11/21【新日本】まさかの展開に呆然…永田&鈴木がCMLLコンビに敗れて黒星発進

『レック Presents WORLD TAG LEAGUE 2023』後楽園ホール(2023年11月21日)
Bブロック公式戦 ○ソベラーノJr.&アトランティスJr.vs永田裕志&鈴木みのる×

　恩讐を超えて合体した永田&鈴木が「WORLD TAG LEAGUE 2023」初戦でCMLLコンビに逆転負け。まさかの黒星発進に呆然とするしかなかった。

　長年、天敵として抗争を続けてきた永田と鈴木だったが、ユニット7番勝負を経て、歴史的握手を交わし、共闘が始動。タッグリーグにもエントリーした。しかし、公式戦を前にチームワークは機能せず、言い争いを何度も繰り広げて、不協和音は払拭できず。不安を抱えたまま初戦を迎えた。対戦相手はアトランティスJr.&ソベラーノのCMLLコンビ。試合はマスクマン2人の奇襲でスタートした。

　いきなりCMLLコンビのドロップキックを浴びると、同時プランチャで先制を許す。それでも永田&鈴木のチームワークがギリギリで機能し始めると、確かな技術を活かし、ソベラーノを攻め立ててペースを掴んだ。

　タッチを交わす際にはいがみ合う場面も見られ、ルチャコンビの空中殺法に手こずる時もあったが、それでも永田&鈴木は終始試合をリード。鈴木がソベラーノのダイブ攻撃を読んでスリーパーに捕らえると、永田もナガタロックIIでアトランティスJr.を分断し、絞め技の競演で決定機を掴む。

　永田の「決めろ!」という声を受けて、鈴木はゴッチ式パイルドライバーの構えに。だが、リバースしたソベラーノは低空ドロップキックで鈴木を切り崩すと、巧みに丸め込んで3カウントを逆転奪取。まさかの敗北に永田と鈴木はしばし呆然とするしかなかった。

　バックステージでも2人の気持ちはすれ違うばかり。永田が「絶対取れると思った。でも、まだまだこれから先は長いから、しょうがない。いや、『しょうがない』って言葉はアリとは思わないけど、俺らが組んで、しっかりと心が通じ合えば、間違いなく勝てる相手なんだ。ってことは、まだまだつながってないってことだ」と敗戦をプラスに捉えようとしたものの、鈴木は「ちょっと待て! 俺の試合にな、負けていい試合なんて一つもねえんだよ! 『頑張ったね』『よく頑張ったね』なんていらねえんだよ! 『次あるから』なんていらねえんだよ! 今日勝たなきゃ、明日生きていけねえんだよ!」と感情を爆発させるばかり。

　1人取り残されながらも、永田は「腹ん中の、よりどころのない怒りが湧き上がって、ああやって発狂したのを、それを俺が吸収するしかないわけで。あんな愚痴だったらいくらでも聞いてやりますよ」と鈴木の言葉を受け止め、「俺が吸収してやりますよ。ただし、俺らが本当の意味で1つになった時は、間違いなく、とてつもなく強いタッグチームになるから。まだまだこれから先、先は長いから必ず完成させますよ」とどこまでも前向きだった。

　不協和音が続き、初戦から敗北してしまった永田&鈴木。この黒星が関係改善につながる起点となればよいのだが……。


【試合後のアトランティスJr.&ソベラーノ】

▼ソベラーノ「(勝利の喜びを隠しきれない様子で、引き揚げてくる向こうの方から声が聞こえてくると)見たか! ミノル・スズキから勝利を挙げたぞ!」

▼アトランティスJr.「レジェンドのスズキから、この後楽園で勝利だ! ソベラーノJr.とアトランティスJr.、俺たちのリーグ初勝利、大金星だ! 俺たちがヌメロ・ウノ(ナンバーワン)だってことを、この日本でも証明してやるよ。誰も俺たちをマットに沈めることはできないぞ」

▼ソベラーノ「今夜は、寝られないかもな! だって、新日本のレジェンドに勝ったんだぜ! こうなったら、俺たちメキシカンに不可能はないな。今夜のレジェンドからの勝利があれば、リーグの優勝もあり得るな。(アトランティスJr.に向かって)なぁ、そうだよな! ブラザー」

▼アトランティスJr.「もちろんだ。俺たち、このリーグを制する初のメキシカンになれるぜ」

▼ソベラーノ「メヒコにも、このビッグニュースを届けたいよ。ここにいる2人のメキシカンは、今夜の勝者だ! ムーチャス・グラシアス! 勝ったぞ〜! (控室へ)」


【試合後の永田&鈴木】

▼永田「チクショー! クソッ! (階段を降りてきて)絶対取れると思ってましたよ。絶対取れると思った。でも、まだまだこれから先は長いから、しょうがない。いや、『しょうがない』って言葉はアリとは思わないけど、俺らが組んで、しっかりと心が通じ合えば、間違いなく勝てる相手なんだ。ってことは、まだまだつながってないってことだ。そんなことはない。負けるのは悔しい! それだけだ、チクショー!」

▼鈴木「(それまで無言で一点を見つめていたが、永田に向かって)オイオイオイ、ちょっと待て! 俺の試合にな、負けていい試合なんて一つもねえんだよ! 『頑張ったね』『よく頑張ったね』なんていらねえんだよ! 『次あるから』なんていらねえんだよ! 今日勝たなきゃ、明日生きていけねえんだよ! アー! (叫びながら控室へ)」

▼永田「分かってるよ! 分かってる。しょうがない。腹ん中の、よりどころのない怒りが湧き上がって、ああやって発狂したのを、それを俺が吸収するしかないわけで。あんな愚痴だったらいくらでも聞いてやりますよ。俺が吸収してやりますよ。ただし、俺らが本当の意味で一つになった時は、間違いなく、とてつもなく強いタッグチームになるから。まだまだこれから先、先は長いから必ず完成させますよ。ゼァッ! (敬礼)」