【DDT】平田がデビュー15年5ヵ月でKO-D無差別初戴冠 「いつでもどこでも挑戦権」行使で新王者・上野から電撃奪取 2025/8/31

『WRESTLE PETER PAN 2025【DAY2】』後楽園ホール(2025年8月31日)
いつでもどこでも挑戦権使用〜KO-D無差別級選手権試合 ○平田一喜vs上野勇希×

 平田が「いつでもどこでも挑戦権」を行使し、新王者となったばかりの上野を破ってKO-D無差別級王座を電撃奪取。デビュー15年5ヵ月にしてDDTの頂点ベルト初戴冠を果たした。

 この日のメインイベントは王者・樋口に上野が挑むKO-D無差別級王座戦。20分を超える激闘の末、勝利した上野が1年ぶり2度目の戴冠を果たした。

 試合後、2人が健闘を称え合っていると、入場ゲートから「いつどこ(黄)」を保持している平田が現れた。そのままリングインし、権利を行使するか否か迷ったものの、「長く持ちすぎてるせいで、ファンの期待が膨らみ過ぎてるんです。僕も愛着沸いちゃって。取られるのもイヤだし、神田明神とかで燃やしてもらあおうかなと思ったんですけど、それもしのびなくて。どうせならここで成仏させるのがコイツのためかなって思って。ということで、使います!」と意を決して宣言。新王者・上野に挑戦することになった。

 すでに体力をかなり消耗している上野は短期決戦を狙ってかラリアットで奇襲。エルボーの打ち合いから平田が首固めで丸め込んだが、上野は2カウントで返すとシットダウンひまわりボムを決め、逆エビ固めで捕らえた。

 平田は何とかロープに脱出。ならばと上野はおっぴろげアタックからフロッグスプラッシュを放ったが、平田はカウントは2.9でキックアウト。そして一瞬のスキを突いた奇跡を呼ぶ一発逆転首固めで丸め込むと、3カウントが入り、まさかの王座移動となった。

 平田がデビュー15年5ヵ月にしてKO-D無差別級王座を初戴冠。試合後、「そんなつもりじゃ…」と自ら驚きながらも「KO-D無差別級のベルト獲ったぞ!」と絶叫すると、「正直、荷が重い。今後のことを考えるとめっちゃ辛い。だけど、本当に今だけはなんかうれしい。たった15年だけど、楽しいこともいっぱいあったし、それ以上に辛いこともいっぱいあったし、うまくいかないこともいっぱいあったし、ケガも多くてしんどい思いもいっぱいしたけど…。こんな俺でもどんな形であれ、踏ん張って頑張ったら団体の頂点に立っちゃうことあるんですね」と感慨とともに喜びをかみしめた。

 とはいえ「ただ、油断すんなよ。俺はこのベルトを獲ったからって1ミリも強くならないし、イヤなことからもちゃんと逃げるし」と言うように平田自身はこれまでと何ら変わるつもりはない。「それが平田一喜だけど、このベルトの重みはずっしり感じました。平田一喜でのKO-D無差別級のベルトの世界を皆さんに楽しくお届けします!」と王者としての所信表明を発した。

 平田が控室に戻ると、選手たちが拍手で迎えた。この日、試合出場がなかったバラエティ班の班長・大鷲透は張り手で祝福して握手。大鷲に促されて平田は場内に戻った。するとリング上ではDDTメンバー、新日本・棚橋弘至社長が待ち受けて新王者を祝福。大鷲にベルトを巻いてもらった平田はHARASHIMAからメガネを渡されると、「TOKYO GO!!」が流れる中、ダンスを踊って歓喜のエンディングとなった。

【平田の話】「獲っちゃった。今後めっちゃ怖いけど、荷が重くて憂うつだけど、今はちょっとうれしいっす。続けて頑張ってれば、こういうシチュエーションが訪れて、チャンスをつかみ取って。1度でも団体の頂点に立つのは感慨深い。獲ってしまったからには、全力でイヤなことから逃げますし、そんな強くなってるわけじゃないけど。いつもの1・42倍くらいは強くなってるかもしれない。団体の顔になってしまったわけなので、ギリギリ恥がないように。(王者ロードは?)極力、樋口とか上野とかじゃなくて、今林久弥とか木曽大介レフェリーとか、そういう人に挑戦していただきたいです。(防衛を続ければ11・3両国でも防衛戦になるが)いいいい! そんな地獄のような。両国のメインとかは回避しないと。ただ、一応僕もプロレスラーなんで、このベルトが懸かった試合でわざと負けるとか絶対ないです。全力で勝ちにいきますけど、平田ですから。おそらく初戦、も厳しいんじゃないかと思っております」

【上野の話】「昨日あんな試合をした前チャンピオンに勝った男として、すがすがしくありたいということは確かです。平田さんに真っすぐ負けました。言い訳はありません。でも平田さん、誰から獲ったか分かってるんですか? 上野勇希から獲ってるんですよ。帰り道、夜道、気を付けてください。平田一喜というチャンピオンをいつまでも見てますから。夢に見るほど僕の顔を焼きつけて、お気をつけて!」

【樋口の話】「負けです。昨日の試合も、今日の試合も出し切ったうえでの結果なんで納得してます。ただ今後も樋口として、ハリマオとして意地を見せていきたい。まだまだ頑張りたいと思います」