【全日本】大奮闘・長尾が玉砕も 宮原が熱きエール「自分の人生を誇らしく思え」 2025/1/18

『新春ファン感謝デー2025』新宿FACE(2025年1月18日)
○宮原健斗vs長尾一大心×

 長尾がファン感謝デーのメインイベントで大奮闘を見せたもののエース・宮原に完敗。宮原は「お前がこのプロレスから夢をもらったように、お前が次は子供たちに夢を与えろ」とエールを送った。

 長尾は昨年10月にデビュー。直後の北海道ツアーでは試練の3番勝負として青柳、安齊、綾部に挑んだ。この日はその番外編としてエース・宮原との対戦が実現。しかもメインに組まれた。

 序盤、胸板へのハンマーパンチ連打で立ち向かった長尾はバック宙による場外ダイブフェイントで沸かせたが、場外ボディスラムによって失速。ショルダースルーで投げ飛ばした宮原は長尾の反撃を真っ向から受け止めると、串刺しフロントハイキックを容赦なく叩き込んだ。

 それでも長尾は起死回生のミサイルキックで反撃。ドロップキックを連射し、その場飛びムーンサルトを投下していく。逆片エビ固めに捕まっても必死にロープへたどり着き、ハンマーパンチで真っ向から立ち向かう。ことごとくエルボー一発で返り討ちにした宮原の「立てオラ!」と厳しい声が飛んだ。

 すると呼応するように長尾は丸め込みを連発。ノーザンライトスープレックスも披露したが、3カウントは奪えない。フロントハイキックでねじ伏せた宮原が逆エビ固めで絞め上げる。あくまでも新人扱いしようとしたが、長尾は何とかロープに逃れてそれを拒んでみせた。が、最後は宮原が二段式ジャーマンで貫録勝利を決めた。

 長尾が奮闘を見せたものの宮原に完敗。試合後、最高男は「一大心、これがスーパースター宮原健斗、そしてメインイベンターだ。俺がここ何十年メインイベンターを務めてると思ってんだ。俺の壁は分厚いぞ」と投げかけたうえで、「一大心、お前は8年前、どうやらこの俺とサイン会で写真を撮ったらしいじゃねえか。そんな8年前の少年が夢を叶え、このスーパースターの前に立ったんだ。自分の人生を誇らしく思え。そして、お前がこのプロレスから夢をもらったように、お前が次は子供たちに夢を与えろ。お前にしかできないプロレスでこの世界で登り詰めた時にまた戦えるのを楽しみにしてるぜ」と温かいエールを送った。

 この日、長尾にとって打倒・宮原の大目標が明確となった。「確かに宮原さんは僕にとって特別な存在かもしれない。でも、負けた分やり返すのは全員一緒です」と言い切った長尾は「負けを新人だからって僕は当たり前だと思いません。必ず負けた分、強くなって、全員にやり返します」と誓ってみせた。

【宮原の話】「さあ、長尾一大心。リング上で言ったことがすべてだよ。俺らプロレスラーはリング上がすべてだ。いくら偉そうなこと言おうが、自信がないことを言おうが、あのリング上で360度のお客様が見て、判断したもの…それが正しいんだ。なあ、長尾一大心。メインイベントでこのスーパースターと対峙してどうだった? そして、最後のジャーマンスープレックスは俺からのお前に対するメッセージだ。なあ、長尾一大心。てめえがこのジャーマンスープレックスをどう考えるか。あとはてめえの頭で考えて、次また幕張メッセのリングに上がれ。いいな。次に当たる時は、こんな会社が組んだものではなく、自分で掴み取れや。よっしゃあ、次は幕張メッセ! 幕張メッセ! 幕張メッセ! 幕張メッセだ!」

【長尾の話】「確かに宮原さんは僕にとって特別な存在かもしれない。でも、負けた分やり返すのは全員一緒です。負けを新人だからって僕は当たり前だと思いません。必ず負けた分、強くなって、全員にやり返します。ありがとうございました」