9/5【DRAGONGATE】“悪い"YAMATOがISHIN返り討ちでドリームゲートV2 新日本参戦へ「腕試し」宣言
『STORM GATE 2024』後楽園ホール(2024年9月5日)
オープン・ザ・ドリームゲート選手権試合 ○YAMATOvsISHIN×
“悪い"YAMATOが降臨し、ISHINを返り討ち。ドリームゲート王座V2に成功したYAMATOは、15年ぶりとなる新日本プロレス参戦に向けて、「今の新日本がどんなもんか腕試ししてやるよ」と宣言した。
YAMATOは8・12横浜大会で菊田円を下し、初防衛に成功。試合後、疲労困ぱいの王者を襲撃したのがZ-BratsのISHINだった。ベルトを掲げて挑戦表明。その後も王者をしつこく襲撃すると、8・15博多大会ではYAMATOを直接ピンし、勢いは増すばかり。劣勢続きのYAMATOは「この俺のもう1つの顔がお前を地獄に引きずり込む」と意味深に予告していた。
デビュー3年目にしてドリームゲート初挑戦となったISHINは試合で悪童ぶりを発揮。場外戦を皮切りにラフファイトを駆使して一方的に痛めつけた。小股すくいスープレックスなどパワーでも圧倒する。YAMATOが正攻法で反撃に出ると、ISHINはさらに暴走。レフェリーを盾にしてYAMATOの串刺しドロップキックを防ぎ、無法地帯を作り上げる。Z-Bratsの面々が設置したリングサイドのテーブルめがけて、お株を奪う断崖式ギャラリアを敢行。王者をKO寸前に追い込んだ。
ISHINは新たなレフェリーを用意する代わりにZ-Bratsのセコンドを下がらせるよう斎藤了GMに要求されると、それを受け入れる。その後も抵抗するYAMATOをラリアットやジャーマン、人誅で攻め立てて追い詰めた。
勝負を捨てないYAMATOがギャラリアで突き刺して大逆転勝利を狙うと、Z-Bratsのメンバーが再乱入。またも無法地帯を作り上げると、リング上に無数のパイプイスを投入する。ISHINはそのイス山めがけてコーナー最上段から雪崩式ブレーンバスターを敢行。ここぞとばかりにパイプイスをYAMATOの脳天に振り下ろそうとした。
すると、YAMATOの盟友であるKagetoraが乱入して、イスを奪い取り、ビンタをぶち込んで介入。YAMATOがいずこかに姿を消す中、横須賀ススムやドラゴン・キッドも飛び込んで、Z-Brats勢を排除する。ここで突然、目の下を黒く染めた“悪い"YAMATOが降臨。不敵な笑みを浮かべ、ISHINの顔面に赤い毒霧を噴射し、奪い取った鉄板で容赦なく脳天を痛打すると、ラリアットを振り抜く。フォールを自ら解くと、ギャラリアでダメ押し。ISHINから完璧な3カウントを奪い、ドリームゲート王座V2を果たした。
“悪い"YAMATOはかつてのヒール時代を思わせる化身の姿だ。最近は対他団体などの時に姿を見せ、昨年はみちのくプロレスのフジタ“Jr."ハヤト戦、琉球ドラゴンプロレスでのティーラン獅沙戦、さらには『ALL STAR Jr. FESTIVAL 2023』で登場。いつも以上に厳しいファイトを披露してきたが、今宵は悪童を制裁してみせた。
試合後、マイクを持ったYAMATOは「おい後楽園、この俺は誰だ? この俺は悪いYAMATO。悪いYAMATOがこのベルトを巻くのは、MAD BLANKEY、2014年以来10年ぶりの快挙だ」と観客に拍手を要求した。
V2を果たしたYAMATOだが、2日後には早くも大勝負を控えている。8・24神戸大会に電撃来場した鷹木信悟の依頼を受けて、鷹木のデビュー20周年記念興行となる新日本9・7山梨大会への出場が決定。鷹木&BUSHIと組んで、内藤哲也&辻陽太&高橋ヒロムと対戦することになったのだ。
IWGP世界ヘビー級王者・内藤との注目の対戦を前に、YAMATOは「この俺をVerserkから追放した憎き鷹木信悟の20周年、山梨の新日本のリングに上がってくる。この俺が新日本のリングに上がるのはおよそ15年ぶりだ。まあ、対戦相手の中には、俺と同じようにベルトを持っているヤツがいるらしいが、この俺が今の新日本がどんなもんか腕試ししてやるよ」と力強く宣言した。
普段のYAMATOと“悪い"YAMATOの使い分けに苦しみ、笑いを誘いつつも、着実に増えつつある後楽園ホールの観客数に手応えを示すと、「本当に今日の客入り、そして盛り上がりをどんどんどんどん全国に広げていけたら嬉しいです。その起点になるのは、その発火点になるのは、間違いなく絶対後楽園ホールだから。後楽園ホールの皆さんが全国に広げてくれていると僕はそう思ってます」と強調。「来月10月4日も皆さん来てくれますか!? 絶対来てくれますよね? 10月4日、後楽園。今日以上に間違いなく盛り上がるから。DRAGONGATEは裏切らねえだろ? 本当にこの盛り上がりを皆さんともっともっと作っていけたらと思いますので、来月も今日以上の熱いご声援よろしくお願いします」と締めくくった。
この日の結果を受けて、9・8一関大会では王者として地元に凱旋することも決定。ベルト戴冠時に語った「超満員のDRAGONGATEに戻す」という言葉を現実にすべく、王者として2024年の秋も団体の中心に立ち続ける。
【YAMATOの話】「見たか? 見たか? 見たか? プロレスラーたる者な、一生に一度は毒霧を吹いてみたいもんなんだよ。ISHIN、あいつもキャリア3年? ふてぶてしい野郎だな。あいつだってよ、DRAGONGATEの未来なんだろ? あんまり反則、乱入、凶器ばっかりやってるとな、お父ちゃんが泣くぞ。あとなんか聞きたいことあるか? 俺は悪いYAMATO。何もない? おい、岡本。何が効きたいんだ? 新日本の御用記者。次あさって9月7日、新日本の山梨。俺が新日本のリングに上がるのは15年ぶりだぞ。はい、拍手! 俺が新日本のリング、今の新日本がどんなもんか、俺が試してやる。ナメんなよ」