プロレス/格闘技DX

　『Judgement2024〜旗揚げ27周年記念大会5時間スペシャル〜』が17日、東京・後楽園ホールで行われ、上野勇希が“ミスターDDT"HARASHIMAを退け、KO-D無差別級王座3度目の防衛に成功。CyberFight副社長の彰人を次期挑戦者に指名し、4・26墨田区大会でのV4戦が決まった。

　KO-D王座史上最多となる10度の戴冠歴を誇るHARASHIMAが“不動のエース"を自負し、3年ぶりの同王座挑戦。4年ぶり11度目の戴冠を目指すことになった。かつてDISASTER BOXの一員としてHARASHIMAとともに活動していた上野にとって雲の上の存在だったが、今回、チャンピオンとして迎え撃つ立場となった。

　開始早々、場外戦に発展し、南側客席で乱闘。リングに戻ると上野はスワンダイブ式ダブルニー、トルニージョと空中殺法を連発して攻め立てた。HARASHIMAもファルコンアロー、ミドルキック連打、リバース雪崩式フランケンシュタイナーと猛反撃。上野がトペ・コンヒーロを放っても、場外でリバースフランケンシュタイナーを決めた。

　次の瞬間、上野はシャイニングウィザードで逆襲。リングに戻るとラリアット、Jul.2とたたみかけ、ブラックアウトスリーパーで絞め落としにかかる。耐えたHARASHIMAはWRを食い止めると、蒼魔刀を発射。バズソーキックをぶち込んだが、上野は沈まない。ドロップキックでHARASHIMAの動きを止めると、WRをさく裂させて3カウントを奪った。

　上野が熱戦の末にHARASHIMAを下し、KO-D王座3度目の防衛を果たした。試合後、彰人副社長から勝利者賞が授与。何やら話しかけた上野はマイクを手にすると、「面倒くさい男」とし、同王座戦の開催が決まっていた4・26墨田区大会での挑戦者に指名した。彰人も当初は「俺は今副社長の仕事してて、俺がそこに挑戦するのは違うと思ってる。ほかにたくさんいるでしょ」と拒んだものの、最終的に「僕は今副社長だけど、それが外れたらどうなるかわかる? 今から副社長は全部取っ払う。一レスラーとしてチャレンジする」と快諾。上野のV4戦となるKO-D王座戦が決まった。

☆4/26(金)東京・墨田区総合体育館『DDT×ジークスター東京 特別興行 DDZT』16:00開場、17:00開始

▼KO-D無差別級選手権試合
[挑戦者]
彰人
vs
上野勇希
[第82代王者]
※上野4度目の防衛戦


【上野の話】「HARASHIMAさんがKO-DのチャンピオンとしてつくってきたDDTを変えることなんで。HARASHIMAさん以上のKO-D無差別級チャンピオンになれるかわからないけど。こんなにHARASHIMAさんと心をぶつけ合って、タイトルマッチできるくらい強くなりました。僕がKO-D無差別級チャンピオンである限り、もっとおもろいDDT見れるから。彰人さんが言ってることも、全部真逆が僕の言いたいことだよ。ここ数年、見てくださいよ。ほかの人じゃないの、あなたなの。ほかの人とか言ってないで、思い切りやりましょうよ」

【HARASHIMAの話】「いろんな人の気持ちを背負って戦ったけど、今のチャンピオン上野勇希は僕より強かったです。ただメチャクチャ悔しくて。まだまだ頑張るよ。もしベルト獲れなかったら、どうなるんだろうって、ちょっと不安に思ったけど、まだまだ頑張るから」

【彰人の話】「副社長になって、リミッターをかけた部分がある。DDTをよくするためにブレーキをかけてたところがある。必要とされるポジションに入ってた。僕はどんな形でもDDTをやめない。必要とされなかったときは、プロレスを辞めます。その覚悟、上野勇希にすべてをぶつけてやろうと思います」