお前は最強で最高のチャレンジャーだ」と称えた中嶋は「大みそか、最高の全日本プロレスのリングのど真ん中に立っている。この闘魂スタイルの中嶋勝彦だ」と言い切った。

 1・3後楽園大会でNXTからの刺客デンプシーとのV2戦が決定。中嶋は「大みそか、今夜だけは許してほしい」と断ったうえで「みんな準備はいいか? みんな歯を食いしばれ! いくぞー! 1、2、3、ダー!」と猪木さんばりに締めた。

 全日本初の大みそか興行は、かつて大みそか恒例だった「ダー!」で幕。予告通り全日本をボンバイエに染めた中嶋が三冠王者に君臨する激動のまま全日本は2024年に突入する。

【試合後の中嶋、新間氏】

▼中嶋「宮原健斗、リング上でも言った通り、最強で最高のチャレンジャーだったよ。そして、言い忘れたが、(首にかけた闘魂タオルを見せつけ)こっちが本物だ。新間さんから伝承していただいた闘魂…。俺は闘魂スタイルとしてこれからもこの本物の闘魂を伝承していく。新間さん、今日は本当にありがとうございました」

▼新間「ありがとう。久しぶりにいい試合を見たよ。やっぱプロレスは戦いがなければプロレスではない。今日は戦いがあった。相手もいいし、そっちもいいし。要は鍛えて鍛えて鍛え抜かなきゃダメだ。良かった、見に来て。昔の新日本プロレスを見てたような。山本小鉄がいて、星野勘太郎がいて、木戸修がいて、藤原喜明がいて。本当に新日本プロレスというのは最強の軍団だった。梶原一騎先生が認めてくれた。そういうところに私は命を捧げて作り上げた。殿堂入りを果たした。レスラー以外で殿堂入りをしたということは……やっぱりそれだけレスラーが6m40の中で命を懸けて真剣に戦う姿を見て、その姿を見て喜ぶファン、そういうファンを作り上げていくのが私らの役目だった。今日は久しぶりにプロレスを見て、戦いを見たよ。よかった」

▼中嶋「ありがとうございました」

【宮原の話】「悔しいね。全日本プロレスファンの期待に沿えなかったのは申し訳ない。なんだろうな、この気持ちは。中嶋勝彦か。人生はわからんもんだな。もうあいつとは会わないと思ってたからな。会う必要もないと思ってたからな。あいつよ、今日初めて腰にベルトを巻いてたな。なにがあいつの決意を固めて、腰に巻いたか知らないけど、とにかく負けたのは俺だ。あいつの言う昔もいいだろう。そして、未来もいいだろう。ただな、俺は現在進行系、全日本プロレスのエースだ。今日負けたのはメチャクチャ悔しい。そんなの当たり前だ。いつもこのコメントブースで次のこと、次のことって情けない男だ。ただな、ここで終わる男じゃねえだろ、俺は。どんなことがあろうと、このままじゃ終わらねえだろ。悔しいままで終わるわけにはいかねえだろ。ここからだ」

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