【ドラディション】5・16後楽園で西村修さん追悼試合が決定 第三世代&無我メンバー集結 征矢との初対決実現で藤波「楽しみ」 2025/4/10

 ドラディションは10日、東京・巣鴨の闘道館で会見し、5・16後楽園大会で故・西村修さんの追悼試合を行うと発表した。

 昨年4月、食道がんステージ4と診断された西村さんは2月28日、53歳の若さで亡くなった。出場予定だったジャイアント馬場没25年追善興行1・31後楽園大会を体調不良のため欠場し、藤波が恩讐を超えて代替参戦。二人の関係良化の兆しが見えた中での訃報となった。

 ドラディションでは遺族の許可を得て、2025年第1弾興行となる5・16後楽園大会で西村さん追悼試合を行うことを決めた。この日、会見した藤波は「過去いろんなことがあったにせよ、僕の気持ちの中できれいさっぱり彼に対してのわだかまりはない」と強調。「無我から始まった縁ではありますけど、どっかで通じるものがなければ意味がない。今、自分ができる精いっぱいのカードを組ませてもらいました」と話した。

 追悼試合では藤波が西村さんの同期・天山広吉、1年後輩の永田裕志とトリオを結成。かつて西村さんとともに無我ワールドプロレスリング(ドラディションの前身)に在籍した長井満也&征矢学&竹村豪氏と対戦する。これ以上ない顔ぶれでの追悼試合が決まり、「僕と西村君のつながりが過去ありましたのでね。追悼試合という形でまずこれを気持ちの中で整理をしたい」と話した藤波は「自分が創った無我を大事に温めてくれてた。そういう部分では一つのケジメとして無我とうたった大会も必要なのかなと。それはまた時機を見てやりたいと思います」との意向も示した。

 征矢とはNOAHの2023年12・2横浜武道館大会で師弟タッグを結成している。1年5ヵ月ぶりの再会で対角線に立つことになり、藤波は「今回初めて肌を合わせるわけだから楽しみ。成長度を見てみたい」と直接肌を合わせて征矢の今を体感する構えをみせた。

 ほかに「船木誠勝&関本大介vs石川修司」、「越中詩郎vsAKIRA」、「LEONAvs田中将斗」も決まった。残り2試合追加され、全6試合が並ぶ予定。藤波は「何かセレモニー的なこれから意識をしてみたいと思うんでね。身内の方も当然、見て欲しいし、ファンも来てくれると思いますけど、ドラディションだから、ここでしか見れないものを意識して考えてみたい」と話した。


☆5/16(金)東京・後楽園ホール『DRADITION 2025 SOUL OF DRAGON』17:30開場、18:30開始

▼シングルマッチ
田中将斗
(1/30)
LEONA

▼スペシャルシングルマッチ
AKIRA
(1/30)
越中詩郎

▼スペシャルタッグマッチ
黒潮TOKYOジャパン
石川修司
(1/15)
関本大介
船木誠勝

▼メインインベント〜西村修追悼試合〜
竹村豪氏
征矢学
長井満也
(1/60)
永田裕志
天山広吉
藤波辰爾

【会見の模様】

▼藤波「皆さん、こんにちは。今日は風がちょっと強い中ですけどね。桜の花ももうそろそろ見納めかな。まだまだあるところでは、これからまだまだ咲き誇ってますけど、まだ花見をしないでしますけどね。どっかでまたね、ゆっくりとファンとともにね、花見をしたいもんだと思いますけどね。今日はお忙しいところおいでいただき、本当にありがとうございます。ドラディションとしての今年初めての大会、『SOUL OF DRAGON』というタイトルが付きました。西村修君の追悼試合となっております。当初、この大会は本来は違う形で準備も進んでいました。その中で今回、残念なことが起きましたのでね。僕も彼のお葬式の場で弔意で言った通り、本当に残念なことだったんだけど。過去いろんなことがあったにせよ、僕の気持ちの中できれいさっぱり彼に対してのわだかまりはないという。本当にそういう気持ちでいましたんでね、それがあの弔意だったんですけど。今回、急きょ大会の趣旨をこういうような形で、追悼試合というからには勝手にできません。まず西村君の身内の許可がないとできません。許可を順序だてて得まして。僕と西村君のつながりっていうのが過去ありましたのでね。追悼試合という形で、まずこれを気持ちの中で整理をしたいなっていう。そういう中でこういう大会になりました。大会の大きな趣旨です。追悼試合というからには、ただ単に今まで通りカードを組むわけにいかない。最初、西村君がいた時、無我から始まった二人の縁ではありますけど、どっかで通じるものがなければ意味がない。今回こういう中で今、自分ができる精いっぱいのカードを組ませてもらいました。メインイベントに関しては僕も含めて、新日本の天山。同期生なのかな。年代的に西村君とそういう部分がある中で。中に一人、征矢君がいる。征矢君に関しては僕は一回、彼と違う団体でタッグだったんで、今回は相対する、彼と向かい合うわけだから、彼に対して成長度を見てみたいなと。それと西村とのつながりもありまして、追悼試合の中に入れさせてもらいました。対戦相手も竹村、長井選手。いろんな面白い戦いができるんじゃないかなと思います。セミファイナルなのかな。船木&関本組vs石川&黒潮組。船木からすると、いろんな予期せぬ出来事が起きるのかなとかね。重量級の石川君もいますしね。そういう中で今までやってないカードだったのかなと思います。あと、この越中とAKIRA。これはありそうでなかったんですよね。お互いに同じ旗を振ってる者同士だから、これは本人同士のリングに上がった時の表情をまず見てみたい。どういう感じで向かい合うのかね。僕がワガママで組ませてもらったカードなんだけど、そういう部分では非常に楽しみなカードの一つですね。もう一つ、LEONAと田中将斗。これも過去、何度かウチの大会じゃないんだけど、ヨソの団体で手を合わせて試合をしたことあると思うんだけど、いざシングルマッチとなると興味深い。LEONAの成長もみれる試合なのかなと思います。とにかく今回はいろんな自分の気持ちの整理と、ドラディション今年最初の大会ですんでね。西村君の急きょこういう形になりましたんで、追悼試合をつけさせてもらいました。ドラディションとしては年数回の試合なんで、1試合1試合をファンの皆さんの心に残る試合、ドラディションだから見れる、そういうものを常に意識してます。そういう中で今回はドラディション第1弾としてこういうカードになりました。あと残り二つあります。これも追って発表したいと思いますので、よろしくお願いします」

――あらためて西村さんへの思いは?

▼藤波「僕の気持ちはもう本当にスッキリと、この試合に気持ちをぶつけたいんだけど。本来はいつかは一緒にリングに立ちたかっただろうなという思いがある中で。どっかで彼もそういう部分では上からこの大会を見てるでしょうし。そういう中では意識するなっていうのが難しいかもしれないけどね。その気持ちを選手全員。特に征矢が今回、どういう気持ちで追悼大会の中に。今回初めて肌を合わせるわけだから楽しみな大会ですね」

――西村さんのセレモニーなどは考えている?

▼藤波「何かセレモニー的なものもこれから意識をしてみたいと思うんでね。身内の方も当然、見て欲しいし、ファンも来てくれると思いますけど、そういう中でファンの中にドラディションだから、ここしか見れないっていうものを意識して考えてみたいなと思います」

――5月9日にデビュー54周年を迎えての最初の大会になるが?

▼藤波「そうだよね。僕5月9日っていう毎回頭の中に。だいたい5月に大会となってますけどね。自分のデビュー戦を常に忘れがちなんですけど、思い出させてくれてありがとうございます。54年目なんですね。昭和の半分以上になりましたけどね。とにかく自分がリングに立てる幸せっていうかね。本当に大好きなプロレスにまだ携わっていられるという部分では、本当に気持ちよくコンディションを上げてリングに向かいたいと思います。感無量ですね」

――当日、西村さんに向けてどんな思いを込めて戦いたい?

▼藤波「相手の征矢君に当然、スポットが当たるでしょうし、それとパートナーの永田にしろ、天山にしろ、彼らは久々。特に天山は久しぶりのウチのリングかな。永田君もいるし。そういう部分では僕が一人で空回りしてもしょうがないんで、まずチームワークと同時に、どっかでファンの方が西村君と僕のパートナーなのか、敵対してるのか、そいうリング上を思い浮かべて試合を見るでしょうし。そういう中で、その日のリング上のお楽しみですね」

――西村さんといえば無我という言葉が思い浮かぶが、この試合、スタイルで意識する部分はある?

▼藤波「意識するっていうか、今回あえて無我とはうたっていません。今回急きょの大会ですからね。冒頭に言った通り、最初は違う形で従来のドラディションの大会の企画で進んでましたのでね。今回こういう形で西村君の追悼大会と入りましたけど、いずれは自分が創った無我を彼がずっと大事に温めてくれてた。そういう部分では一つのケジメとして無我というものをうたった大会も必要なのかなと。ケジメという部分でね。それはまた時機を見てやりたいと思います」