プロレス/格闘技DX

　『友情、努力、勝利 in NAGOYA 2024』が8日、愛知・名古屋国際会議場イベントホールで行われ、KO-D無差別級王者・青木真也が2年ぶりに同王座に挑んだ元王者の遠藤哲哉をスリーパーホールドで絞め落とし、初防衛に成功した。

　青木は8・25後楽園大会で上野勇希を破ってKO-D無差別初戴冠。試合後、中嶋勝彦の名前を出した。すると2年前、中嶋の張り手によって脳震とうを起こし、欠場とKO-D王座返上に追い込まれた苦い過去を持つ遠藤が「ベルトを巻いてDDTのトップに立って、中嶋勝彦とタイトルマッチをやらなければいけない。それが俺の使命」と名乗り。青木も受諾し、この日のV1戦を迎えた。

　試合はレスリングの攻防で幕開け。青木が関節地獄に引き込んだ。何とか抜け出した遠藤はコンバイン、逆片エビ固めで絞り上げて対抗したが、青木はトペを発射。リングに戻るとフロントネックロックで絞め上げた。

　脱出した遠藤は雪崩式ブレーンバスター、スワンダイブ式エルボーで反撃するものの、青木はスリーパーで捕獲。そのまま場外に転落しても離さず絞め続ける。耐えた遠藤はサスケスペシャル、ハンドスプリング・スクリューキックと空中殺法で逆襲。エクスプロイダーで投げた。青木がパイルドライバーで反撃しても、強引に旋回式トーチャーラックボムを繰り出した。

　遠藤が流れを引き寄せたかに思われたが、バーニングスタープレスを狙ってコーナーに登ると、青木が雪崩式フランケンシュタイナーを敢行した。ダイビングニードロップを投下すると、卍固め→グラウンド卍固めでギブアップを迫る。遠藤も何とか逃れたものの青木はスリーパーで捕獲。一気に絞め落としてレフェリーストップ勝ちを収めた。

　青木が遠藤を絞殺し、KO-D無差別級王座初防衛を果たした。試合後、「遠藤、俺たちは強い! 外に向けても言います。自信をもって言いましょう」とメッセージ。遠藤とガッチリ握手を交わし、座例で敬意を表し合った。

　バックステージでも青木は「強い。這い上がってきたヤツの強さというか。遠藤哲哉っていう人間が大きくなってて。もっと自信を持ってほしいです。本当に強いし、もう彼らたちがセンター取らないといけない時代ですから」と遠藤にエールを送り、「外にも他団体に対しても、内側にも俺たちは強いって言い続けます。ホントに上野(勇希)も遠藤も強いから」と強調。防衛ロードの第一歩を踏み出し、「このベルトをもっと強く面白く楽しくできるように戦っていきます」と誓った。

　2年ぶりの王座奪還ならなかった遠藤は「青木真也に負けました。でも自分自身には負けてません!」とキッパリ。「最後はおそらくあの時と同じように落とされたのかもしれない」と2年前を思い起こしつつ、「俺はあの時と違って前向きな気持ちでいます。中嶋勝彦の時みたいに、もう自分からは逃げません」と言い切った遠藤は「必ず青木選手に次は勝って、KO-D無差別級巻いて、DDTのトップに立ちます」と前を向いていた。