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2/5【DRAGON GATE】ススムとの死闘制してハルクがドリームゲート王座V5 次期挑戦者にウーハー浮上 後楽園大会(写真あり)

 『TRUTH GATE 2015』後楽園ホール大会が5日、行われ、オープン・ザ・ドリームゲート王者のB×Bハルクがジミー・ススムを下し、5度目の防衛に成功。次期挑戦者にウーハー・ネイションが浮上した。

 ススムは1・16後楽園で行われた次期挑戦者決定トーナメントで同世代の新井健一郎、進境著しいビッグR清水を破り、今大会での挑戦権を獲得した。かつてDG王座を保持していたこともあるが、それは9年も前のこと。その後、ススムは5度も同王座に挑んできたが、王者の牙城は崩せず、悔し涙を飲んできた。

 迎え撃つ立場のハルクにとってススムは特別な存在にあたる。デビュー戦の相手であり、初めてDG王座に挑んだ時も相手はススムだった(2006年5月7日、名古屋国際会議場)。9年間の時を経て、置かれる立場は真逆になった。

 第1試合の前に行われた調印式でコメントを求められたススムは、「9年経って立場は変わりました。これだけ素晴らしいレスラーになったハルクに挑戦できるのは感慨深いものがあります。でも、そういうものは捨てて、全力で向かっていきます」と断言。対するハルクも「先輩への恩返しだと思ってガッチリ行きます」と言い返し、2人の思いが激しく交錯した状態でタイトルマッチを迎えた。
 序盤戦はタイトルマッチらしい重厚な立ち上がりに。まずはハルクが仕掛けた。ススムの右腕に照準を絞ると、一点集中攻撃を開始。アームロックや脇固めで絞め上げると、蹴り技もピンポイントで右腕を射貫き、ジャンボの勝ち!封じに打って出た。

 場外戦になったところで、ススムは強引にジャンボの勝ち!を振り抜くが、避けられて鉄柱に右腕を強打してしまう。だが、ハルクの蹴りをギリギリで避けて、こちらも鉄柱へ誤爆させると、ススムは右足攻めに。

 ドラゴンスクリューや低空ドロップキック、STFなどの正攻法だけでなく、鉄柱やロープも巧みに使って足攻めを続けるススム。足横須賀(両足をマットに叩きつけるニークラッシャー)を乱射すると、足4の字固めに捕獲し、蹴り技と飛び技を得意とするハルクの生命線である右足をこれでもかと痛めつけた。

 試合が進むにつれて、序盤の一点集中攻撃が両者の動きに影響を見せ始める。普段であれば一発で形勢逆転できるハルクの鋭い蹴りやススムのジャンボの勝ち!がクリーンヒットしても、それで一気に押し切ることができない。ならばと2人は蹴りとジャンボの勝ち!を正面衝突させて、削り合いを展開した。

 凄まじい大技合戦に後楽園ホールが沸騰する中、ススムが勝負に出た。ターンバックルへのエクスプロイダー、キン肉バスターなど自分の技を総動員して波状攻撃を仕掛けると、ショートレンジ式のジャンボの勝ち!を連打、連打、また連打。雪崩式の横須賀ドライバーを挟んで、今度は正調ジャンボの勝ち!を何発も射貫いた。

 いつ試合が決してもおかしくない場面が続いたが、ハルクは決して3カウントを許さない。それどころか、ススムをコーナーに宙づりにすると、顔面に豪快なファースフラッシュをズバリ。さらにリバースE.V.Oまでお見舞いした。

 これをキックアウトしたススムは決死の反撃へ。こん身のジャンボの勝ち!3連発から夢限をグサリ。怒濤の必殺技連打で勝利を手にしたかに思われた。だが、ここでもハルクの意地が爆発。ススムの攻撃を全て受け止めると、腕攻めで逆襲に転じ、最後はファーストフラッシュ3連発でススムを介錯した。

 疲労困憊のハルクだったが、それでもススムの熱い気持ちに敬意を表し、「リマッチをすぐにでも…」と話したところで、思いも寄らぬ男が姿を現した。それは今大会で電撃復活を遂げたウーハー・ネイションだ。

 ウーハーはハルクの前に立ち、タイトル挑戦をアピール。英語のわからないハルクは「ウーハーはなんて言ったんですか? 全然わからない」困惑した表情を浮かべるばかりだったが、戸澤陽が「次はお前のベルトに挑戦させろ。俺が帰ってきたら、Dia.HEARTSとか言うチャラチャラしたユニットができてた。俺は許せない。そして、俺が帰ってきた時にハルクがドリームゲートのベルトを巻いていることを納得できへん。お前調子に乗っ取ったらいてまうぞ」と“過剰"に通訳して、タイトル挑戦を迫った。

 死線をくぐり抜けて王座防衛を果たしたハルクだったが、王者に休息の時間はない。Dia.HEARTSはベルトを独占しているが、ウーハーのみならず、Kzyの保持するブレイブゲート王座には戸澤が、望月成晃&ドラゴン・キッド&ビッグR清水の保持するトライアングルゲート王座には土井成樹率いるMAD BLANKEYが、それぞれ挑戦を表明。ドラゲーマットは早くも新たな戦いに向け動き始めている。

 ウーハーを前に及び腰になってしまったハルクだったが、それでも最後は「正式決定したら俺は受けますよ。チャンピオンですからバッチリ受けます」と明言。「次の後楽園の時もメンバー全員チャンピオンで帰ってきたいと思いますので、これからも応援よろしくお願いします」」とファンに約束して後楽園大会を締めた。

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