12/21【新日本】ジェイが二冠王・内藤をKO ベルト強奪でドームへ進撃
『Road to TOKYO DOME』東京・後楽園ホール(2020年12月21日)
○ジェイ・ホワイト&EVIL&ディック東郷vs内藤哲也&SANADA&BUSHI×
ジェイが1・5東京ドームで対戦する可能性がある二冠王・内藤をブレードランナーでKOし、2本のベルトを強奪。ドーム決戦へ向けて弾みをつけた。
11・17大阪大会でG1覇者・飯伏を破り、初の東京ドーム挑戦権利証奪取を果たしたジェイ。二冠挑戦の舞台を1・5ドームに指定し、1・4ドームで行われる「内藤vs飯伏」の勝者と対戦することに。今宵はドーム前最後に内藤と対戦する舞台となった。
2人はメインの6人タッグ戦で激突。今大会からシリーズに合流したジェイは、新調されたスイッチブレード仕様のブリーフケースを初披露し、ゴング前から内藤とにらみ合う。2人は先発したものの、ジェイは「内藤」コールを送っただけで何もせずに東郷にスイッチした。
コロナ禍の影響で、ジェイが来日不能だった時期にBULLET CLUB入りしたEVILとは、G1中に舌戦を繰り広げて内紛が発生。そんな中で今宵が初合体となった。試合前は互いに距離を取り、Too Sweetポーズを決める際もEVILが逡巡するなど微妙な雰囲気が漂ったが、試合中は直接タッチも交わし、大きな問題は起きず、そのままBULLET CLUBペースで進んだ。
1・5東京ドームで一騎打ちを控えるEVILとSANADAにとっても前哨戦となり、一進一退の戦いとなった。EVILはラフファイトを効果的に挟みつつ、フィッシャーマンバスターや串刺しラリアットなどで攻め立てたが、ジャーマンや東郷とのマジックキラーはSANADAが阻止。逆にネックスクリューで一矢報いた。
後半になると、ジェイと内藤も再び対峙。内藤はネックブリーカードロップやドラゴンスリーパー式バックブリーカーなどで首に一点集中攻撃を仕掛ける。ジェイも先読み合戦からDDT、捻りを加えたブレーンバスターでやり返したが、ブレードランナーは不発。内藤は延髄斬り、スパインバスターで反攻し、ここは痛み分けに終わった。
しかし、最後はBULLET CLUB勢が全てを凌駕した。奮闘したBUSHIをジェイはSSS(スリーパースープレックス)でぶん投げて好機を掴む。SANADAが横やりを入れて反撃姿勢を取ったが、EVILが動いて、必殺のEVILでKO。内藤も急行したが、EVILが捕まえ、あうんの呼吸でジェイに投げつけると、直後にブレードランナーがさく裂。内藤とSANADAが大の字になると、最後はEVILがダークネスフォールズ、ジェイがブレードランナーを連続して決めてBUSHIを葬った。
内紛を払拭するような好連係でジェイ&EVILが内藤&SANADAをKO。改めてToo Sweetポーズを決めて結束をアピールすると、EVILは「おい、SANADA。キレてみろよ。キレてみろよ、コノヤロー。おめえがキレようが関係ねえよ。潰すまでだ」とマイクで言い放ち、東郷とともに先に下がっていく。ジェイは拍手を送った。
内藤が保持する2本のベルトを肩にかけ、満足げな表情を見せたジェイは「内藤、お前は俺じゃなくて飯伏と戦いたいのか? でも、忘れるなよ。もしお前が飯伏に勝ったとしても、1・5で俺と戦うことは決まってる。俺は、1日目は試合をせずに休ませてもらうからな」と圧倒的有利な状況を強調。「内藤、EVIL、飯伏、それからお前らファンもよく覚えとくんだ。今でもこの俺がトップだ! お前たちは俺が主役の新時代でスイッチブレードとともに呼吸するんだ」と勝ち誇った。
自分が王者だと言わんばかりに、そのまま2本のベルトを強奪してバックステージへ下がってきたジェイは「ベルトがよく似合うだろ。ほら、写真を撮れ。俺の腹筋はどうだ? 髪型はどうだ? 試合を終えたばかりだから、ちょっとボサボサだろうがベルトがよく似合ってるだろ!」とご満悦。「1・5でブリーフケースとともに入場し、2本のベルトを巻いてリングを去る。相手が飯伏でも内藤のどちらでも関係ない。2冠王に輝くのはこの俺だ」と自信満々に言い放ち、ベルトを放置して控え室へと消えていった。
今シリーズは1・4ドームで対戦する飯伏との前哨戦に集中してきた内藤だが、ここに来てジェイの勢いに飲まれて大の字に。たとえ飯伏を撃破できても、1・4を休養に当てるジェイ有利は動かない。今年のドーム2連戦では「デ! ハ! ポン!」締めができなかった内藤とすれば、2021年こそ最高の形でスタートを切りたいところだが、ジェイは全てをぶち壊し、二冠強奪を果たす構えだ。
【試合後のジェイ、外道】
▼ジェイ「(IWGPヘビー&IWGPインターコンチベルトを掲げ)ベルトがよく似合うだろ。ほら、写真を撮れ。俺の腹筋はどうだ? 髪型はどうだ? 試合を終えたばかりだから、ちょっとボサボサだろうがベルトがよく似合ってるだろ! それにしても(ベルトは)重いな。今日の後楽園ホールで何が起こった? プロレス界のレジェンドの帰還だ。新日本を制覇したあの男が戻ってきたぞ。SNSでもその話題で持ちきりだった。タイガーマスクのことを言ってるんじゃないぞ、俺だ! リングでも言ったが、今も俺がトップだ!」
▼外道「もちろん君がベストだ」
▼ジェイ「やっぱり外道は賢いな。EVILとディック東郷も少しずつ賢くなってきてるようだ。俺たちのチームワークはバッチリだっただろ。(EVILと東郷)お前たちはよくやってくれた。大阪で権利証は俺のものになった。1・5でブリーフケースとともに入場し、2本のベルトを巻いてリングを去る。相手が飯伏でも内藤のどちらでも関係ない。2冠王に輝くのはこの俺だ(と2本のベルトを置いたまま控室へ)」
※EVIL、東郷はノーコメント
※内藤、SANADA、BUSHIはノーコメント