【新日本】棚橋が小島撃破で感謝の座礼 4・2山梨での鷹木戦浮上 2025/3/20

『NEW JAPAN CUP 2025』新潟・アオーレ長岡(2025年3月20日)
棚橋弘至ファイナルロード〜縁(えにし) ○棚橋弘至vs小島聡×

 引退ロードをひた走る棚橋が小島を撃破し、感謝の座礼を交わした。次なる相手として鷹木信悟が浮上した。

 来年1月の東京ドーム大会で引退を控える棚橋。これまでの戦いを通して、絆を紡いできた選手とは「棚橋弘至ファイナルロード〜縁(えにし)」として対戦することになった。第1弾として、2・11大阪大会では真壁刀義と対決したが、今大会では第2弾として小島と激突した。

 2010年のG1決勝、2011年の1・4東京ドーム大会でのIWGP戦など大舞台でも対戦してきた両雄の一騎打ちは、ロックアップやヘッドロックなど基礎的な攻防で幕開け。小島はショルダータックルで棚橋を吹き飛ばすと、大胸筋を動かして歓声を誘う。棚橋も反転式ダイビングボディアタックで巻き返し、エアギターをかき鳴らしてみせた。

 棚橋は小島の左足をロープに固定すると、低空ドロップキックを連続発射。得意のヒザ攻めを仕掛ける。一方、小島はマシンガン逆水平でお返し。串刺しジャンピングエルボーから「いっちゃうぞ、バカヤロー!」と吠えると、コーナー上で棚橋ばりに両手を広げてからダイビングエルボードロップを落とした。ローリングエルボー、DDTと得意技も決まる。棚橋もドラゴンスクリューなどで押し返したものの、小島はスリングブレイドを空転させて、コジコジカッターを繰り出した。

 小島はラリアットを予告。これをかいくぐった棚橋はスリングブレイドをカウンターで決めるが、屈しない小島は垂直落下式ブレーンバスターで突き刺す。どちらも歯を食いしばり、真っ向からエルボーを打ち合うと、棚橋がビンタをぶち込むが、踏ん張った小島はショートレンジでラリアットを振り抜いた。しかし、ダメージを引きずり、フォールできない。

 小島は再度のラリアットでダメ押しを狙うも、棚橋がお株を奪うラリアットで迎撃。コーナーを駆け上がり、ハイフライフローアタックを発射すると、正調ハイフライフローにつなげて、3カウントを奪い取った。

 棚橋がまさかのラリアットからハイフライフローにつなげて逆転勝利。試合後、小島と座礼を交わす。棚橋は感極まった表情で、小島は笑顔で握手した。棚橋は四方の客席に深々と頭を下げると、コーナーに上がって歓声に応えた。

 「面白いもんだね。大先輩だったのが外敵となり、チャンピオン争って、今こうして、また胸借りて試合できたっていうのが。ありがとうございました。“まだ棚橋いけるんじゃないか"っていう気がしてきましたよ」と感慨深げだった棚橋。今後の引退ロードに向けて、「誰が来てもいい準備はしてます」と語り、「ご縁のあった方……他団体からもあっても面白いと思うし。縁……少なからずプロレス界全体に、いろんなものをまき散らしてきたつもりだから、1個1個回収していきますよ」と意気込んでいた。

 そんな棚橋の次なる相手に浮上したのが鷹木だ。この日、第6試合に出場した鷹木は、地元凱旋となる4・2山梨大会に向けて、「言ってたよな? 所属選手だかなんだか知らねえけど、新日本にいる選手全員とシングルやるって。それはもちろん、縁もゆかりもあるこの鷹木信悟もやってくれるんだろうな、棚橋社長。男に二言はねえだろ。やろうぜ。どうせやるなら、近々かもしらねえが、4・2山梨で、鷹木信悟対棚橋弘至、やろうぜ」と要求した。

 棚橋と鷹木はこれまで2021年の1・30名古屋大会(NEVER王座戦)と7・25東京ドーム大会(IWGP世界ヘビー級戦)にシングルで2度対戦し、1勝1敗。棚橋は鷹木の地元で決着戦を求められる形となった。