2/9【天龍プロジェクト】「楽しいプロレス人生、腹いっぱい」 天龍が11月引退を正式発表 『Revolution FINAL TOUR』で全国行脚へ(写真あり)
天龍源一郎が9日、東京・後楽園ホールで会見し、ちょうどデビュー40周年となる今年11月で現役を引退することを正式に発表した。引退までの9ヶ月間で『天龍源一郎引退 Revolution FINAL TOUR』と題したツアーを行い、感謝を伝えに全国各地を回る。
先週末の7日に“天龍引退"が報じられ、この日正式発表。会見場には70人以上の報道陣が詰めかけ、“ミスタープロレス"の決断への注目度の高さをうかがわせた。
まずは愛娘である天龍プロジェクトの嶋田紋奈代表が引退に至った経緯を説明。引退興行は、ちょうどデビュー40周年記念日となる11月13日近辺で調整中だという。また、引退までの9ヶ月間に行われれる天龍プロジェクト各大会を『天龍源一郎引退 Revolution FINAL TOUR』と題して開催することも発表され、3・6新木場1stRING大会、4・30新宿FACE大会、5・30大阪ボディメーカーコロシアム第2競技場大会が決定。直近の新木場大会では「天龍&嵐vs那須晃太郎&杉浦透」が行われる。故郷・福井や熊本でも興行を予定しており、「出来る限り様々な場所へ」(嶋田代表)感謝を伝えに“全国行脚"する。また、協力を申し出ている他団体マットへの出場にも前向きな姿勢を示した。
嶋田代表とともに会見に臨んだ天龍は、引退を決断した理由について、「本音を言いますと、僕がプロレスラーをずっと続けてこられたのは、支えてくれた家族のおかげ。そこで一番支えてくれた家内(まき代さん)が昨年病気になりまして、そのことと相まって今、プロレスの人気が少し盛り返してきた。じゃあ、今度は俺が(家族を)支えていく番なんじゃないか、という思いもあります。“これだ!"という明確な一つの理由はないんですが、プロレス人気も盛り上がってきたし、そろそろ潮時かな、という感じですね」と話した。
あくまで様々な事象が複合的に重なったことが理由だ。腰部脊柱管狭窄症による手術欠場もあったが、天龍は「体調は上がっていってますし、逆に体調が悪かったらもっとしがみつこうとしたと思いますよ」と説明。嶋田代表も「怪我や病気、年齢などネガティブな決断ではないことだけは、ファンの皆様にも、関係者の皆様にも強くご理解いただきたいと思います」と強調した。
引退興行の舞台については両国国技館が浮上しているものの、「僕はどこでも自分の中で線引きして“天龍源一郎はプロレス界で終わった"と自覚ができる場所であれば」と天龍。ただ、「これから色んな選手と戦っていったりとか、色んな希望もあります。39年プロレスに関わって、凄く良い思いをさせてもらいましたので、残り9ヶ月でプロレス界に恩返ししていきたい気持ちが大きいですね」とも話し、引退カウントダウンツアーを通じて可能な限りプロレス界に貢献したい意向も示した。
長期欠場知らずのタフマンっぷりで突き進んできた天龍だけに、引退後について問われると「相撲も含めて格闘技生活50数年。自分の中で途切れたものが無いものなんで、想像がつかないですね。寂しいのか、すっきりするのか。これもまた微妙なところですね」とポツリ。とはいえ引退後のタレント活動にも意欲を示し、「男がご飯を食べていくってことは大変なことですから。辞めると決めたからには腹を決めて、色んな仕事に向かっていきたい」と話した。最近ではカツゼツの悪さ(?)が注目を集め、バラエティ番組などにも出演。「今、俺の言ってることがすべて理解できる人って(※カツゼツ悪いキャラの)“営業妨害"してない?」と茶目っ気たっぷりに話して周囲を笑わせた。
時おり涙をみせた愛娘の嶋田代表とは対照的に、会見を通じて豪快な笑い声と笑顔を絶やさなかった天龍。「振り返れば、腹いっぱいの楽しいプロレス人生でした」。天龍革命でスターダムに駆け上がり、馬場、猪木からフォールを奪取、SWSやWARを旗揚げし、電流爆破からハッスルまで。プロレスの幅広さを誰よりも知らしめた“ミスタープロレス"。その幕引きに向けた最後の戦いが始まろうとしている。
☆3/6(金)東京・新木場1stRING『天龍源一郎引退 Revolution FINAL TOUR』
☆4/30(木)東京・新宿FACE『天龍源一郎引退 Revolution FINAL TOUR』
☆5/30(土)大阪ボディメーカーコロシアム第2競技場『天龍源一郎引退 Revolution FINAL TOUR』
※会見と会見後の囲み取材における天龍、嶋田代表の詳細コメントは下記「関連リンク」からご覧下さい