【GLEAT】田村が10ヵ月ぶり復帰 退団目前の島谷に敗北も「この時間が終わりたくなかった」 2025/11/3

『GLEAT VER.MEGA in 横浜BUNTAI』横浜BUNTAI(2025年11月3日)
田村ハヤト復帰戦/島谷常寛壮行試合(第1弾) ○チェック島谷vs田村ハヤト×

 田村が10ヵ月ぶりに復帰。退団を控える島谷に敗北を喫したものの、「この時間が終わりたくなかった。2人のこの対決が終わりたくなかった」と寂しさと充実感をあらわにした。

 今年2月から体調不良のため欠場してた田村が10ヵ月ぶりに復帰。現在AAAで活躍中で、メキシコでの活動に専念するため、11月末でGLEATを退団することになった島谷と復帰戦で対戦した。両者は今年2月に解散となったユニット・BULK ORCHESTRAで共闘しており、かつては2人でG-INFINITY王座も保持していたパートナーだった。

 田村が欠場前とは変わらぬパワーを駆使して先手。島谷もトペスイシーダで反撃すると、果敢に逆水平を浴びせるなどして奮闘するが、田村はロープに足を固定してのネックスクリューから再び攻勢に出た。原始的なチンロックで首を捻り上げると、滞空式ブレーンバスターも繰り出し、パワフルな攻撃で拍手を巻き起こす。

 その後も猛攻を受けて防戦一方となった島谷だったが、雪崩式フランケンを敢行して逆襲。田村のパワーに手こずり、連続してパイルドライバー狙いをリバースされながらも、スピードでかく乱して、打撃戦を優勢に進めると、ドロップキックをクリーンヒットさせた。田村も強引にバックドロップでぶん投げてダブルダウンに。

 先に立ち上がった田村はこん身の串刺しラリアットを振り抜くと、コーナーに上がる。島谷は下から頭突きでカチ上げてなりふり構わず抵抗。コーナー上でも頭突きを乱射するが、田村はラリアットで叩き落とすと、ダイビングボディプレスを投下。再びラリアットの構えに。粘る島谷は相打ちに持ち込むが、直後にラリアットをぶち込んだ田村は、このあともラリアットにこだわる。

 しかし、読んだ島谷は時間切れが迫る中、その場飛びスパニッシュフライで迎撃すると、カナディナンデストロイヤーにつなげて一転して猛攻。コーナー上で強烈な頭突きをぶち込むと、スパニッシュフライを繰り出して、逆転の3カウントを奪った。

 田村が圧倒的なパワーを活かして終始優勢に進めていたものの、島谷が一気にたたみかけて、試合終了約2分前に劇的勝利。海外遠征で身につけた実力をホームリングで見せつけた。試合後、2人は抱擁して健闘を称え合った。

 10ヵ月ぶりの復帰戦で勝利を飾れなかった田村だったが、「負けたけどなんだろうなあ。プロレス人生で一番、なんて言ったらわからないけど、気持ちいい負け方。やっぱね、チェック好きだわ。なんかこの時間が終わりたくなかった。2人のこの対決が終わりたくなかった」と寂しさと充実感を同時にあらわにした。そして、「チェックは世界に羽ばたく。そして、俺はこのGLEATに復帰して、GLEATを守る。お互い違う道には進むけど、リングはどこでもつながってるし。俺はもっとデカくなって。またチェック、俺とシングルマッチやろう」と将来的な一騎打ちを呼びかけた。

 勝利した島谷も観客や会社に感謝しつつ、田村を「やっぱりハヤトは明るいオーラをまとった俺に持ってないものを持っている素晴らしいレスラーでした。ハヤトなら、ハヤトが心に秘めている希望と夢に満ちあふれた団体にGLEATをしていけると俺は本気で思ってるから」と激励。「またお互いこうやって対角で向き合うこと絶対あると思うから。俺はそれを楽しみにしています」と再会を誓った。

 島谷は11・5狭山大会、11・16梅田大会にも参戦。所属ラストマッチとなる梅田大会では「田村&KAZMAvs島谷&河上」の元BULK ORCHESTRA対決も決定している。

【島谷の話】「チェック島谷の壮行試合第1戦が終わりました。まずは今日、この横浜BUNTAIに集まってきてくれたプロレスファンの皆様、そしてYouTubeでこの試合のライブ配信を見てくれた人たち、ありがとうございました。そして、自分が先月の後楽園かな。Vで退団発表をした時に、こういった壮行試合という舞台を作ってくれて、プロモーションまでしてくれたLIDET、GLEATの会社には本当に選手への愛情を受け取りましたし、本当に本当に感謝しております。ありがとうございます。そして、壮行試合第1戦ということで、対戦相手の田村ハヤト。本当に10ヵ月休んでたん? お前は。すげえな。やっぱGLEATの最高峰を張ってただけあるよ。俺はそこにたどり着くことはできんかったけど、俺は絶対プロレスラーになったからには行けるところまで行きたい。今日久しぶりに田村ハヤトに会って、リングで再会したけど、やっぱりハヤトは明るいオーラをまとった俺に持ってないものを持っている素晴らしいレスラーでした。ハヤトなら、ハヤトが心に秘めている希望と夢に満ちあふれた団体にGLEATをしていけると俺は本気で思ってるから。その心は忘れずに、これからキツいこといっぱいあると思うけど、軸をぶらさずにまたテッペン目指して突っ張ってほしいと思います。俺もつらいことこれからたくさんあるけど、俺も軸をぶらさずにやってやるって心に決めてるから。その気持ちがあれば、またお互いこうやって対角で向き合うこと絶対あると思うから。俺はそれを楽しみにしています。長々とすいません。ありがとうございました」

【田村の話】「負けた。負けた。負けたけどなんだろうなあ。プロレス人生で一番、なんて言ったらわからないけど、気持ちいい負け方。やっぱね、チェック好きだわ。なんかこの時間が終わりたくなかった。2人のこの対決が終わりたくなかった。でもね、チェックは世界に羽ばたく。そして、俺はこのGLEATに復帰して、GLEATを守る。お互い違う道には進むけど、リングはどこでもつながってるし。俺はもっとデカくなって。またチェック、俺とシングルマッチやろう。お互いまだまだ上にいけるよな、俺らは。俺らは同じ目標に向かって、同じモチベーションがあって、2人でやってきたからな。俺は今日戦ってわかったよ。チェックはもっともっと世界に羽ばたくよ。そして俺もまだまだ戦いを通して世界に羽ばたいてみせるから。今後の田村ハヤトに期待してください」