2/28【ドラディション】藤波が4・21大阪で長州とタッグ対決、4・26後楽園に猪木来場で師弟トークショー実現か
藤波辰爾が28日、東京・巣鴨の闘道館で会見し、4・21大阪大会の全カード、4・26後楽園大会の決定事項を発表した。大阪大会ではこれが最後の大阪登場となる“永遠のライバル"長州力と6人タッグで対戦し、後楽園大会では師匠・アントニオ猪木の来場が決定。藤波は「猪木さんが一番似合うリング上で猪木さんをしっかりと皆さんと一緒に共有したい」と師弟トークショーの実現を見据えた。
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ドラディションの2019年は4・21大阪、4・26後楽園の2大会で幕を開ける。この日、大阪大会の全カードが発表され、長州の参戦が決定。藤波がヒロ斉藤&関本大介、長州が越中詩郎&坂口征夫とそれぞれ組んでの6人タッグ対決が決まった。
POWER HALL6・26後楽園大会での引退を控える長州は、これが最後の大阪登場となる見込み。永遠のライバルがリングを去ることに藤波は寂しさとともに「いろんな戦いを日本全国で繰り広げて、彼によって自分も今までのジュニアヘビーからまた違ったヘビー級という部分で、イチレスラーとして彼にいろんな部分で大きくしてもらった」と感謝の念を口に。だからこそ「向かい合って対戦してみたい。そういう気持ちからとにかく全力でぶつかっていきたい」との思いで長州の対角線上に立つことを決めた。長州からラストマッチの相手に指名されており、「自分は何の異存もありません。前に立ちます」と言い切った。
そして4・26後楽園大会には師匠・猪木の来場が決まった。猪木はジャイアント馬場没20年追善興行2・19両国大会に姿をみせたばかりだが、この時はリングに上がらなかった。藤波は「猪木さんが一番似合うリング上で猪木さんをしっかりと皆さんと一緒に共有したい」と宣言。当日は全4試合を予定し、全試合終了後に猪木が登場する時間をたっぷり取るつもりだ。「内容的なものはいろいろ思案中」といい、恒例の「1、2、3、ダー!」だけでなく、師弟トークショーなどを考えている。
藤波にとってレスラー人生において忘れられない一戦が88年8月8日、横浜文化体育館で自らが王者として師匠・猪木を挑戦者に迎え撃ったIWGPヘビー級選手権試合だ。60分時間切れ引き分けとなったこの一戦は“昭和最後の名勝負"として語り草となっている。「あれよあれよと時間が過ぎて、このまま永遠に続けていたい。その空間に酔いしれていたい。そういう気分というかな。凄くいい時間だった」と約20年前を振り返った藤波は、「僕の口からその時の猪木さんの思いとかも聞けたら」と見据えていた。
☆4/21(日)大阪・南港ATCホールCホール『DRADITION 2019 NEVER ENDING DREAM TOUR IN OSAKA』13:00開場、14:00開始
◇第1試合◇
道端剛史
(1/20)
橘隆志
◇第2試合◇
安藤雅生
三州ツバ吉
(1/30)
伊禮タケシ
倉島信行
◇第3試合◇
ビリーケン・キッド
K-ness.
(1/30)
スペル・シーサー
スペル・デルフィン
◇第4試合◇
冨宅飛駈
高岩竜一
(1/30)
望月成晃
金本浩二
◇第5試合◇
真霜拳號
新崎人生
(1/45)
田中将斗
長井満也
◇第6試合◇
坂口征夫
越中詩郎
長州力
(1/60)
関本大介
ヒロ斉藤
藤波辰爾
☆4/26(金)東京・後楽園ホール『DRADITION 2019 NEVER ENDING DREAM TOUR IN TOKYO』18:00開場、19:00開始
※アントニオ猪木来場
【会見の模様】
▼藤波「本日はお忙しいところ、また足元が悪い中、お集まりいただき、本当にありがとうございます。ドラディションの大会、4月は『NEVER ENDING DREAM TOUR』と名付けました。これはまだまだ自分が現役ということで48年目を迎えて、これからまだリングの上で夢を見続けていきたいということで、この大会名になりました。本日の会見なんですが、4月を目前にして、これまで皆さんご存知のようにいろんな大会が目白押しだったと。まずは長州選手の『POWER HALL』、それから武藤選手のWRESTLE-1.それと先日、僕も興味を持って見させてもらいましたけど、ジャイアント馬場さんの追悼大会がありまして。僕は参加はしなかったんですが、非常に意義のある大会ということで非常に興味深く見させていただきました。とにかく僕なりの気持ちの上で、そういう大会が終わったあとにウチのドラディションの大会を発表しようということになりました。今回は大阪を初戦として、東京と2大会を予定しています。まず大阪ですが、長州選手の大阪でのこれがたぶんラスト大会になると思います。東京は6月に長州選手が主催している『POWER HALL』というのが決まっていますのでね。まだカードが決まってないですけど、これから出てくるカードに自分も参戦が決まってますのでね。頑張りたいと思います。大阪の方はカード発表しましたけど、とにかく長年、長州選手ともう何戦かな、数多くやってきましたのでね。今回の長州選手のラスト大阪、東京はやっぱり向かい合って対戦してみたい。そういう気持ちからとにかく全力でぶつかっていきたいと思います。そこもいろんなこれまでの思いを込めて戦っていきたいと思ってますのでね、よろしくお願いします。4月26日の東京大会ですが、これは自分が長年大会をやっていく中で、今回は僕の師匠であるアントニオ猪木さんの参戦が決まりました。これは前々から自分の中で思ってたんですけど、今までは僕の40周年記念大会とか、いろんなイベントで猪木さんの最後にあいさつと雄たけびがあったんですが、今回は雄たけびだけじゃなくて、しっかりと猪木さんにリング上で、猪木さんが一番似合うリング上で猪木さんをしっかりと皆さんと一緒に共有したいなと、そういう思いから、猪木さんをいろんな形で自分の方から。これは自分の中で個人的な部分なんだけど、どうしても忘れられない、いろんな戦いがあったんですが、1988年8月8日の横浜文化体育館での、あの猪木さんとの60分引き分け。それも僕の口からその時の猪木さんの思いとかも聞けたらなと個人的に思ってます。そういう部分では4月26日、後楽園ホールの猪木さん登場というのは、今までの通常の最後のあいさつ、雄たけびだけじゃなく、自分のリクエストだけじゃなく。ファンの皆さんのリクエストもあると思うんですけど、最後の雄たけびの『1、2、3、ダー』、これは猪木さんにやってもらいたいんですが、それだけじゃなくて今度は時間を取って、猪木さんが一番似合うリング上で猪木さんに登場してもらう。内容的なものはいろいろ思案中です。ぜひこれはお楽しみにしていただきたいと思います。スライドだったり、思い出のシーンだったり、時には映像が出てきたり、その時はアントニオ猪木を堪能していただければというふうに思います。とにかくこのドラディションの年2回の春と秋の2大会、プロレスファンの皆さんの心に残るような大会にしたいと思いますので、ぜひよろしくお願いします」
――猪木さんとはリング上でのトークショーの形になる?
▼藤波「もちろんお互いに上がるわけですよね。、通常はMCがいてのトークショーであって、もしかしたら僕がマイクをもってMCになるのかわかりませんけど、とにかく今までにない猪木さんというのかな。僕も試合では何度も戦ったことあるんだけど、やっぱり普段のプライベート、リングを降りた猪木さんの前に行けばイチファンになっちゃうんですよ、未だに。ついここ何日か前に食事をしたんですけど、どうしてもファンになってしまう。リング上以外の猪木さんとの思い出もいっぱい、海外に行ったこととかね、ありますんでね。そういうのもいろんな思いが出せればなと思ってます」、
――長州引退について思うことは?
▼藤波「やっぱりさびしいですよね。選手がリングを降りるというのは。選手個人の思いもありますけどね。それは我々が言葉をかけられないんですけど、ずっと自分が今言ったように何連戦とね、最初に後楽園ホールから始まっていろんな戦いを日本全国で繰り広げて、彼によって自分も今までのジュニアヘビーからまた違ったヘビー級という部分で、イチレスラーとして彼にいろんな部分で大きくしてもらった部分もありますしね、長州選手はやっぱり永遠のライバルとして、そういう部分では締めというのか、僕はどうしても前に立ちたいという思いですね」
――長州から最後の相手に指名されていたが?
▼藤波「もちろん。これはカードが決まればね。自分は何の異存もありません。前に立ちます」
――大阪しかり、6月のラストマッチも可能な限り長州と戦いたい?
▼藤波「たぶん彼の気性として先陣を切って出てくるでしょうから、タッグだったらパートナーを差し置いてでも。そういう部分では僕も先陣を切って出ていくでしょうね」
――猪木さんとリングに上がるとなると、お二人が何らかの形で肌を振れることも期待されそうだが?
▼藤波「もちろん僕が猪木さんを迎え入れるようになりますから、まずそこで一つのごあいさつの握手でね。いきなりビンタ食らわされたりしてね。そういう機会は必ずあると思います。やっぱり一番リングが似合う姿でしょうね。政治だったり、いろんなところで活動してますけど、元気をもらえるのはリング上なんで。どうしても今まで思いがあったんですけどね。こういう機会を快く受けていただいて凄くうれしいですよね」
――猪木さんの登場シーンはどのぐらい時間を割く予定?
▼藤波「試合は4試合かな、組んでますけど、そのあとの時間を猪木さんに登場してもらう。当然、一時期の金曜日の8時じゃないけど、そういう雰囲気を作ってみたいなと思ってますね」
――8・8横浜の猪木戦を振り返ってどんな思いがある?
▼藤波「あの時はいろんな新日本プロレスの選手間の問題、会社としての問題、それと自分自身のレスラーとしてのトップを取りたいとか個人の夢もありましてね。僕がチャンピオンとして猪木さんをリング上で待たせるということは今までにない状況の中での戦いだったし、始まってあれよあれよと時間が過ぎて、このまま永遠に続けていたい。その空間に酔いしれていたい。そういう気分というかな。凄くいい時間だったですよね」
――後ろのポスターにその時のシーンの写真があるが、この肩車の時はどんな心境だった?
▼藤波「この時の猪木さんがいろんな抱えてる、政治家の道とかあったけど、この時、僕は改めてアントニオ猪木の凄さを知ったですね。いろんな戦いを全盛期からみてますけど、この時、僕が34歳だったのかな、10歳違いなんで猪木さんが44歳か45歳。その年齢差があってのあの1時間。猪木さんの底力、凄さを思い知らされた一戦でしたね。これは何の打ち合わせもない、越中が僕を肩車して、あの長州選手が猪木さんを。ホントに二人がスッと打ち合わせあったかのように肩車。だからあの大会はファンの方ももちろん、会場全体が、セコンドまでもが、引き分けという部分でのこのムードを作り上げてくれたという感じですよね」
――この一戦が昭和最後の8月で、この一戦を平成最後の金曜日に振り返ることになるが?
▼藤波「ちょうど時期的にそうなんですね。また年号変わりますし、そういう部分では猪木さんと僕がやって、これもまた30周年という一つの節目でもあるし、平成最後の部分では自分自身の記念のイベントになるのかなという気がしますよね」