6/10【新日本/DESPE-invitacional】スターライト・キッドがWキッドで下田に快勝 デスペラードとの一騎打ち熱望
『DESPE-invitacional supported by ROLLING CRADLE』東京・後楽園ホール(2024年6月10日)
○スターライト・キッド&ドラゴン・キッドvsエル・デスペラード&下田美馬×
デスペラードが第1試合で電撃登場した下田と合体したものの、ドラゴン&スターライトの“Wキッド"が熱戦を制した。試合後、スターライト・キッドは「デスペっちとならシングルマッチしたい」と一騎打ちを熱望した。
『DESPE-invitacional』は前日の大阪城ホール大会でスーパージュニア初優勝を遂げたばかりのデスペラードがプロデュースする特別興行。「invitacional」はスペイン語で「招待」を意味し、デスペラードから招待状を受け取った選手が後楽園ホールに集結し、一夜限りの特別大会を開催した。出場選手の事前発表も対戦カードの事前発表もなし。予測不能の大会となった。
大会オープニングに大歓声を浴びてデスペラードが登場。「今日来てくれる選手、全員俺がやりたい相手です。でも、毎回1人ずつ対戦相手とやっていたら何年かかるかわからん。それでだ。その中でこの人たちがやったら面白いだろうなというのをいくつか用意させてもらいました」と大会の趣旨説明する。
さらに、「実際、俺もこの試合がどうなるかわからん。君たちが求めている形になるとは限らない。俺も想像つかん、実際に。でも、賛否両論あるのがプロレスじゃん。みんなに好かれようなんて別に思ってないよ。面白いと思ってくれるヤツが面白いと思ってくれればそれでいい。こうやっていけば、いろんな団体を見ている人の分母が増えていくと思っています」とアピール。第1試合に出場する選手を呼び込んだ。
現れたのはデスペラードの妹分にあたるスターダム所属のスターライト。2022年の新日本&スターダムの合同興行では8人タッグマッチながら合体が実現し、それ以降も互いにエールを送り合ってきた。スターライトはデスペラード仕様の黒いマスク姿で入場する。続いて、デスペラードと交友関係のあるDRAGONGATEのドラゴン・キッドが登場。同じ「キッド」の名前を持つ2人がリングに並び立った。
対戦相手を務めるデスペラードは「キッちゃんとキッちゃんが組んだら、俺のパートナーはお姉ちゃんしかいないでしょ?」とニヤリ。そこに現れたのは新日本のスタッフとしても活躍する下田だった。意外なオープニングマッチ実現に場内は大きくどよめいた。
デスペラードとスターライトが先発。デスペラードがヘッドロックに固めると、場内はブーイングに包まれるが、スターライトも意地になってヘッドロックに捕らえると、ロープに押し込み、ビンタを叩き込んだ。その後も果敢に攻め立てると、ドラゴン・キッドも得意の連続ニードロップで追い討ちする。
Wキッドに攻め込まれたデスペラードだったが、スターライト相手にキッチリと反撃。下田もかつてのラスカチョーラス・オリエンタレス時代を彷彿とさせる厳しい攻撃でスターライトを痛めつける。キャメルクラッチに捕らえて、マスクに手をかけると、同時にデスペラードもドラゴン・キッドのマスクを引っぺがしにかかった。下田の暴走ファイトは続き、鉄柵や会場を仕切る鉄板にスターライトを投げつけて暴行する。
スターライトが下田にコルバタを決めて一矢報いると、デスペラードとドラゴン・キッドが対峙。ドラゴン・キッドがダイブ式飛びつきフランケンや619などでたたみかけると、ドラゴン・キッドのケブラーダ、スターライトのプランチャが同時に火を吹いた。デスペラードの反撃をものともせずに、スターライトがチョップを連発してコーナー上に足止めすると、デスペラードをコーナー上で肩車。そこにドラゴン・キッドが飛びつき、スーパーフランケンシュタイナーがさく裂する。すかさずスターライトもダイビングボディアタックを敢行した。
なおもスターライトはデスペラードのお株を奪うマフラーホールドなどで攻め込むと、下田が相手になっても猛攻。反転式ダイビングボディアタックやその場飛びムーンサルトプレスでSLKコールを巻き起こすと、マフラーホールドに捕獲した。耐え抜いた下田はタイガースープレックスで抵抗し、デスレイクドライブ(雪崩式タイガースープレックス)の構えに。ドラゴン・キッドがカットに入ると、デスペラードと下田を正面衝突させてから再び攻勢。マスクマンコンビは同時にコルバタで飛びつくと、ドラゴン・キッドはクリストでデスペラードを足止め。すかさずスターライト・キッドが黒虎脚殺でギブアップを奪った。
試合が終わればノーサイド。4人はコーナーでポーズを作ってカメラマンのフラッシュを浴びた。バックステージでデスペラードに「次はやっつけるからな!」と挑発されると、スターライトは「前回、合同興行があったんですけど、(ルールで)女子同士でしかダメってことで。あるとは思わなかったんですよ、レスラー人生で。だからひとつだけ、思いました。デスペっちとならシングルマッチしたいと思って」と熱望。ドラゴン・キッドとの再合体にも意欲を見せた。
【下田の話】「すいません、みなさんお世話になりました。約半年ぶりの試合で、こういった機会をデスペさんに頂いて、最初『私なんかがリングに上がっていいのかな?』って思ったんですが……、やっぱイイですね。親愛なる仲間と、こちらのリング(新日本プロレス)でお世話になっていることを意識して、これからも精一杯頑張っていきたいと思いますので、みなさんよろしくお願い致します! そしてデスペ選手、『BEST OF THE SUPER Jr.31』優勝おめでとうございます。それなに私が負けてしまって、申し訳ない……。もっと、もっと精進して、仕事もプロレスラーとしても頑張りますので、よろしくお願い致します」
【試合後のドラゴン&スターライト】
▼スターライト緊張した、ヤバい!」
▼ドラゴン「ありがとう!」
▼スターライト「ありがとうございました!」
▼ドラゴンいやあ、まさかマスクを揃えてくるとは……」
※デスペラードが現れると
▼デスペラード「次だ、次だ! 次はやっつけるからな!」
▼ドラゴン「(こっちが)獲ってるでしょ!?」
▼デスペラード「1回だ、1回だからな。1回は1回だぜ」
※控室に消えていく
▼ドラゴン「まだ次があるってことだ」
▼スターライト「次がある」
▼ドラゴン「もう1回やろう!」
▼スターライト「おお!」
▼ドラゴン「ハンディキャップでやろう。デスペっちと僕ら(2人で)」
▼スターライト「2対1で」
▼ドラゴン「2対1」
▼スターライト「でも今日ね、かなりたくさんこれからの続きが作れたんじゃないかな? まずはデスペっち、今日の記念すべき大会の第1試合に選んで頂き、ホントにありがとうございました!」
▼ドラゴン「ありがとうございました!」
▼スターライト「そして昨日の『BEST OF THE SUPER Jr.31』優勝おめでとうございます。昨日の今日で……いや、最高に……」
▼ドラゴン「まさか対戦相手にデスペっちが」
▼スターライト「来ると思わなかった」
※ここでデスペラードが下田を引き連れインタビュースペースに戻ってくる
▼デスペラード「コラッ! お前ら、姉ちゃんが泣いちゃったじゃねえかコノヤロー!」
▼ドラゴン「試合終わった後もずっと怒ってたな」
▼下田「痛い……」
▼スターライト「お姉さん、すいません……とは言いません! 闘いなんで」
▼ドラゴン「闘いですから」
▼デスペラード「次、マスカラ戦……」
▼ドラゴン「それはダメだって」
▼下田「お前ら覚えておけよ」
▼デスペラード「覚えとけ!」
※デスペラードと下田は控室へ
▼スターライト「それいいに来ただけ……」
▼ドラゴン「と、いうことで続きがあるということで」
▼スターライト「やりましょう。あと、私ひとつ言いたいことがある。男子選手と闘う機会があると……まあ前回は合同興行(2022年11月20日『Historic X-over』)」があったんですけど、(ルールで)女子同士でしかダメってことで。あるとは思わなかったんですよ、レスラー人生で。だからひとつだけ、思いました。デスペっちとならシングルマッチしたいと思って」
▼ドラゴン「うおー!」
▼スターライト「思っちゃいました。そしてまたキッちゃん先輩とも組みたいです」
▼ドラゴン「組みたい? 闘いたい? それはいかんなあ……」
▼スターライト「キッちゃん先輩やさしいですもんね?」
▼ドラゴン「と、いうわけで、これからもキッちゃんズで盛り上がれ!」