【DDT】正田が2周年記念試合でクリスとKO-Dタッグ初戴冠 「DDTの未来として引っ張っていく」 2024/8/10

 『大阪vs東京〜ドリーム東西プロレス合戦2024〜』が10日、エディオンアリーナ大阪第2競技場で行われ、“シャーデンフロイデ・インターナショナル"クリス・ブルックス&正田壮史組が戦前の下馬評を覆して遠藤哲哉&飯野雄貴を破り、KO-Dタッグ王座を奪取。正田はキャリア2年で同王座初戴冠を果たした。

 当初「正田壮史デビュー2周年記念試合」として、ノンタイトル戦で組まれていたこの一戦。遠藤がベルトをかけての対戦を希望し、KO−Dタッグ戦に変更となった。遠藤は8・2新宿大会での公開調印式で正田に辛らつ発言を連発。正田のキャリアを考えると、潮崎豪&小峠篤司ら強力チームを退けてきたバーニングの優位は動かなかった。

 正田は遠藤相手にミドルキックを連打して立ち向かった。クリスは飯野とチョップ合戦を展開して気を吐いたものの、正田が遠藤の変型デスロックで絞め上げられてしまう。それでもエルボー合戦に持ち込んだが、飯野にバックフリップで叩きつけられると、遠藤のスワンダイブ式ファイアーバードスプラッシュを食らった。

 これはクリスのカットが間に合った。ならばと遠藤が正田に旋回式ト―チャーラックボムを狙ってもクリスが阻止。パイルドライバーで遠藤を突き指すと、正田も鋭角なジャーマンで逆襲した。2カウントで返した遠藤が場外の2人めがけてサスケスペシャルを敢行しても、正田は止まらない。雪崩式ブレーンバスター、正田のチカラKOBUムキムキと攻め込むと、クリスがダイビングダブルニーを放った。

 流れをつかんだ挑戦者組はクリスが遠藤にプレイングマンティスボムを決めてたたみかける。2カウントで返した遠藤は旋回式トーチャーラックボムで逆襲し、バーニングスタープレスを投下したものの、あえなく自爆。すかさずクリスがオクトパスストレッチで捕らえると、グラウンドに移行して絞め上げて遠藤をギブアップさせた。

 クリス&正田がKO-Dタッグ王座を奪取。正田は地元・大阪での2周年記念試合をベルト戴冠で飾った。試合後、クリスは「バーニングは強い。やっぱり心はバーニングだね。もしもう1回やりたいならいつでもいい」と再戦を受けて立つ構え。KO-Dタッグ初戴冠となった正田は「タイトルマッチが決まってから何かが足りないとか、言葉が伝わらないとか、色々言われてきたけど、今日このKO-Dタッグベルトを手にしたことで、答えになる道しるべが見つかったかなって思いました」と浮上への光を見出した様子。“第2の竹下幸之介"と揶揄(やゆ)されてきたが、その呪縛から解き放たれたようで「これからも正田壮史は“第2の誰々"とかじゃなく、正田壮史として、DDTの未来として引っ張っていく」と誓ってみせた。

 バックステージに戻ると、正田は「権威あるKO-Dタッグベルトを獲って、この試合でどうあるべきかを見つけられたと思うし、まだそこにはたどり着けてないと思う。その道しるべは見え出したのかなと思います」と話し、「これから、このベルト、KO-D10人タッグのベルトとともに正田壮史というプロレスラー、シャーデンフロイデ・インターナショナル、さらなる高みを目指したいと思います」と決意表明した。

 一方、よもやの王座陥落となった遠藤は「チームワークでは負けてない。俺が最後あきらめちゃったのがすべての敗因だ」と潔く負けを認めた。「俺は8年前くらいに初めてKO-Dタッグを巻いた。キャリア3年くらいで。そのときに対戦した相手から、“DDTを託す"という言葉をもらった」と回想し、「正田、キャリア2年でKO-Dタッグを巻いた。俺はあいつにDDTを託すなんて言わない。俺たちバーニングはDDTをもっと盛り上げていけなきゃいけない」と前を向いた。

 また、セミファイナル(上野勇希&秋山準vsHARASHIMA&平田一喜)終了後、「いつでもどこでも挑戦権」を保持するKANONがKO-D無差別級王者・上野の前に立った。王座挑戦に動くのかと思いきや、「まだ俺が求めてる最低で最悪な状態じゃない。ボロボロの状態で使わせてもらう」と挑戦権行使を回避した。また、須見和馬が保持していた「いつどこ」が高鹿佑也に移動。高鹿は「使いたいベルトも決まってるので、ここぞというタイミングで行使して、ベルトに近付きたい」と見据えた。