【新日本】昨年覇者デスペが2年連続開幕戦メインでティタンに雪辱 「トロフィー持ってベルト掲げんのは俺様ちゃん」 2025/5/10

『セキチュー Presents BEST OF THE SUPER Jr.32』千葉・YohaSアリーナ〜本能に、感動を。〜(2025年5月10日)
Bブロック公式戦 ○エル・デスペラードvsティタン×

 IWGPジュニア王者で昨年覇者・デスペラードが昨年と同じ開幕戦メインで対決したティタンに雪辱。「最後の最後にトロフィー持ってベルト掲げんのは俺様ちゃんです」と連覇を予告した。

 昨年覇者・デスペラードは史上3人目の連覇、2013年のプリンス・デヴィット以来、12年ぶりのIWGPジュニア王者による優勝がかかる。6・24後楽園大会での葛西純戦が決まり、スーパージュニア覇者としてIWGPジュニア戦の実現を描いている。初戦となったこの日、ティタンと対決。両者は昨年も同じ千葉大会における開幕戦で対戦し、ティタンが勝利していた。

 ルチャ仕込みの先手争いで幕を明けると、ティタンがその場飛びフットスタンプ、スワンダイブ式ボディアタックで先手を取った。場外戦でもフライングヘッドシザースで飛びついてのDDTを仕掛けたが、阻止したデスペラードが高速ブレーンバスターで反撃。ここからデスペラードの攻勢が続いたが、ティタンはトペスイシーダを連発して押し返した。

 リングに戻ってもティタンはトラースキック、後頭部への串刺しジャンピングエルボーの波状攻撃に出る。デスペラードはスパインバスターからのマフラーホールドで絞め上げたが、逃れたティタンはトペコンヒーロで流れを渡さず。スワンダイブ式ボディプレスを投下していく。デスペラードがエルボーで反撃しても、ジャンピングトラースキックで応戦した。

 意地のデスペラードはブレーンバスターで逆襲。ティタンがスイングDDTで突き刺しても、トラースキックをキャッチしてヌメロ・ドスで捕らえる。逃れようとするティタンをデュードバスターでグサリ。負けじとティタンはソバット、ニールキックなど打撃ラッシュで反撃し、ダイビングフットスタンプを腰に投下。自らを鼓舞するように雄たけびを上げると、ジャベ・インモルタルに持ち込もうとした。が、昨年、この技で敗れているデスペラードも同じ轍は踏まない。ヌメロ・ドスで切り返すと、宙吊り状態で絞め上げてギブアップを奪った。

 デスペラードが1年前の借りを返す会心のギブアップ勝利。連覇がかかるスーパージュニアの初戦をモノにした。試合後、マイクを手にしたデスペラードはスペイン語でティタンにメッセージ。「俺はたぶん長期休暇がほぼない人間なので、ここ2、3年のことで記憶に残ってることで言えば、あいつに2回ギブアップ負けしてて、去年は開幕戦、同じカードでここでギブアップした。それを覚えてて。『今日1回勝てて、これで2対1だから、次、俺が勝って、それでやっとイーブンだ。お前が来るの楽しいから、いっぱい来てくれよ』って言ったら、『タイトルマッチをやらせろ』と。『アレナ・メヒコか? 後楽園ホール、東京ドームか?』って言ったら、『ここでやる』ってさ。カッコいいな、あいつ」とそのやり取りの内容を説明しつつティタンを称えた。

 「チャンピオンであろうと、ヤングライオンであろうと、参加したら全員がイチ参加者でしかなくて、シードってのもない。本当に全員が同じだけの公式戦を戦うやつで、どこの出自だとか、キャリアが何年だとか、そういうのはまったく関係なくて。だからこそ面白くて、ヤングライオンが俺に勝つことがあるかもしんねえし、ヨソの所属の人がIWGPのチャンピオンに勝つことがあるかもしれない。だからスーパージュニアって面白い」。そうジュニアの祭典で戦う魅力を語ったデスペラードは「だからこそ新日本所属で生え抜きのマスクマンの俺様ちゃんがチャンピオンのまま出てんだ。去年優勝して、これで2連覇。ヒロムは3連覇と4回優勝。1回じゃ全然並べない。あいつはいっつも俺の目の上にいる。直接戦わなくたってな、あいつはずっと俺のライバルでいてもらわなきゃ困るんだ」とヒロムへの対抗意識をむき出しにした。

 これで連覇へ向けて初戦白星で始動。デスペラードは「さあ、このシリーズはエモいだ、カッコいいだとか言ってる場合じゃねえ。泥すすってでも何したって勝って、最後の最後にトロフィー持ってベルト掲げんのは俺様ちゃんです」と予告してスーパージュニア開幕戦を締めた。2戦目は5・14後楽園大会。ROH世界TV王者に君臨するAEW・ウェインとの王者対決を控える。

【デスペラードの話】「痛ったあ……。なんかで読んだんだよ。人間の背中って、腹側の3倍の耐久力があるって。……ホントかよ? やるかよ、背中へフットスタンプ……。痛ってえ……。はあ……俺がリング上で言った通りだ。去年1回勝ったとか、記録の上じゃあよ、ヒロムが4回、アタクシ1回。どうすんだ、この野郎……。そんなに毎年毎年出れることが確約されてるシリーズじゃないんだ、これは。俺は出れなかった期間が非常に長いしな。タカタイチ(興行)で予選会やって、落っこちたこともあるからよ。出れること自体がすっごいうれしいんだ。そう見えないかもしんないけど。でも、その大事な大事なシリーズでさえ、ちょっと前に試合をちょこちょこ入れていただいて、脳みその中はプロレスに対して非常にクリアになってたんだけど、まだスーパージュニアって舞台にピリッてしてなかった。だから、1回戦がティタンでよかった。素晴らしい選手だ、相変わらずな。テンプラリオもいい。ティタンもいい。次、メキシコ人、どんなヤツが来るかな? 楽しみでしょうがないよ。そして、次がニック・ウェイン! 来たぜ、19歳! たまんねえな、オイ。19歳と思えないね、あの貫禄ね。よし、楽しみだスーパージュニア。ただ、なんべんも言ってる。チャンピオンであろうと、前年度覇者であろうと、イチ参加者だ。シード権もねえ、飛び級みたいな、そういう特別措置もねえ。ヨコイチ(横一線)です。誰がこのシリーズ、一番勝ち残れるか。競争しようじゃないか」

【ティタンの話】「このリーグに参加した理由は、今年も学ぶため、成長するためだ。敗北を喫したが、悲しみに浸ることなく、立ち止まることもない。負けは通過点に過ぎない。さらに準備が必要なこと、大切なことに気づかせてくれる。負けはしたが、神のご加護もあり、すでに気持ちは切り替えた。『BEST OF THE SUPER Jr. 32』の初戦を終え、やる気に満ちあふれている。神に見守られ、今後も大事な試合に臨む。ああ、身体が悲鳴をあげている。メヒコからは長旅だった。その前も、メヒコ全土でたくさん闘っていた。だがリングに上がりファンの声援を聞くと、力がみなぎり、何度でも立ち上がることができる。今日、“インモルタル"ティタンはチバに姿を現した」