【全日本】MUSASHI&吉岡が復活・アツハヤ返り討ちでアジアタッグ熱戦初防衛 鈴木&小藤迎撃へ 2025/10/22

『旗揚げ記念シリーズ2025』後楽園ホール(2025年10月22日)
アジアタッグ選手権試合 ○MUSASHI&吉岡世起vs青柳亮生&ライジングHAYATO×

 MUSASHI&吉岡が復活した“アツハヤ"亮生&HAYATOを返り討ちにして、アジアタッグ王座初防衛に成功。試合後、小藤将太が挑戦表明すると、パートナーとして鈴木秀樹が登場し、その名も“アグレッシブキャッツ"との対戦が決定的となった。

 アジアタッグ王座&世界ジュニア王座への連続挑戦を決めたMUSASHIは、9・15後楽園大会において吉岡との“むーちゃんせーちゃん"で青柳兄弟を降し、アジアタッグ王座を奪取。勢いのままに9・23立川大会では世界ジュニア王者・亮生に挑戦した。しかし、今度は亮生がMUSASHIを返り討ちにすると、アジアタッグのリベンジマッチをアピールした。

 吉岡は「パートナーは優馬じゃないだろうな。青柳家は滅ぼしたはずだ」と青柳兄弟の挑戦を拒否。そこで亮生はHAYATOにタッグ結成を呼びかけ、かつて全日本のジュニア戦線を席巻していた“アツハヤ"での挑戦が決定した。

 アツハヤは意外にもタッグリーグ制覇やベルト戴冠といった形に残る実績は残しておらず、3年4ヵ月ぶり3度目の挑戦でアジアタッグ王座初戴冠を狙ってむーちゃんせーちゃんに挑んだ。

 アツハヤが同時プランチャで主導権。久々のタッグとは思えないあうんの呼吸を駆使して、MUSASHIを代わる代わるに攻め立てた。吉岡がスピードを活かして立て直しを図っても、アツハヤは動じず。亮生は王者らしい盤石の動きを披露して「亮生」コールを巻き起こした。亮生のムーンサルト自爆からむーちゃんせーちゃんが反撃に出たものの、HAYATOは長尾一大心さんから受け継いだ変型スイング式DDTでMUSASHIを足止め。すかさずアツハヤが連係へ。合体コードブレイカー→バックドロップ&ネックブリーカーでMUSASHIを追い詰めた。

 すると、ここで吉岡が介入。エプロンからジャンピングハイキックを決めると、背後からMUSASHIもジャンピングハイキックを放って、サンドイッチ攻撃がHAYATOにさく裂する。吉岡の雪崩式フランケン、MUSASHIのエストレージャフトゥーロが時間差で決まり、一転してHAYATOを攻め立てた。すかさずMUSASHIは二天一流の構えに。

 HAYATOが丸め込んで逃れると、亮生の旋風脚からアツハヤの合体式ハウザーインパクトが火を吹く。HAYATOはシド・ヴィシャスで勝負に。これを避けられて自爆に終わると、飛び込んだ吉岡のバズソーキックを食らってしまう。さらに、MUSASHIのエクスプロイダー、ファルコンアローを立て続けに食らってしまうが、HAYATOは粘りを発揮し、人でなしドライバーで突き刺した。

 だが、直後に丸め込んで抵抗したMUSASHIはトラースキックの打ち合いから変型フェイスバスター、後頭部へのトラースキックで再び攻勢。吉岡がケブラーダで亮生を場外に分断すると、リング中ではMUSASHIがHAYATOにエストレージャフトゥーロを2連続で投下する。それでもHAYATOは沈まなかったが、MUSASHIは今度こそ二天一流で突き刺して、熱戦に終止符を打った。

 むーちゃんせーちゃんが熱戦を制して、アジアタッグ王座初防衛に成功。アツハヤは3度目の挑戦でもベルト戴冠を果たせなかった。

 試合後、MUSASHIが「勝ったぞ!」と絶叫すると、ここに小藤がひとりで登場。「防衛おめでとうございます。ゼンニチジュニアによるアジアタッグの試合、こんなに熱い試合を見せられたら、僕もいてもたってもいられなくて、出てきてしまいました。次、そのアジアタッグのベルト、僕に挑戦させてください」と挑戦表明する。

 MUSASHIは「いいじゃん、いいじゃん。何? 今の気持ちいい挑戦表明。やろうやろう。俺、そういうの大好き」と歓迎。「やるのはいいんだけど、これタッグのベルトだからさ。1人で来られても無理じゃん。パートナーはいるの? パートナーは誰ですか?」と確認した。

 小藤が「パートナーはもちろん準備しています。僕のパートナーはこの人です」と宣言すると、まさかの鈴木が登場。これにはむーちゃんせーちゃんも動揺を見せる。無言の鈴木が腕組みしてにらみつけるが、MUSASHIは「違うじゃん。ジュニアの選手だと思っちゃうじゃん。メチャクチャヘビーの選手じゃん」とこぼすばかり。そんなMUSASHIを鈴木はネコのように「シャー!」と威嚇。小藤は「MUSASHIさん、僕のパートナーは鈴木秀樹選手です。僕の挑戦受けてくれますか?」と改めてアピールした。

 鈴木にビビりっぱなしのMUSASHIに対し、吉岡が代わりにマイクを持つと「もういいよ、むーちゃん。1回やるって言っちゃったし、この空気をどうにかするためにも受けよう」と受諾。鈴木が一転して「ニャー」と優しい鳴き声を披露すると、小藤は「ということで、小藤将太&鈴木秀樹のアグレッシブキャッツが次、アジアタッグ挑戦します!」とチーム名まで発表して宣言。ネコ好きの2人による新チームのアジアタッグ挑戦が決定的となった。


【試合後のMUSASHI&吉岡】

▼吉岡「むーちゃんの新しい扉が開いて…」

▼MUSASHI「勝ったぞ!」

▼吉岡「心臓に悪いんだよね」

▼MUSASHI「すべてに勝ったかどうかは各自で判断すればいいんじゃないですか」

▼吉岡「委ねると?」

▼MUSASHI「まあ、ただアツハヤ、むーちゃんせーちゃん、全日本プロレス、そしてお客さんすべてが素晴らしい! ねえ?」

▼吉岡「ねえ? 今、素晴らしいのあとはなによ。気にしちゃったじゃん。とはいえ、むーちゃん」

▼MUSASHI「なに?」

▼吉岡「次の挑戦者が出てきたよ」

▼MUSASHI「出てきたね。相棒連れて」

▼吉岡「小藤、お前、出てきた時に『ジュニアの戦い素晴らしい』って言ったよな。聞いたよな。撮ったよな。お前、連れてきたのジュニアじゃねえじゃねえか。ウソつきか? どういうことだ? おい」

▼MUSASHI「まあ、信は力なり!」

▼吉岡「えっ?」

▼MUSASHI「信は」

▼吉岡「信は?」

▼MUSASHI「力なり」

▼吉岡「力なり? どういうこと?」

▼MUSASHI「信は力なり!」

▼吉岡「違う。どういうこと?」

▼MUSASHI「だから、信は…」

▼吉岡「信は…」

▼MUSASHI「力なり! 泣かせてください。思いっきり泣かしてください! 勝ったぞー!!」

※MUSASHIが去っていくと

▼吉岡「えっ? どういうこと?」


【試合後の亮生&HAYATO】

▼亮生「何が必要なんだ、俺たちには。ああ、4年前か。初めて挑戦して、ここまで力を付けた。でも、届かない。何が必要なんだ? もうわかんないからさ、もう最強タッグも決まってんだ。下向いてらんないよ。クソ。最強タッグ、もっとでっけえヤツらも強えヤツらもいる。でも、その中でアツハヤが結果残したほうが面白えだろ。今日の悔しさをバネに必ず結果出します」

▼HAYATO「もう負けないから。最強タッグ、優勝しよう」

▼亮生「OK。いくぞ。見とけ!」


【鈴木&小藤の話】

▼小藤「リング上でも言った通り、あんなに熱いジュニアのアジアタッグ選手権見せられたら、いてもたってもいられてなくて、リングに行ってしまいました。次、自分が鈴木秀樹選手とアグレッシブキャッツとして挑戦させていただきます」

▼鈴木「(ネコのように)シャーッ!」