プロレス/格闘技DX

　『爆破甲子園2021年春』が2日、神奈川・横浜市の鶴見青果市場で行われ、大仁田厚が「爆破甲子園春のタッグトーメント」で快勝。改めてクロちゃんに再戦を要求し、高木三四郎DDT社長も「必ずしかるべき場所を(DDTで)用意します」と約束した。

　爆破甲子園の2021年初興行となったこの日、「爆破甲子園春のタッグトーメント」が行われた。大仁田厚&今成夢人、高木三四郎&納谷幸雄、勝俣瞬馬&MAO、スーパー・ササダンゴ・マシン&黒田哲広の4チームが出場。1回戦の勝者チームが電流爆破デスマッチによる決勝戦を争うものだ。

　まず高木&納谷と勝俣&MAOが1回戦で激突。納谷のパワー殺法に苦しめられたThe 37 KAMIINAコンビだったが、勝俣が玩具付きバットで一撃して逆転。MAOが納谷の体の上にプラスチックケースを置いてのキャノンボール450°を見舞って3カウントを奪い、決勝進出を決めた。

　大仁田は今成をパートナーに、1回戦でササダンゴ&黒田と対決した。昨年12・23『スカイツリー路上電流爆破デスマッチ』でクロちゃんに苦杯をなめている邪道は雪辱戦を要望していたが、クロちゃんは「決着はついている」と拒否。それでも大仁田はクロちゃんへの招待席を用意したものの、本人は現れなかった。

　クロちゃんと蜜月関係にあるササダンゴが代わりに連れてきたのは“最低"のクロちゃんならぬ、“最高"をキャッチフレーズとする黒田。クロちゃん違いとなった。また、ササダンゴ組はFMW初期から長年にわたってデスマッチの凶器アイテムの製作に携わり、大仁田を陰から支えてきた“有刺鉄線に巻き込まれた神様"こと武内正義氏をセコンドとして投入する陽動作戦に出た。武内氏は「大仁田への積年の恨みを晴らすため」と有刺鉄線で巻かれたファイアーバットを持参してきた。

　開始早々、大仁田がササダンゴと場外戦を繰り広げていると、勝俣が乱入。オープニングの入場式で「どんな手を使っても大仁田の首を獲って、令和の爆破王になる!」と宣言していたとおりに大仁田を襲撃した。その間、リング上では黒田がラリアットからのファイアーバット攻撃で今成をピンフォール。この結果、決勝の電流爆破戦は「勝俣&MAO組vsササダンゴ&黒田組」に決まった。

　だが、まさかの1回戦敗退に終わった大仁田は納得いかない。「あんな決着あるかよ。俺が決勝に出なきゃ、お客半分帰るよ。もう1回やらせてくれ!」とアピール。すると高木が「負けたって這い上がってくればいい。4対4でやりましょう!」と社長権限を発令。決勝戦を「大仁田&今成&高木&納谷vsササダンゴ&黒田&勝俣&MAO」の8人タッグマッチに変更することを緊急決定した。

　決勝戦の舞台には電流爆破バット3本(破壊力は通常の3倍)に加え、ゴールデンウイーク特別ウエポンとして、電流爆破五寸釘Wブラシが用意された。のっけから勝俣を標的に定めた大仁田は場外戦で流血させると、机上パイルドライバーを敢行。それでも息を吹き返した勝俣は大仁田に爆破バット攻撃を見舞ったものの邪道は2カウントで返してみせた。

　すると高木が戦闘用チャリンコ・ドラマチックドリーム号をリング内に持ち込んだものの、MAOが爆破バットでぶっ叩いて返り討ち。ササダンゴが大仁田をコーナーに追い込んで爆破バットで殴りつけようとしたが、今成が身を挺して阻止した。

　パートナーが大ダメージを負ったものの、ここから大仁田が本領を発揮。ササダンゴの脳天にイス攻撃を連打すると、マスクを剥いで再びイス攻撃をお見舞い。そして最後は電流爆破五寸釘Wブラシをフルスイングして3カウントを奪った。

　勝利した大仁田は「ササダンゴ、今度はクロちゃんを呼んでこい! 高木社長よ、俺との約束だろ。アイツの脳天に爆破バット打ち込みたいと思いませんか? 男と男の約束だよ。2月に再戦させると言ったよな。今いつだ?」と改めてクロちゃんとの再戦実現を要求した。復讐心を燃やす邪道に、高木が「緊急事態宣言がありましたので」と説明すると、ササダンゴは「マネジャー通してなら大丈夫だと思います。(来なかったら)切腹します」と返答した。

　明確な返答を得られず、大仁田はササダンゴにクロちゃんと同じ事務所(松竹芸能)をやめて、大仁田事務所に入るよう指南した。するとササダンゴは「魅力的なんですけど、大河ドラマも出たいし、国政にも参加したい。DDTに若干やり残したことがある。決着戦は見たいので呼ぶように尽力したい」とやんわり拒んだうえでクロちゃん招へいに本腰を入れることを約束。高木社長も「必ず決着戦の舞台を用意する」と宣言した。

　クロちゃんとの再戦が決定的となった大仁田は「高木社長、クロちゃん呼べよ! お笑い芸人になめられてたまるか。女子プロレスラーのケツを追いかけてるようなヤツに。約束だよ」と念押し。高木も「必ずしかるべき場所を(DDTで)用意します。今日はクロちゃんを引っ張り出すための大会でした。もともとABEMAで始まった遺恨を1年かけて決着つける。松竹芸能と話して、『ここじゃないか』という場所は考えてる」と確約していた。