12/22【新日本】KENTAがジュース表明を受諾 BC“ブリーフケース・コンビ"がドームへ高笑い
『Road to TOKYO DOME』東京・後楽園ホール(2020年12月22日)
○ジェイ・ホワイト&KENTA&外道vs飯伏幸太&ジュース・ロビンソン&SHO×
ジュースの対戦表明を受けて、KENTAは真新しいブリーフケースで痛打したうえで、一騎打ちを受諾。二冠挑戦権利証を持つジェイも飯伏を翻ろうし、BULLET CLUBの“ブリーフケースコンビ"が東京ドーム2連戦に向けて高笑いを決めた。
ワールドタッグリーグ連覇をKENTAの乱入にぶち壊されたジュースは、前夜の試合でUS王座挑戦権利証の入ったブリーフケースを奪い取って、対戦を要求。KENTAの返答に注目が集まっていた。そんな状況でKENTAがジェイ&外道と、ジュースが飯伏&SHOと組んで激突した。
序盤はジェイと飯伏が激しくやり合った。飯伏にとってジェイは11・7大阪で二冠挑戦権利証を強奪された因縁の相手。1・5東京ドームで対戦する可能性もあるだけに、ゴング前からその目にはジェイしか映らない。先発を買って出ると、ジェイと対峙。後ずさりするジェイがすぐさま控えに回っても追いかけ回した。再び相対すると、飯伏が鋭い蹴りを何発も唸らせる。しかし、老かいなジェイは顔面をかきむしり、DDTでマットに叩きつけると、捻りを加えたブレーンバスターなどで反撃して痛み分けに持ち込んだ。
KENTAとジュースもリング上で火花。ジュースはナックルパンチと逆水平を交互に乱射する。負けじとKENTAもスイング式スタンガン、ダイビングラリアットなどで首攻めを展開するが、ジュースは串刺しラリアット、キャノンボールの連続攻撃で巻き返すと、握り拳を作ってナックルパンチへ。右の連打から左を狙う。KENTAは上手く回避すると、串刺し攻撃を狙ったが、ジュースはスピンキックでねじ伏せた。
終盤、リング上が混戦となると、それに乗じたジェイが権利証の入ったブリーフケースをリングに持ち込むが、呼応した飯伏がフランケンシュタイナーで排除すると、ジュースもKENTAをプランチャで場外に足止め。ここぞとばかりに、試合権のあるSHOが外道を攻め立て、ショックアローの構えに。しかし、飯伏を振り払ったジェイが横やりを入れ、SSS(スリーパースープレックス)でSHOをぶん投げると、即座にタッチをもらってリングイン。飛び込んだ飯伏にも急角度のSSSを決めて戦線離脱に追い込むと、SHOをブレードランナーで沈め、あっと言う間に勝利を奪い取った。
試合後、ジェイがブリーフケースでSHOを殴りつけようとすると、慌ててジュースが急行したが、KENTAが新調したばかりのUS王座挑戦権利証の入ったブリーフケースで痛打して返り討ちに。大の字になったジュースの前に立ち、英語で「ジュース、レッスルキングダムでお前の挑戦を受けてやる」と対戦を受諾し、東京ドームでの対戦が決定的となった。
その後、ジェイはマイクで飯伏を挑発。ブチ切れた飯伏がリングに滑り込むと、「ジェイ、俺は忘れてないからな、あの日のことを。みんなわかってますよね? 東京ドームはあと15日。僕はいつも逃げない、負けない、諦めない。そして、絶対に裏切らない。そして、本当の神になります」と言い返したものの、BULLET CLUBのブリーフケースコンビがドームに向けて弾みをつける結果となった。
これまではあくまでUS王者ジョン・モクスリーとの対戦にこだわってきたKENTAだったが、一転してジュースの挑戦表明を受け入れた。その理由はこの1年、新日本マットで浴びた罵声が原因だった。今年の1・5東京ドームで内藤哲也を襲撃し、絶叫締めをぶち壊しにしたKENTAには激しいブーイングや罵声が降り注いだ。「今年1年、俺を突き動かしてきたもの。それってなんだか分かる? あの1月5日の東京ドームの後、お前らが、お前らが、俺に浴びせてきた屈辱的な言葉たち。それが今年の俺を突き動かしてきたんだよ」とそれがこの1年の原動力になったことを明かしたKENTAは、「ならばだ、東京ドームで始まったもの、東京ドームで清算してやるよ。テメェら全員黙らせてやろうと思って、この1年、俺はやってきたんだよ。これは、俺とジュースの戦いでもあり、お前らとの戦いでもあるんだ。東京ドームで、今の俺を見せつけてやるよ」とジュースとの一戦に臨む決意をあらわにした。
締めのマイクは飯伏に奪われたものの、ジェイも昨日の内藤哲也に続き、飯伏を叩きのめしてその実力を誇示した。バックステージでも「お前が大事にしてたブリーフケースを、今俺が持ってることが許せなくてイライラしてるんだろ。飯伏、1・4で勝たないと翌日の1・5で俺と戦えないから焦ってるんだろ? でも俺は4回連続でお前を倒す」と余裕タップリに予告。ジェイとKENTA、ブリーフケースを持つBULLET CLUBの2人が東京ドームでも存在感を発揮しそうだ。
【試合後のジェイ&外道】
▼ジェイ「外道、今日このTシャツを着てきて正解だったな。よく似合ってるよ」
※外道は満面の笑顔でうなずく
▼ジェイ「SHOに一発かましてくれたな。『BEST OF SUPER Jr.』ではSHOを優勝候補に選んでるファンが多かったようだが、その優勝候補は今日外道にやられまくってたぞ。後で『新日本プロレスWORLD』で見返してみろ。外道、お守り代わりにこれからもそれ着てた方がいいんじゃないか。まぁ、結果は思った通りだ。なんのサプライズもない。大阪で望み通りこのブリーフケースを手にした。ブリーフケースの中には挑戦権利証が入ってるだけじゃなく、同時にブリーフケースを持つ俺がトップに立っているという証でもある。俺はキングスイッチ、ラスト・ロックンローラーだ。MSGを一人の力で完売させ成功させた。全ては俺のものだ。それから、相手が内藤でも飯伏でも、どっちだって関係ない。昨日内藤にしたのと同じように、今日は飯伏に屈辱を与えてやった。最後にマイクアピールできてよかったじゃないか? それがなんだ? 飯伏、お前の頭は俺でいっぱいなんだろ? 大阪でお前を倒した時のことをもう一度思い出させてやるために、今日は赤のパンツを履いてきたぞ(※と、タイツを示してみせる)。お前が大事にしてたブリーフケースを、今俺が持ってることが許せなくてイライラしてるんだろ。飯伏、1・4で勝たないと翌日の1・5で俺と戦えないから焦ってるんだろ? でも俺は4回連続でお前を倒す。俺はいつだって有言実行してきた。もうお前ら全員分かってるはずだ。俺の言葉を信じられないか? お前らがどう思おうが関係ない!」
【KENTAの話】「(※カメラに権利証のアタッシュケースを見せて)見た、これ? これ見た? 新しいヤツ。新しいヤツ! 昨日盗まれたから、100均で買ってきたよ。(※ケースを床に置いて)んなわけねぇだろう! 高級なんだよ、これ! (※床に座り、報道陣も座らせて)なんで俺が、次はやらないって…次はジョンモクだから、ロビンソンには興味ねぇって、言ってたんだよ、俺。昨日も、ツイッターで…(※英語の発音で)Twitterで、ツイートしたんだよ、『次はモクスリーとやらせろ』って。なんで…(※ケースに手をかけるとケースが倒れ、バランスを崩す)あぁっ! なんだよこれ! 100均だから! なんで気が変わったか、 昨日1日考えたんだよ。今年1年、俺を突き動かしてきたもの。それってなんだか分かる? あの1月5日の東京ドームの後、(※カメラを見て)お前らが、(※別のカメラを見て)お前らが、俺に浴びせてきた屈辱的な言葉たち。それが今年の俺を突き動かしてきたんだよ。ならばだ、東京ドームで始まったもの、東京ドームで清算してやるよ。テメェら全員黙らせてやろうと思って、この1年、俺はやってきたんだよ。これは、俺とジュースの戦いでもあり、お前らとの戦いでもあるんだ。東京ドームで、今の俺を見せつけてやるよ。(※立ち上がって)まぁ結局俺がなにが言いたいかっていうと、ホントは天山広吉&マスター・ワト組のコメントについてあれこれ言いたいけど、そんな空気じゃなくて残念ってこと!」
【飯伏の話】「(※両ヒザに手をついて、前屈みになると)絶対忘れてないから。絶対1・4でベルトを獲って、1・5も絶対に、勝つ。もう、これは決まってることだから。1・4も絶対勝って、1・5にいけるようにしますから。まぁ見ておいてください、試合を。とりあえずは、1・4があるんで。内藤哲也を、ぶっ倒します。以上」
【ジュースの話】「(※肩を担がれて控室に直行する直前、カメラに向かって)じゃ、東京ドームでな」