2/5【新日本】内藤「不安要素見当たらない」 団体戦でSANADA戦実現もドロー決着

『Road to THE NEW BEGINNING』東京・後楽園ホール(2024年2月5日)
団体戦(勝ち抜き戦) ○辻陽太&内藤哲也&鷹木信悟&高橋ヒロム&BUSHIvsSANADA&タイチ&DOUKI&TAKAみちのく&上村優也×

　L・I・JとJust 5 Guysによる団体戦の先鋒対決で、IWGP世界ヘビー級戦を控える王者・内藤と挑戦者・SANADAの一騎打ちが実現。10分間時間切れ引き分けに終わったが、内藤は「不安要素はまったく見当たらない。逆にそれが不安だよ」と強調した。

　2・24札幌大会ではIWGP世界ヘビー級戦「(王者)内藤vsSANADA(挑戦者)」をはじめとするシングル5番勝負で対戦するL・I・JとJust 5 Guys。その前哨戦として、今大会のメインでは5対5による団体勝ち抜き戦で激突した。

　各10分1本勝負(大将同士のみ時間無制限)で、引き分けの場合は両者失格となるルールだけに、出場順が戦略の肝となるが、両軍は積極策に出る。どちらも先鋒に内藤とSANADAを選択。いきなり両者の前哨戦が実現すると、後楽園は一気に沸騰した。

　大歓声に迎えられると、ゴング直後に内藤が首固めを仕掛ける。キックアウトしたSANADAも負けじとオコーナーブリッジへ。内藤は間一髪で肩を上げると、場外に退避した。SANADAはロープを開けてリングに招き入れようとするが、内藤は応じない。改めて自分でリングに戻ると、SANADAにツバを吐きかけた。

　内藤はデスティーノの布石となる首攻めにシフト。変型羽根折り固めで絞め上げる。SANADAはドロップキックやプランチャで立て直しを図ったものの、場外戦になると内藤は再び首攻めを展開。鉄柵を使ってのネックブリーカードロップも繰り出した。残り3分がコールされると、アクセルを踏んだ内藤は雪崩式フランケンを敢行。笑みを浮かべると、コリエンド式デスティーノの構えに。

　先読みしたSANADAは低空ドロップキックで足止め。場外に蹴落とした。ならばと内藤はステージ席にSANADAを連行し、そこでもネックブリーカードロップの構え。振り払ったSANADAはパラダイスロックの体勢に。内藤に防がれても低空ドロップキックで鎮圧した。内藤はリングアウト寸前で滑り込む。

　SANADAは直後に低空ドロップキックを決めるが、内藤も丸め込みで譲らず。デスティーノとデッドフォールを互いに狙ってせめぎ合うと、SANADAがオコーナーブリッジを仕掛けたところで時間切れ引き分けのゴングが打ち鳴らされた。

　団体戦だからこそ実現した一騎打ちでの前哨戦だったが、10分1本勝負では時間が足らず、ドロー決着に。その後、団体戦は接戦となったが、最後に辻が上村を下し、L・I・Jが勝利。内藤は締めのマイクを務めた辻から「俺はこのリングでやりたいことがたくさんある。ただ、それを実行するには内藤さん、あんたの持っているそのベルトが必要だ。すぐにとは言わない。まずは上村を倒して、正攻法で結果を残して、あんたの目の前に挑戦者として立ってやる。その時までちゃんと防衛しておいてくれよな」とメッセージを受けた。

　バックステージでは「今日は先鋒としてリングに立ち、そしてSANADAと10分引き分け。もちろん10分間で勝つことができなかったことは悔しい」と口にした内藤だったが、「でも、もしこれがタイトルマッチだったら、時間切れ引き分けというのはチャンピオンの防衛ってことで。要するに俺の勝ちってことでしょ」とニヤリ。「このままいくと、札幌でも俺が防衛しちまうよ。なんか東京ドームもそうだったけど、不安要素がまったくないんだよね。普段マイナス思考な俺だけど、でも不安要素はまったく見当たらない。逆にそれが不安だよ」と強調した。

　内藤の興味はSANADA戦を飛び越え、刺激的な言葉を送ってきた辻に向き、「リング上で言ってたように、陽太もこのベルトを狙ってるんだろ。俺から獲りたいんだろ。いつかタイトルマッチで向かい合えるその日を俺は凄く楽しみにしてるよ。何も反応しない、何も言葉に出さないSANADAなんかよりも、いつか訪れるであろう、辻陽太とのタイトルマッチが今からメチャメチャ楽しみだぜ」と早くも辻とのタイトル戦を視野に入れていた。

【内藤の話】「今日は先鋒としてリングに立ち、そしてSANADAと10分引き分け。もちろん10分間で勝つことができなかったのは悔しい。でも、もしこれがじゃあタイトルマッチだったら、時間切れ引き分けってのはチャンピオンの防衛なわけで、要するに俺の勝ちってことでしょ? このままいくと、札幌でも俺が防衛しちまうよ。東京ドームもそうだったけど、不安要素が全くないんだよね。普段、マイナス思考な俺だけど、不安要素が全く見当たらない。逆にそれが不安だよ。それにしても、上村。輝いて見えたよ。Just 5 Guysの中で一番輝いて見えたよ。でもそれ以上に輝いて見えたのが、陽太だね。間違いなく陽太だよ。リング上で言ってたように、陽太もこのベルトを狙ってんだろ? 俺から獲りたいんだろ? いつかタイトルマッチで向かい合えるその日を、俺はすごく楽しみにしてるよ。何も反応しない、何も言葉に出さないSANADAなんかよりも、いつか訪れるであろう辻陽太とのタイトルマッチが、今からメチャメチャ楽しみだぜ。カブロン!」

【SANADAの話】「ま、対抗戦、負けて悔しいんですけども、札幌で俺も負けたら、あとがないので、勝ちにいきます」