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2/23【新日本】ラストマッチへオカダ「明日も笑顔で」 CHAOS揃い踏みが実現

『THE NEW BEGINNING in SAPPORO』北海道・北海道立総合体育センター 北海きたえーる(札幌市)(2024年2月23日)
○オカダ・カズチカ&石井智宏&YOSHI-HASHI&YOHvsジェフ・コブ&グレート-O-カーン&フランシスコ・アキラ&カラム・ニューマン×

 オカダのラストマッチ前日にCHAOSの日本人メンバー6人が揃い踏み。快勝したオカダに涙はなく、笑顔で仲間たちと抱擁を交わした。バックステージでは耐えきれずに涙を見せたものの、翌日に向けて「明日も笑顔でね。泣いていなくなっちゃったらみんな心配になっちゃうと思うし、だから笑顔で送ってもらえるように明日も」と誓った。

 1月いっぱいで新日本を退団したオカダ。2月はフリーとして参戦し、2・11大阪大会では棚橋弘至と"最後の一騎打ち"を行った。残るは札幌2連戦のみ。初日はCHAOSの石井&YOSHI-HASHI&YOHと組んで、UNITED EMPIREのコブ&オーカーン&アキラ&ニューマンと対戦した。

 後藤と矢野がセコンドにつき、CHAOSの日本人6人が入場ゲートで最後の勢揃い。レインメーカードルが降り注ぐ中、オカダが入場すると、場内は大きな「オカダ」コールに包まれる。

 先発したオカダはKOPW戦を要求されていたオーカーンと対峙。ゴングと同時に再び「オカダ」コールが巻き起こると、感極まった表情を見せた。2人はスタンドのレスリングでせめぎ合う。オーカーンはロープに押し込むと、ビンタで挑発。怒ったオカダをアイアンクロー式スリーパーに絡め取った。しかし、振り払ったオカダはフラップジャックで鎮圧する。

 オカダはCHOASのメンバーとの戦いを満喫した。同時に凱旋帰国を果たし、タッグを組んでいた時期もあるYOSHI-HASHIとは連係を披露。ダブルショルダータックル、ダブルエルボードロップとたたみかけた。控えに回っても必死にゲキを飛ばし、マットを叩いて仲間たちを鼓舞する。

 そして、再びリングに飛び込んだオカダだったが、コブがドロップキックで足止め。新鋭のニューマンがスピードでレインメーカーを翻ろうすると、豪快な串刺しドロップキックを発射した。鋭い蹴りを連発すると、ウィル・オスプレイから受け継いだオスカッターを敢行する。

 だが、YOSHI-HASHIがラリアットで援護射撃。他のメンバーも次々とリングに飛び込み、オカダをアシストする。息を吹き返したオカダは、オーカーンにドロップキックを放つと、CHAOSが4人で連係へ。代わる代わるエルボーやトラースキックを極めると、オカダはドロップキックをぶち込んで雄叫び。最後はレインメーカーでニューマンを葬った。

 オカダが快勝。一緒に勝ち名乗りを受けて、勝利を噛みしめた。最後は後藤と矢野も加わり、全員で手を挙げる。これまで涙ばかりが目立っていたオカダだったが、今大会では満面の笑みでハイタッチや抱擁を交わした。一方、敗れたKOPW保持者のオーカーンは花道でベルトを掲げて、悔しげにリングを見つめるが、オカダはその前を素通りした。

 「北海道、今日明日ある中で、ちゃんと泣かずに終われたっていうのは、それで1つの成長なんじゃないかなって思います」とオカダ。翌日に迫ったラストマッチに向けて「明日も笑顔でね。泣いていなくなっちゃったらみんな心配になっちゃうと思うし、だから笑顔で送ってもらえるように明日も」と笑顔の誓いを立てた。

 それでも思い出深いCHAOSのメンバーたちとの試合だっただけに、コメント中に感極まって涙をにじませたオカダは「本当に今日、CHAOSと組めて家族みんなと過ごせたっていう部分もあるし。明日もしっかりとまあ本当に……ライオンマークの上で闘いたいと思います」と語った。

 泣いても笑っても残すは翌日の札幌大会のみ。オカダは棚橋&石井&後藤&YOSHI-HASHIと組んで、再びUNITED EMPIREと対戦する。


【オカダの話】「まあ、北海道、今日明日ある中で、ちゃんと泣かずに終われたっていうのは、それで1つの成長なんじゃないかなって思います。でもね、とうとう明日かっていうね。まだまだだいぶ先だと思っていたことが、もう明日かって思うところもあるし。まあでもね、今日泣かなかったんで、明日も笑顔でね。泣いていなくなっちゃったらみんな心配になっちゃうと思うし、だから笑顔で送ってもらえるように明日も。まあ、本当にいつも……(しばらく言葉が詰まってから)ずるくない? 泣かなかったのに(笑) まあでも、本当に今日、CHAOSと組めて家族みんなと過ごせたっていう部分もあるし、明日もしっかりと。まあ本当に……(涙をこらえるように)ライオンマークの上で闘いたいと思います。ありがとうございました」


【試合後のYOSHI-HASHI】

▼YOSHI-HASHI「なんか凄く、凄いなんかもういろんな思い出があるからさ。一言では本当に言えないけど、入門してから凄いキツいこととかあったけど、やっぱり彼の存在とかって凄く大きくてさ。なんか今よりも上下関係がもっともっと厳しかった時でもさ、喋ってさ、こういう時どうしようみたいなこと、やっぱこの業界は僕よりも彼の方が先輩だから、そうやって聞いた時とか、『別にいいんすよ、そんな』みたいな感じで、凄く励ますようなことを言ってくれてさ。だから、そういうのがあって、練習生の時とかもなんかキツい時とかも耐えられたから。まあ、これから外に行って、いろいろ凄く大変なことも絶対あると思うけど、でも他の人たちがなんと言おうと僕もそうだし、CHAOSのみんなは絶対オカダの背中を押していると思うから。まあ押していきたい。だから、どこに行ってもやっぱり仲間としてはずっとずっと続いていくし、心の絆というかさ、そういうの俺は絶対にあると思っているから、どこに行っても彼の背中を押したいと思いました。とにかくもう本当に感謝しかないっすね。ありがとうというだけです。そして、俺は俺で頑張っていくし、これで終わったわけじゃないから。これからも頑張っていきます。ありがとうございました」

──オカダ選手との関係の中でやり残したことは?

▼YOSHI-HASHI「やり残したことは、できたら、こうやってCHAOSで一緒にリングで同じコーナーで立つことが多かったけど、でももっと対角線上で立ちたかったなっていうのは正直な気持ちですかね。もっとシングルもそうだし、タッグとかでも当たりたかったなっていうのが唯一の心残りかなと思います。でも、これで終わったわけじゃないから。まだどうなるかわかんないから。だから、とにかく自分は自分で頑張っていきます、はい。ありがとうございました」

【YOHの話】「(手に持ったオカダドル、そして肩にかけていたオカダTシャツを手に持って、しばらく無言で眺めてから)これから先さ、どうなるんだろうって、どこ行くのかなってさ、どうなっちゃうんだろうって考えてたんだけど、それはこの先CHAOSは、DIRECT DRIVEのYOHが中心で回していきます」

※石井はノーコメント

【オーカーンの話】「地方再生っていうのは、もっとわかりやすい言葉で言うと、いつ何時、誰とでも、どんなルールでも闘うっていう闘魂の表れだよ。闘魂を語った男が、オカダが辞めるな。でも、いつ何時、誰とでも、どんなルールでも闘うのが闘魂じゃねえのかよ、オイ。最後なんだろ、明日? 『G1』ではここで敗れたな。余はもちろん対戦OKだ。地方再生で闘わせろって、このコメントを通して会社にも伝えてある。あとはオカダ、お前次第だろう。舞台は揃った。タイミングもバッチリだ。頭下げてやってもいいよ。お願いします。余と闘ってください。あの時の借りを返させてもらうぞ」

【コブの話】「俺が単独でバックステージコメントをやるのは久しぶりというのは面白いことだな。それはなぜか? なぜならUNITED EMPIREは1つのまとまったユニットだからだ。誰かが去る時は誰かが台頭する。俺が動いているのを君たちが最後に見た時、そう、俺は怪我をしていたな。そのせいで少しの間リングから遠ざかっていた。だが俺は戻って来た。オスプレイが世界に向けた最後の試合を見逃すつもりはなかったさ。だからジェフは何を考えたか? 長いプロモーションになるかもしれないが大丈夫だ。時間はある。俺たちはどこにでもいることができる。明日ここサッポロでは雪が降る。そう、この最後のツアーを振り返ってみよう。俺たちが落ちていた時、リーダーのオスプレイがいなかったことに少しがっかりした。俺が怪我をし、連れ去られた時、BULLET CLUBのWAR DOGSのヤツらに皆がやられた時のことだ。だが、もう一度振り返ってみると、オスプレイ、アンタが休みをもらうのは当然のことだった。俺たちはアンタがいなくてもやりきれた。俺たちの誰かがいなくなった時は、他のヤツが代わりに立つ。さて、インターネットの噂話についてだ。インターネットだ。わかるだろう? あのタカタカ(キーボードを)打つやつだ。それが聞いてくるんだ、『誰がUNITED EMPIREを率いるのか?』、『誰が一歩前に出て、UNITED EMPIREを導き、俺たちが行くべき道へ戻すのか?』とさ。サンキュー。さて、2020年、ちょっと過去の話をしようか。(日本語で)2020ネンネ。(英語に戻して)俺がUNITED EMPIREに加わるよう打診された時、ウィルに『俺はリーダーにはならない』と言われた。そして俺はウィルに向かって『リーダーはいらない』と言った。ウィルはずっと良いヤツだったし、今でもそうだし、ここでもそこでも良いヤツだ。わかるか? 俺たちにはリーダーはいらない。だが、最終的にはアイツは台頭し中心となって、UNITED EMPIREのリーダーとなったのさ。さて、個人的には、グレート-O-カーンが言ったように、俺たちは皆、目的のために集まり、各々がそれぞれの部門、それぞれのユニットのエンパイアであり、そして共に団結していると信じている。だから、俺の立場としては、リーダーは必要ないと思う。リーダー、それ自体は。今現在、グレート-O-カーンがチャンピオンベルトを保持している。だからあの男を前に置くつもりだ。アイツはチャンピオンだからな。チャンピオンだからだ。あの時、ウィルは世界ヘビー級チャンピオンだったのと同じことだ。それからウィルは怪我をした。その後何が起きたかわかるか? グレート-O-カーン、HENARE、ジェフ・コブ、俺たちが打席に上がった。俺がオカダとちょっとした抗争をしていた時、俺が前に出てリーダーボードを取った。そして俺がやられ、グレート-O-カーンやHENAREが最前線に立った。俺が前に出た時に思ったことは、本質的にリーダーはいらないんじゃないかってことだ。だから誰がトップに立とうとも、何が起ころうと俺はサポートする。もし俺がトップに立った時には、UNITED EMPIREの兄弟たちが俺を支えてくれることを期待する。もしグレート-O-カーンがトップなら、俺たちは皆でアイツをサポートする。TJPがトップに立ったならば、俺たちがサポートする。フランシスコ・アキラ、アーロン・ヘナーレ、UNITED EMPIREのメンバーでトップまで来たヤツは、誰でも俺たちは支える。君たちは最終的にUNITED EMPIREは崩壊したと思っているかもしれないが、ノーだ。俺たちは互いに助け合って、この忌々しいレースを完走するつもりだからだ」

【アキラの話】「勝たなきゃいけないのはわかってる。でも今は、オカダの新日本プロレスでのセミ・ラストマッチの試合に参戦できたことを嬉しく思うよ。このことが闘い続け、上を目指し続けるための俺の後押しになり、たくさんのパワーをくれるんだ! いつかオカダが戻って来る日までね。俺はこのジュニアヘビー級を制覇するつもりだ。そしてYOH。YOH、お前とまた闘いたいよ」

【ニューマンの話】「なあ、このクソな国に来て以来、ずっとこうだ。『カラム、とっても良いよ。ジェイ・ホワイトみたいだ』、『カラム、とっても良いね。フィン・ベイラーみたいだ』、『カラム、とっても良いぞ。次のオスプレイだ』。だが、わかるか? 俺はそんなクソなヤツらじゃない。どのヤツらとも違う。速さのプリンス、スピード・スターのキング、カラム・ニューマンだ。そうさ、毎回リングに上がるたびにケツを蹴られてる。だが、わかるか? リングに上がるたび、『カラム! カラム! カラム!』と歓声が起きるたびに、もっと闘いたくなるんだ。だからプリンス・デヴィットとも、ジェイ・ホワイトと呼んでもいいし、次のオスプレイと呼んでもいいさ。いつもそう言われてるのはわかってる。だが時が来れば、皆そんなクソなことは忘れる。この会社にこれまで現れたヤツの中で最高の男になってやる」

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