【DDT】MAOがゼイン負傷でレフェリーストップ勝利もUNIVERSAL王座最多防衛記録更新のV10 2024/8/12

 アメリカGCWとの合同興行『Never Ending Noisy Summer』が12日、東京・後楽園ホールで行われ、DDT UNIVERSAL王者・MAOが挑戦者アレックス・ゼインの負傷による不本意なレフェリーストップ勝ちながら同王座最多防衛記録を更新する10度目の防衛に成功した。

 GCWは米プロレス界でも屈指の過激で破天荒な団体。この日、DDTとの合同興行が実現し、メインイベントでは元WWEで新日本に参戦経験もあるゼインがUNIVERSAL王者・MAOに挑戦した。

 開始早々、MAOがラ・ケブラーダを発射して先手を取れば、ゼインは場外でのフランケンシュタイナーで逆襲。場外戦が続くなか、ゼインは北側ステージの角を踏み台にムーンサルトアタックを放ったものの、MAOが回避した。

 ゼインも着地したものの、この際、右足首付近を痛めた模様。両者ともリングに戻ったが、ゼインは足を押さえて立ち上がれず。ロープをつかんでなんとか立ったものの、すぐに倒れてしまい、続行不可能と判断したレフェリーが試合を止めた。

 ゼインの負傷により、MAOがレフェリーストップ勝ちでUNIVERSAL王座10度目の防衛を果たした。「こういうこともあるんだよ。長い時間、米国から飛行機乗ってきて、プロレスだもん。それがメインイベントでもどこでも起きるよ」との見解を示したMAOは「ゼイン、ワンス・アゲイン、フューチャー。ワンモアタイム、リマッチ」とアピール。ゼインと握手で再戦を約束し合った。

 不本意な結果に終わったもののMAOはUNIVERSAL王座最多防衛記録を更新。「俺がこのベルトを守り続ける理由が1個できました。次はもっと熱いもん」と前向きに捉えた。そして最後はDDT、GCWの選手がノーサイドでリングに集結して記念撮影。合同興行の幕が下りた。

 バックステージでMAOは「素直に喜べないけど、10回防衛しちゃった。史上最多記録だし、今後なかなか塗り替えられないだろう」と話した。ゼインとは旧知の間柄で、「実は2年前、『ベスト・オブ・ザ・スーパー・ジュニア』で来日してた時に、1回ご飯に行って、焼き肉を共有したことがあって。いつか試合してみたかった選手」だっただけに、「プロレスは本当にいろんなことがあるよ。長い時間フライトしてきて、こんな結果になると本人も不本意だと思うし、俺も全然物足りない。まだまだゼインを味わいたかったよ」と悔しげに振り返った。

 だからこそ、ゼインと誓い合った再戦を何としても実現させるつもり。「GCW、DDT、日本でやったのは今年が始まり。何年先になるか分かんない。来年できるのか分かんない。ゼインが帰ってきた時に、またこの合同大会で必ずリマッチをやろう。UNIVERSALのベルト、持ち続けてやるよ。今日はそういった意味でも始まりの日」と言い切った。

 一方、ゼインは本領発揮できず悔しい結果に。「今日はファンをガッカリさせてしまった気がする。自分にも失望してる」と落胆し、「日本のことも日本のファンのことも心から愛してる。私は必ず帰ってきます。今日は本当に申し訳ない」と涙ながらに誓った。