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4/6【新日本】内藤がNJC覇者・辻返り討ちでIWGP世界ヘビー激闘V2 モクスリー迎撃へ

『プロ野球カードゲーム ドリームオーダー Presents SAKURA GENESIS 2024』両国国技館(2024年4月6日)
IWGP世界ヘビー級選手権試合 ○内藤哲也vs辻陽太×

 内藤がNEW JAPAN CUP覇者の辻を激闘の末に返り討ちにし、IWGP世界ヘビー級王座V2。新時代到来を防いだ制御不能男は、4・12シカゴ大会でジョン・モクスリーの挑戦を迎え撃つことが決定的となった。

 辻は決勝で後藤洋央紀を破り、NJC初制覇。「新時代の幕開け」を宣言し、満を持して、春の両国でのIWGP世界ヘビー級王座挑戦に駒を進めてきた。迎え撃つL・I・Jの同門・内藤は今回が2度目の防衛戦。両者の一騎打ちは辻の海外遠征壮行試合となった2021年の8・1後楽園大会以来、2年8ヵ月ぶりとなった。

 握手はせずに決戦のゴングが鳴る。序盤は辻が内藤の出鼻をくじき、得意の踏みつけ系攻撃で優勢に進めた。「陽太」コールを浴びると、トペスイシーダもさく裂。「時代を変える」と自らに気合いを入れ、パワフルな攻撃を重ねて10分過ぎまで圧倒する。「制御不能の内藤哲也はどこだ? 随分と丸くなったな」と挑発し、ツバまで吐きかけた。

 これで内藤の闘志に火が灯る。ヒップトス式牛殺しで辻を足止めすると、デスティーノへの布石とすべく首に一転集中攻撃を展開する。辻もエプロンでは場外めがけてのカーブストンプを強行するなど凄まじい暴れっぷりを見せるが、内藤はスイング式DDTから再び首を狙い撃ち。後頭部にしつこくバックエルボーをねじ込むと雪崩式フランケンシュタイナーも敢行した。場内は「陽太」コールに。

 ピンチを迎えた辻は得意の飛びヒザ蹴り、ブレーンバスターボムで主導権を奪い取り、必殺のジーンブラスターを狙って突っ込むが、内藤はカウンターの浴びせ蹴りから立て直し、コリエンド式デスティーノがさく裂する。さらに、正調式で勝負に出るも、踏ん張った辻は内藤を着地させた瞬間、ショートレンジのジーンブラスターを突き刺した。両者大の字になると、大きな「内藤」コール、「陽太」コールが交錯する。

 互いに懸命に立ち上がると、内藤は後頭部にバックエルボーを連続してねじ込むが、辻もカーブストンプ連発で巻き返し、雪崩式ブレーンバスターを敢行すると、2年8ヵ月前に壮行試合で内藤に敗れた技・逆エビ固めに捕らえた。大「内藤」コールに支えられてロープに逃れた内藤だったが、辻はMARLOWE CRASH(ダイブ式カーブストンプ)、セブンティークロス(変型スパインバスター)と大技ラッシュ。満を持してジーンブラスターへ。

 しかし、内藤はひらめきを発揮し、モンキーフリップの要領でぶん投げて阻止。掟破りの逆ジーンブラスターで場内をさらにヒートアップさせる。抵抗する辻をバレンティアで突き刺して追い討ち。辻もデスティーノを踏ん張ってこらえたものの、ブレーンバスターを内藤が逆にデスティーノで切り返すと、最後は旋回式デスティーノで3カウントをもぎ取った。

 辻を下し、新時代到来を防いだ内藤がIWGP世界ヘビー級王座V2。勝利者賞を贈呈した木谷高明オーナーを襲撃して制御不能っぷりを見せつけた内藤だったが、ここで4・12シカゴ大会で対戦するモクスリーが姿を現す。内藤は英語で「IWGP世界ヘビー級王座が欲しいか?」と問いかけると、モクスリーも同意し、両者のスペシャルシングルマッチがタイトル戦に変更となることが決定的となった。

 モクスリーが去っていくと、内藤は改めて観客に感謝の意を表してから、「2021年8月1日、辻陽太壮行試合以来2度目のシングルマッチ。陽太、強くなったな。新日本プロレス、そしてロス・インゴ・ベルナブレス・デ・ハポンをさらなる高みへ…これからも競い合っていこうぜ」とコーナーでうずくまる辻にメッセージを送った。

 「先ほど慣れない英語のマイクで言いましたが、来週モクスリーとIWGP世界ヘビー級王座を懸けて対戦してきます。モクスリーに勝利し、そしてIWGP世界ヘビー級チャンピオンとしてまたここ日本に戻ってきますよ。楽しみにお待ちください」とモクスリー戦の勝利を誓うと、昨年のG1決勝以来、8ヵ月ぶりとなる両国での「デ!ハ!ポン!」大合唱締めに。その後、内藤はリング中央で拳を突き上げると、這うようにして立ち上がった辻も拳を合わせる。最後に内藤はベルトをリングに投げ捨ててから花道を下がっていった。

 「それにしても、辻陽太は凄いレスラーだな。ヤングライオンの時、なんでかわからないけど、彼に目がいってしまってね。彼のことが凄い気になって。そして、数年後、こうして俺の目の前に立っている。なんか凄い不思議だなと思ってますよ」と感慨深げに試合を振り返った内藤は、「辻陽太は新世代。確かにまだ若い選手だし、海外から帰ってきたばっかりだし。でも、もう文句の付けようがないぐらいトップの一角でしょ。なんかそんな状況が嬉しくもあり、悔しくもあり。でもこうして新しい新日本プロレスの力、新しい選手の壁となって立ち塞がるこの状況がなんか嬉しくもあるなって思いますよ」とニヤリ。

 「俺に残された時間はあとどれだけあるかわからない。でも、俺がいるうちにどんどんチャレンジして来いよ」と投げかけると、「陽太、何回でも来いよ。鷹木、のんびりしている時間はないぜ。BUSHI、ヒロム、ティタン、俺1回もシングルマッチやったことないからね。ぜひ今、俺がベルトを持ち、そしてこの新日本プロレス、プロレス界のトップであるうちにシングルマッチやろうぜ。俺の名前を出してくるその時をトランキーロ、焦らずに、そして楽しみに待ってるぜ」とさらなる同門対決を熱望していた。

 一方、敗れた辻をデビッド・フィンレー率いるBC WAR DOGSが襲撃。鷹木信悟らが加勢して乱闘寸前に。NJCを体調不良で欠場したフィンレーが覇者の辻に照準を合わせると、NEVER王者・鷹木とゲイブ・キッド、高橋ヒロム&BUSHIとIWGPジュニアタッグ王者のクラーク・コナーズ&ドリラ・モロニーもにらみ合い、L・I・JとWAR DOGSの全面抗争のぼっ発が決定的となった。

【内藤の話】「今日、両国大会にて行われたIWGP世界ヘビー級選手権試合が終わったと思ったら、次は来週、ジョン・モクスリーか。いつだったかな。忘れたけど、鷹木とジョン・モクスリーが試合している映像をたまたま携帯で見てたんだよね。そうしたら、次は内藤だっていきなり名指しされて、ビックリしたことが懐かしいな。こうして本当に実現することが凄く嬉しいし、俺は忘れないよ。2019年G1 CLIMAX愛知県体育館で俺は彼に敗れているから。今度は彼のホームで俺がリベンジしてやるぜ。リング上で放り投げてきたベルトも8年前と同じようにこうして俺のもとに近寄ってきたよ。このベルトは俺のことが好きなのかな。俺はこのベルトが誕生する時、最後の最後まで反対した男なんだけどね。それにしても、辻陽太は凄いレスラーだな。ヤングライオンの時、なんでかわからないけど、彼に目がいってしまってね。彼のことが凄い気になって。そして、数年後、こうして俺の目の前に立っている。なんか凄い不思議だなと思ってますよ。そういえば、練習生時代、クビになりかけてた高橋ヒロムが気になって、俺がいろいろ教えたり、ヤングライオン時代の辻陽太が気になって目をかけてたら、一気に昇り詰めてきたり、俺って見る目あるね。自分でもそう思うよ。辻陽太は新世代。確かにまだ若い選手だし、海外から帰ってきたばっかりだし。でも、もう文句の付けようがないぐらいトップの一角でしょ。なんかそんな状況が嬉しくもあり、悔しくもあり。でもこうして新しい新日本プロレスの力、新しい選手の壁となって立ち塞がるこの状況がなんか嬉しくもあるなって思いますよ。俺に残された時間はあとどれだけあるかわからない。でも、俺がいるうちにどんどんチャレンジして来いよ。陽太、何回でも来いよ。鷹木、のんびりしている時間はないぜ。BUSHI、ヒロム、ティタン、俺1回もシングルマッチやったことないからね。ぜひ今、俺がベルトを持ち、そしてこの新日本プロレス、プロレス界のトップであるうちにシングルマッチやろうぜ。俺の名前を出してくるその時をトランキーロ、焦らずに、そして楽しみに待ってるぜ。じゃあ、明日? 明後日? またどうせ会見あるんでしょ。俺はオクパード、忙しいんだよ。まあでもさ、会見があるなら、ちゃんと準備して。会見場に行きますから、ちゃんと質問事項をいろいろメモして、そして会見場に来てくださいよ。新日本プロレスワールドで見ながら、のんびりお菓子食べている暇はないよ。じゃあ、皆様もまた明後日会見場でお会いしましょう。全員の顔、ちゃんと覚えたからね。じゃあ、アディオス」


【試合後の辻】

▼辻「(※ヤングライオンの肩を借りてコメントスペースに現れると、ヒザをついて)勝てなかった。俺は新日本を背負っていかなきゃいけないんだ。それは負けた今でも、その気持ちは変わらない。今日負けたなら、今日倒れたなら、また立ち上がる。倒れても転んでも、何度だって立ち上がる。それを見せるのがプロレスラー、そして新日本プロレスだろう? 今日はただ運命が俺に振り向かなかっただけだ。(※四つん這いになって)ヌオォォォォォ!」

▼フィンレー「(※突然、WAR DOGSのメンバーを引き連れて現れて)その生意気な笑顔がどこにいるのか探したよ、ビッチ! 『NEW JAPAN CUP』を俺が制覇していれば、今日のメインイベントもお前ではなくて、俺が張っていたことは周知のことだ。わかるか? 俺だったら、ナイトーに勝利し、今ごろIWGP世界ヘビー級王者になっていた。でも、お前は俺のNJCを制覇できて、ラッキーだったな。一生に一度のチャンスを受けることができたのに、台無しにしてしまったな! お前は失敗したんだ!」

▼鷹木「(※辻がWAR DOGSに囲まれているところに、ヒロムとBUSHIと一緒に現れて)オラ、オイ!」

※ここで両陣営乱闘。ヒロムとBUSHIはコナーズとモロニーのIWGPジュニアタッグを奪って挑発するなど、しばらく両陣営乱闘を繰り広げるが、フィンレーがゲイブたちを制止して引き上げる

▼鷹木「(※引き上げ際に英語で汚い言葉を吐き捨てるゲイブに向かって)日本語で喋れっつうんだ、この野郎! ここは日本だ、バカ野郎! 英語ばっか言ってんじゃねえ、アイツ! なんだ、アイツら、試合後ばっか狙ってよ」

▼ヒロム「(※辻を抱き起こしながら)いやいや潰しましょう、アイツらは。じっくりとやりましょうよ」

▼鷹木「ああ。自分のことわかってんじゃん、アイツら。弱ってる時。俺ん時もそう、ゲイブ」

▼ヒロム「とりあえずジュニアタッグ、俺獲らしてもらうから」

▼鷹木「オオ、いいね」

▼BUSHI「やろう(※と言って拍手)」

▼ヒロム「もらっちゃうわ」

▼BUSHI「やろう、やろう」

▼鷹木「弱ってる時だけ来て、汚えな、オイ!」

▼ヒロム「昔からああいうやり方だから仕方ないから。ね、次のシリーズ、なんでもどこでもいいけど、潰そうよ、もう」

▼鷹木「陽太、お疲れ(※と言って、辻の背中を叩いて労う) 一難去ってまた一難だ。やるよ。やってやるよ、お前。何がWAR DOGSだ、お前。ドラゴンがいるんだ、こっちには、バカ野郎!」

【モクスリーの話】「約5年前だ。まさにここ、リョーゴクで、俺は階段を進んで、ニュージャパン・プロレスリングの試合に初めて上がった。この足が青いマットに触れたその瞬間、1人のモンスターが生まれた。リョーゴク、そして日本中のファンの力によって、俺の中の何かが目覚めたんだ。(※自分を指差し)アイツらがこれを作った。返しきることのできない借りだ。どんなに感謝しても足りないだろう。日本のファンが俺に与えてくれたものは、どんなに感謝しても感謝しきれない。だから俺は、俺が4月12日にナイトーに行うことについて、深く深く詫びておかないといけないんだ。ナイトー、お前が何者なのかはよくわかっている。お前を簡単に倒せないことも、よくわかっている。そして俺がそのままでは勝てないことも、よくわかっている。5年前、俺は世界一タフなレスリング団体、ニュージャパンに参戦した。多くのヤツが俺はふざけてると思ったようだ……俺はマジだぜ。疑いようもなく、マジだ。次に日本に帰ってくる時には、俺がIWGP世界ヘビー級王者になっている」

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