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1/10【DRAGONGATE】30周年・望月が聖地で大奮闘 鷹木に敗北も「今日が始まり」

『OPEN THE NEW YEAR GATE 2024 望月マサアキ デビュー30周年記念大会』後楽園ホール(2024年1月10日)
望月マサアキ デビュー30周年記念スペシャルシングルマッチ ○鷹木信悟vs望月マサアキ×

 デビュー30周年を迎えた望月が聖地・後楽園ホールで大奮闘。熱戦の末に鷹木に敗北して大の字になったが、「望月マサアキ、デビュー30周年、そしてDRAGONGATE25周年は今日が始まりです」と自らのマイクで大会を締めた。

 望月は1994年1月にデビュー。30周年の区切りとなる記念試合の対戦相手はDRAGONGATE出身で、現在は新日本プロレスで活躍する鷹木になった。

 両者は何度も一騎打ちをしているが、2015年11月の大阪大会でドリームゲート王座を懸けて激突。当時、王者だった鷹木が勝利しているが、望月にとっては「この30年でベストバウト」と言えるほどの一戦だった。そんな思い入れのある鷹木との対戦を前に、望月は「俺に引導を渡しに来い。もちろん、そうならないように頑張ります」と決意を口にしていた。

 鷹木がDRAGONGATEを離脱してから初めてとなる一騎打ちは、静かな立ち上がりに。グラウンド戦で相手の出方をうかがう。距離ができると、望月は自ら握手を求め、鷹木が応じようとした瞬間、サッと手を上げてスカした。これを合図に一転して打撃戦に突入。エプロンでのサッカーボールキックで競り勝った望月は、間髪入れずにトップロープ越えトペを敢行する。

 鷹木も反撃に動くが、望月の気迫がそれを上回った。三角蹴りで鷹木を場外に蹴落とし、コーナーから決死のケブラーダで飛翔。得意の蹴りを次々と浴びせると、一気にツイスターで突き刺した。沈まない鷹木は猛抵抗を見せたものの、望月は真・最強ハイキック2連発で勝機をたぐり寄せる。

 望月は三角蹴りを狙ってコーナーに走り込むも、鷹木は狙いすましたパンピングボンバーで反撃ののろし。大技ラッシュに転じる。下がらない望月はパンピングボンバーに正面からラリアットを合わせて、ビンタも一閃。さらに、顔面に三角蹴りをぶち込むが、鷹木も即座にパンピング弾を返して、両者大の字に。

 望月は鷹木のスライディングラリアットを引き込み、上手く丸め込んだが、惜しくも3カウントは奪えない。逆にここからアクセルを踏んだ鷹木はMADE IN JAPANからこん身のパンピングボンバーを振り抜いた。1回転して吹き飛んだ望月は、それでもカウント1でフォールを返して後楽園を沸騰させたものの、鷹木は止まらず。左右のエルボー乱射やヘッドバット、スライディングエルボーから再度パンピングボンバーをズバリ。なおも粘りを見せる望月に「モッチー」コールが飛ぶが、鷹木はサンダーファイヤーパワーボムで3カウントを奪った。

 敗れた望月は精根尽き果ててリング上で大の字に。一方、鷹木はマイクを握ると、「6年ぶりにDRAGONGATE後楽園大会に来た来た来た! おい、望月マサアキ…いや、望月さん。聞くところによると、このオッサン、今月で54歳になるらしい。俺も元気ハツラツを売りにしているが、どうやら世界一元気ハツラツのオッサンは望月さんのようだ」と手放しで称賛した。

 「偶然にも今年は望月さんのデビュー30周年。そして、DRAGONGATEは設立25周年。そしてそして、この鷹木信悟はデビュー20周年記念だ。メモリアルイヤーだ。まだこのDGと絡む時もあるだろう」とDRAGONGATE勢との再遭遇を示唆すると、「本来ならばジュニア、お前がやらなきゃいけなかったんじゃないのか。ジュニア、よくリングに上がって来た。お前が強くなったら俺が遊んでやるよ」と望月の実子で、現在は欠場中の望月ジュニアもメッセージを送り、リングを去っていく。

 そんな鷹木を呼び止めた望月は「俺はどんなにダメージがあっても、マイクだけはしっかり喋るぞ。まずは鷹木、1・4ドームがあって、明日からアメリカ行くらしいな。その忙しい中、来てくれてありがとうよ」と感謝。「お前もよ、40過ぎて。俺が40過ぎた時は、散々お前にいじられたよな。どうだ? お前が新日本行って、40になって、はつらつオジサンと言われているらしいな。40過ぎてもプロレス楽しくて仕方ねえだろ。50過ぎても楽しくて仕方ねえからな」と語りかけると、「お前はDRAGONGATE出身者として俺たちの誇りだよ」と称え、「また新日本でトップ獲るために頑張ってこいや」と激励した。

 さらに「俺はお前とリング上で握手した記憶がないんだよ。引退するまでお前と握手しないとか言っていた気がするよ。でも、もしかしたら、お前とこうして対戦するのも最後かもしれねえからな。今日は握手してくれよ」と呼びかけると、2人はガッチリと握手。鷹木が「ありがとうございました」と敬意を示すと、互いに頭を下げた。

 リングに残った望月はフラフラだが、疲れ切った体とは裏腹に「鷹木には引導を渡しに来いって言ってたけど、どうでしょうか。引導渡されましたかね? でもね、俺にはまだまだやることがあると思ってます」と気持ちはどこまでも前向き。「ジュニア、お前の一本立ちもそうだし、お前との対決もまだまだ俺には残っている戦いだ」と親子対決実現に意欲を見せると、明日(11日)の後楽園大会で控えるZ-Bratsとのトライアングルゲート戦に向けても「明日、きつい体ですけど、鷹木に比べたらKAI、ISHIN、加藤は子供でしょう。このダメージある体でちょうどいいと思うんで。明日はM3K大復活をお見せします」とベルト奪取を誓ってみせた。

 最後に「デビュー30年、応援してくれるファンの皆様と、使ってくれる団体と、他団体の皆様と、そして家族と、そしてなにより丈夫に産んでくれた両親のおかげだと思っています」と感謝の言葉を続けた望月は「望月マサアキ、デビュー30周年、そしてDRAGONGATE25周年は今日が始まりです。今日のようなお客さんの盛り上がりで1年過ごしましょう。今年1年よろしくお願いします」と始まったばかりの2024年に思いを馳せた。

 疲労困ぱいながらもモッチーコールに合わせて拳を突き上げた望月は、そのままサイン会に直行。敗れてもなお“鉄人"ぶりを発揮した。望月は今年もDRAGONGATEの最前線で戦い続ける。

【試合後の鷹木、パンチ】

▼鷹木「イメージ通りだよ、イメージ通り。シングルは2017年以来7年ぶりか。2015年の時はタイトルマッチやった印象が強いね。イメージ通り一発一発強烈で、この令和のDRAGONGATEらしからぬスタイルかもしれねえが、これもある意味、DGスタイルだよ。なんせ俺は14年間もこの団体にいたんだから。望月さんとはデビューしてすぐ散々いがみ合ってきたけど、たこ焼きと一緒で最終的には丸くなるっていう、あんまりうまくない話だけどよ。俺は昨年、週プロの記者から望月さんの自伝を渡された時に、これはある意味、30周年記念大会の誘いだと思ったよ。おそらく望月さんから、いやDRAGONGATEから話が来ると思って用意していた。俺は世界で一番元気はつらつな40代と言ったが、上には上がいるなあ。望月マサアキ、あれで今月54歳? 俺たち40代なんかまだまだヒヨッコだよ。頑張んなきゃいけねえな。さっきリング上で言ったように望月さんはデビュー30周年、DRAGONGATEは設立25周年、そしてこの俺はちょうどこの2024年がデビュー20周年イヤーだ。1月にこうして参戦したから25周年イヤー、いろいろとメモリアルイヤーだ。また上がる機会あるんじゃねえか? それにしても今日はパンチがまた邪魔しやがって。いいんだよ、手拍子とか鷹木さんコールとか」

※パンチがやってくると鷹木が頭を叩く

▼鷹木「望月さん、凄えな。30周年であんな強いんだぜ」

▼パンチ「感動しました」

▼鷹木「俺たちも後輩として止まってらんねえな。俺は20周年。お前は何周年だ?」

▼パンチ「12周年です」

▼鷹木「今年12周年? 中途半端だな。いや、ちょうど1ダースじゃねえか。お前も常在戦場! 準備してんだろ?」

▼パンチ「はい!」

▼鷹木「こいつもな、俺の元付き人として、目標言ってやれ。俺は今回は1・4で負けてベルトなしでDRAGONGATEに来たが、次ここDRAGONGATEに来る時はでっかい土産持ってきてやるからな。オファーがあるか知んねえけど。お前は12周年だろ?」

▼パンチ「僕も鷹木さんと同じくしっかりベルト巻いてDRAGONGATEを盛り上げていきます」

▼鷹木「もっとあんだろ? 目標が」

▼パンチ「いろんなヤツに勝ちたいです」

▼鷹木「神戸ワールドであの時なんか言ってただろ? 言ってやれよ。言うのは自由だ。リングの上は先輩も後輩も関係ねえ」

▼パンチ「戦いたいです!」

▼鷹木「誰と?」

▼パンチ「ヒロムさんです」

▼鷹木「頑張ってスーパージュニアに出てみろ!」

▼パンチ「スーパージュニアも出たいです! お願いします!」

▼鷹木「言ったな。吐いたツバ飲み込むなよ。ということでDRAGONGATE25周年記念だ。またオファー待ってるぜ」

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