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6/26【DDT】「高木vsササダンゴ」ワンマッチ興行に新日・矢野が緊急参戦、ササダンゴに快勝

 『高木三四郎vsスーパー・ササダンゴ・マシン ワンマッチ興行』が26日、東京・新宿FACEで行われ、新日本・矢野通が緊急参戦。ササダンゴとの一騎打ちに快勝した。

 7・21両国大会を最後にレスラー休養となる高木とササダンゴが対戦するワンマッチ興行が行われた。今大会は通常の座席のほか、「体験型といいながら仕事を手伝わされる系シート」として、ピンスポ体験シート、セコンド体験シート、リングサイド撮影シート、5ゴング叩けるシート、前説体験シートなど趣向を凝らした51種のシートが販売された。

 異例の興行はササダンゴと今林久弥GMによる45分に及ぶ公開ミーティングで幕開け。対戦相手の高木も参加した。その後、西垣彰人取締役による「お土産がもらえる系シートのお土産お渡し会」が実施され、大会開始から1時間後の午後8時半になって、ようやく試合開始となった。

 握手を交わしてゴングを聞くと、両者はオーソドックスなレスリングで勝負。ここで矢野が来場し、高木にねぎらいの花束と酒を手渡した。大会2日前の24日、ササダンゴが矢野が経営する飲食店を訪問し、招待券を手渡していたが、矢野は気乗り薄だった。それでも律儀に会場に姿を見せた矢野はそそくさと退場。高木はプレゼントされた花束でササダンゴを殴りつけ、口に含んだ酒を噴射した。

 その後、「プロレスラー限定シート」を購入したチェリー、山中絵里奈(ベスト・ボディ・ジャパン・プロレス)、ヘン・チーナ(成り上がり)、魔苦・怒鳴門が時間差で登場。リング上は大混乱となった。4選手が退場すると、ケータリングタイムとなり、高木とササダンゴは休戦して飲食。その後、「大物ゲスト招聘シート」の予算2万8000円で呼ばれたお笑いタレントのみなみかわがリングイン。高木がチョップ連打を浴びせ、ストーンコールド・スタナーを決めると、みなみかわは失神、退場となった。

 この時点で45分が経過。すべての出し物が終わり、ササダンゴが「正々堂々プロレスで勝負しようじゃないか!」と要求し、両者はラリアット合戦を展開した。ササダンゴが「高木さん、このままこの試合が終わったら、俺も高木さんとリングで向かい合うことって、もうないんですよね。だったら決着つけたくないです」と言い出すと、高木も「俺も決着つけたくない」と同意。するとササダンゴは「高木さんとは決着つけたくないですけど、高木さんよりシングルで戦いたい相手がいるんです」と打ち明けた。

 ササダンゴはパワポによるプレゼンを始め、「私はこの相手と戦いたい。新日本の矢野さんです」と言い切った。「#大家帝国主催興行(2015年11・17後楽園)があったじゃないですか。棚橋(弘至)さん、小松(洋平/現・YOH)選手に、HARASHIMA先輩、大家(健)さんが勝利して、最後は棚橋さんがリング上でパワポをやって、新日本とDDTが仲直りするという伝説の興行があったんです。その結果にメチャクチャ怒ってる人がいるんだと。実はその人が矢野さんなんですと。何で新日本が負けたままで終わってんだと。矢野さんは新日本に誇りがあって、怖いところももってる人なんだって。私はいつかこの人と戦わないといけないと思ったんです」と続けたササダンゴは「そのいつかが今日だと思うんです。僕の一存で勝手に決めてしまいましたけど、高木さんが僕にこの興行を丸投げしてくれたんですよね?」とすでに矢野が対戦を受諾していることを告げたうえで訴えた。

 これを受けて高木は「確かに丸投げした。そこまで言うんだったら、9年前の続きだ。新日本vsDDTの続きを見せろ! 絶対に負けるなよ。勝てよ」と承諾した。すると矢野がコスチューム姿で現れ、急きょササダンゴと対戦することになった。次々にコーナーのマットをはがした矢野は場外戦でササダンゴの両足をテーピングでグルグル巻き。ササダンゴが「お前も新日本の看板しょってるなら、同じ状態でやってみろ」と挑発すると、矢野は自らの両足をテーピングで固定した。

 両足が縛られた状態で矢野とササダンゴはエルボー合戦、ショルダータックル合戦を展開。矢野が得意の急所打ちを狙ったものの、足が開かないため決められず。ならばとハサミでササダンゴのテーピングを切ったが、両足が自由になったササダンゴはハサミを奪い、矢野の髪を切ろうとした。

 レフェリーの制止で未遂に終わると、ササダンゴは自ら脱いだマスクを矢野に被せてラリアットを叩き込んだ、すかさず垂直落下式リーマンショックを連発したが、3カウントは奪えず。矢野が「正々堂々だろ。俺のを外してくれ」と要求すると、ササダンゴも呼応。両足の自由を取り戻した矢野は「正々堂々やろう」と右手を差し出し、ササダンゴが握手に応じたところでローブローで騙し討ち。脱いだTシャツをササダンゴに被せて視界を奪うと、スクールボーイで丸め込んで3カウントを奪った。

 「高木vsササダンゴ」ワンマッチ興行で緊急参戦となった矢野がササダンゴに勝利。試合後、ササダンゴが「あなたとリングでプロレスできて本当に楽しかったです。今日は本当にありがとうございました」と巻いていたベルトを手渡すと、矢野は「ササダンゴさん、高木大副社長、今日は呼んでもらって光栄です。このベルトは私には荷が重たい」と感謝。ササダンゴにベルトを返して去っていった。

 結局、高木とササダンゴとの間で勝敗はつかず。高木は「休養から明けたら、この続き必ずやろう」と約束した。ササダンゴが「新日本との全面対抗戦に私がDDTを代表して負けてしまったのは事実です」と悔しさをにじませると、高木は「この借りはあいつが返してくれるだろう。あいつが真夏の祭典(G1クライマックス)で、俺たちの10年にわたる雪辱を晴らしてくれる」とG1初出場を果たすKONOSUKE TAKESHITAにリベンジを託していた。

【高木の話】「スーパー・ササダンゴ・マシン、いやマッスル坂井は天才だと思う。今日の興行、人件費ほぼかかってないから。ギャラもスタッフ代も。あいつはすごい。天才プロモーターだよ。いろんなものが浄化できたような気がします。今日はササダンゴに感謝したい。またこの続きはやろう」

【ササダンゴの話】「100%の矢野通で来てくれたんだと思う。同世代で、この人にはかなわないと思う代表の選手。男色ディーノとか大家健とか同世代のいろんなライバルがいるけど、彼は新日本という団体の中で、ああいうスタイルを貫いてきて、リスペクトする存在。#大家帝国主催興行の時に矢野さんが一番怒っていたと聞いて、彼の視界に俺は入ってるんだなって思ったし、いつかこういう時が来るんじゃないかって思ってて。コロナの後、経営が大変な高木さんを見て来たし。副社長になってスッキリしたようなふりはしてるけど、実際本人は悔しいと思うんです。経営者として悩んで苦しんで、組織をまとめる悩みとかあると思うけど、高木さんにこういうプロレスの元気なところ、DDTのプロレスの新しい楽しみな可能性を、この景色を見てほしかったのはあります。最後は高木さんの笑顔がすべてだったんじゃないかなって思います。やりたいことはやりました」

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