【全日本】プロレス観の違い浮き彫り 芦野「プロレスに安い笑いはいらない」、宮本「笑いの部分も伝える」 1・26GAORA王座戦会見 2025/1/20
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1・26幕張大会のGAORA TVチャンピオンシップ「宮本裕向vs芦野祥太郎」へ向けた会見が20日、東京・湯島の全日本事務所で行われた。 芦野が1・18新宿大会における6人タッグマッチで宮本に勝利し、GAORA王座挑戦を表明。宮本も受けて立ち、幕張大会でのタイトルマッチが決まった。 芦野はGAORA王座初挑戦。自身への不満が突き動かした。「2024年、自分自身、全く納得のいかない1年間、何もできず何も残せなかった。今までプロレスをやってきて今年で10年です。こんなに何もできなかった1年間というのはなかった」と昨年を振り返った芦野は、「ずっと第1試合、第2試合、わけのわからんタッグマッチ、そんなのばかり。こんなのプロレス人生で納得いかないんですよ。だからこそ、やるからには自分でやるしかねえ」と決意。「このベルトを持っていた立花、阿部、彼らがバチバチに盛り上げてきたGAORAのベルトの価値っていうのは今、全日本プロレス内で高まってる」と分析した芦野は「俺がこのベルトを獲ることによって、もっと高めていきたい。このベルトの位置づけっていうのをプロレス界でも高い位置にしたい」と戴冠後を描いた。 第28代王者・宮本は1・2後楽園大会で田村男児を退けて以来2度目の防衛戦。ヘビー級戦士を初めて迎え撃つことになるが、「10キロ違うぐらいかな。その体重だったら、埋められる自信もある」と言い切った。 芦野は「もう体が動かなくなってきたおじさんたちが試合中に楽をするために笑いに走る。俺はこれ見てらんないですね。プロレスっていうのはやっぱり戦いなんで。プロレスに安い笑いはいりません」とバカの時代を痛烈に批判した。これに宮本は「このGAORA TVのチャンピオンシップで僕、笑いを中心にした試合はしたことないです」と反論。一方で「芦野に足りないもの、まじめなプロレスだけでもいい。それじゃ、それ以上の楽しみはない」と考えており、「今回はその笑いの部分も伝えていかないといけないと芦野には思ってるので。試合はもちろんベルトがかかってるので本気でやりますけど、その中で何とか伝えることができれば」と話した。 両者のプロレス観の違いが浮き彫りに。己を貫いて芦野が久々のシングルベルト戴冠を果たすか、それとも宮本が激しさだけでないプロレスの魅力を叩き込むか。 【会見の模様】 ▼芦野「ゼンニチ本隊・芦野祥太郎です。まずはこのGAORAのベルトに先日のファン感謝デーで宮本裕向からタップアウトを奪ったので挑戦をしようと、あの場で瞬時に思いついて。それもなんでそうなったかというと、2024年、自分自身、全く納得のいかない1年間、何もできず何も残せなかった。今までプロレスをやってきて今年で10年です。こんなに何もできなかった1年間というのはなかったですね。自分自身で試合が終わって家に帰り、はらわた煮えくり返って、もう一回、試合会場に行くけど、前半戦。ずっと第1試合、第2試合、わけのわからんタッグマッチ、そんなのばかり。こんなのプロレス人生で納得いかないんですよ。だからこそ、やるからには自分でやるしかねえと。このGAORAのベルトで俺はなりふり構わずやるしかないと思ったので挑戦表明しました。このGAORAのベルト自体の位置づけが三冠よりかなり下に見られているかもしれないんですが、ずっとこのベルトを持っていた立花、阿部、彼らがバチバチに盛り上げてきたGAORAのベルトの価値っていうのは今、全日本プロレス内で高まってると思います。俺がこのベルトを獲ることによって、もっと高めていきたい。このベルトの位置づけっていうのをプロレス界でも高い位置にしたいなと思ってます。そのためには俺が持つのが一番いいかなと。バカの時代、もう体が動かなくなってきたおじさんたちが試合中に楽をするために笑いに走る。俺はこれ見てらんないですね。プロレスっていうのはやっぱり戦いなんで。リング上に戦いがなければ、それはもうやる意味もねえと思ってますし。この試合、宮本選手がどういうふうに来るかわかりませんが、俺は俺の戦い100%の試合に引き込んでやろうと思ってます。プロレスに安い笑いはいりません」 ▼宮本「芦野祥太郎が言ってること、自分もグサッとくる部分がありました。だけど、俺らは笑われてるわけでも笑わせてるわけでもない。お客さんを笑顔で帰すのがエンターテインメントですから。今回、GAORA TVのベルトをかけて戦いますけど、芦野に足りないもの、まじめなプロレスだけでもいい。それじゃ、それ以上の楽しみはないと思うんですよ。いろんなものが集まる場所がプロレスだと思ってるんで。自分も真面目な部分あります。それだけじゃない、楽しかった部分、こいつ何考えてるんだろうって部分を芦野に気づかせてやりたいなと。気づかないかもしれない。それは戦いの中で伝えていきたい。そしてこのベルトを防衛したいと思います」 ――宮本選手個人にどんな印象を抱いている? ▼芦野「レスラーとしては、このキャリアでやってることっていうのはもちろん尊敬する部分もあります。だからこそ、バカの時代のメンツと絡んで、安いお笑いに走ってるというのが見てて気持ち悪いなと思うんですよ。バカの時代の会見で俺、一回も笑ったことないです。あれ見て面白いと思ってるヤツいるんだと思って。でも、プロレスに、リングにそういうもの持ち込んでほしくないですね。だってガッチリやったらバチバチの試合できるじゃないですか。それをとにかくやりたいんですよ。GAORAというのをそういうベルトにしたいんで、宮本さん、よろしくお願いします」 ――2度目の防衛戦で初めてヘビー級の挑戦者を迎え撃つが、それも含めて芦野選手に感じているものは? ▼宮本「体はもちろん僕より大きいし、10キロぐらいかな。10キロ違うぐらいかな。その体重だったら、埋められる自信もあるし、何とか動きの部分とかで。芦野ももちろんスピードもありますしね。テクニック、こないだも自分はギブアップ奪われてますし。ただ、このGAORA TVのチャンピオンシップで僕、笑いを中心にした試合はしたことないです。真面目にやってます。ただ、今回はその笑いの部分も伝えていかないといけないと芦野には思ってるので。試合はもちろんベルトがかかってるので本気でやりますけど、その中で何とか伝えることができればいいなと思います」 ――芦野選手個人としてこのGAORAのベルトを獲る意味は? ▼芦野「去年、何もできなかった。タイトル戦線もほとんど絡んでません。俺にとってのベルトっていうのはどんなものでも、とても価値のある、シングルのベルトっていうのは持ってるだけでとても価値のあることなんですよ。王者として入場するというのが俺のアイデンティティでもあるので、腰に何も巻いてない、肩に何もない。この状態っていうのがとにかく不満でしかない。それを打破するために、このGAORAのベルトを何としても獲りたい。何としてでもこのベルトを獲りたいです。そういう気持ちですね、このGAORAにかける思い。このベルトがどういう位置づけなのかは、お客さんもなんとなくわかってると思います。それも全部ぶち壊して、俺がGAORAのチャンピオンになりたいと思ってます」
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1・26幕張大会のGAORA TVチャンピオンシップ「宮本裕向vs芦野祥太郎」へ向けた会見が20日、東京・湯島の全日本事務所で行われた。
芦野が1・18新宿大会における6人タッグマッチで宮本に勝利し、GAORA王座挑戦を表明。宮本も受けて立ち、幕張大会でのタイトルマッチが決まった。
芦野はGAORA王座初挑戦。自身への不満が突き動かした。「2024年、自分自身、全く納得のいかない1年間、何もできず何も残せなかった。今までプロレスをやってきて今年で10年です。こんなに何もできなかった1年間というのはなかった」と昨年を振り返った芦野は、「ずっと第1試合、第2試合、わけのわからんタッグマッチ、そんなのばかり。こんなのプロレス人生で納得いかないんですよ。だからこそ、やるからには自分でやるしかねえ」と決意。「このベルトを持っていた立花、阿部、彼らがバチバチに盛り上げてきたGAORAのベルトの価値っていうのは今、全日本プロレス内で高まってる」と分析した芦野は「俺がこのベルトを獲ることによって、もっと高めていきたい。このベルトの位置づけっていうのをプロレス界でも高い位置にしたい」と戴冠後を描いた。
第28代王者・宮本は1・2後楽園大会で田村男児を退けて以来2度目の防衛戦。ヘビー級戦士を初めて迎え撃つことになるが、「10キロ違うぐらいかな。その体重だったら、埋められる自信もある」と言い切った。
芦野は「もう体が動かなくなってきたおじさんたちが試合中に楽をするために笑いに走る。俺はこれ見てらんないですね。プロレスっていうのはやっぱり戦いなんで。プロレスに安い笑いはいりません」とバカの時代を痛烈に批判した。これに宮本は「このGAORA TVのチャンピオンシップで僕、笑いを中心にした試合はしたことないです」と反論。一方で「芦野に足りないもの、まじめなプロレスだけでもいい。それじゃ、それ以上の楽しみはない」と考えており、「今回はその笑いの部分も伝えていかないといけないと芦野には思ってるので。試合はもちろんベルトがかかってるので本気でやりますけど、その中で何とか伝えることができれば」と話した。
両者のプロレス観の違いが浮き彫りに。己を貫いて芦野が久々のシングルベルト戴冠を果たすか、それとも宮本が激しさだけでないプロレスの魅力を叩き込むか。
【会見の模様】
▼芦野「ゼンニチ本隊・芦野祥太郎です。まずはこのGAORAのベルトに先日のファン感謝デーで宮本裕向からタップアウトを奪ったので挑戦をしようと、あの場で瞬時に思いついて。それもなんでそうなったかというと、2024年、自分自身、全く納得のいかない1年間、何もできず何も残せなかった。今までプロレスをやってきて今年で10年です。こんなに何もできなかった1年間というのはなかったですね。自分自身で試合が終わって家に帰り、はらわた煮えくり返って、もう一回、試合会場に行くけど、前半戦。ずっと第1試合、第2試合、わけのわからんタッグマッチ、そんなのばかり。こんなのプロレス人生で納得いかないんですよ。だからこそ、やるからには自分でやるしかねえと。このGAORAのベルトで俺はなりふり構わずやるしかないと思ったので挑戦表明しました。このGAORAのベルト自体の位置づけが三冠よりかなり下に見られているかもしれないんですが、ずっとこのベルトを持っていた立花、阿部、彼らがバチバチに盛り上げてきたGAORAのベルトの価値っていうのは今、全日本プロレス内で高まってると思います。俺がこのベルトを獲ることによって、もっと高めていきたい。このベルトの位置づけっていうのをプロレス界でも高い位置にしたいなと思ってます。そのためには俺が持つのが一番いいかなと。バカの時代、もう体が動かなくなってきたおじさんたちが試合中に楽をするために笑いに走る。俺はこれ見てらんないですね。プロレスっていうのはやっぱり戦いなんで。リング上に戦いがなければ、それはもうやる意味もねえと思ってますし。この試合、宮本選手がどういうふうに来るかわかりませんが、俺は俺の戦い100%の試合に引き込んでやろうと思ってます。プロレスに安い笑いはいりません」
▼宮本「芦野祥太郎が言ってること、自分もグサッとくる部分がありました。だけど、俺らは笑われてるわけでも笑わせてるわけでもない。お客さんを笑顔で帰すのがエンターテインメントですから。今回、GAORA TVのベルトをかけて戦いますけど、芦野に足りないもの、まじめなプロレスだけでもいい。それじゃ、それ以上の楽しみはないと思うんですよ。いろんなものが集まる場所がプロレスだと思ってるんで。自分も真面目な部分あります。それだけじゃない、楽しかった部分、こいつ何考えてるんだろうって部分を芦野に気づかせてやりたいなと。気づかないかもしれない。それは戦いの中で伝えていきたい。そしてこのベルトを防衛したいと思います」
――宮本選手個人にどんな印象を抱いている?
▼芦野「レスラーとしては、このキャリアでやってることっていうのはもちろん尊敬する部分もあります。だからこそ、バカの時代のメンツと絡んで、安いお笑いに走ってるというのが見てて気持ち悪いなと思うんですよ。バカの時代の会見で俺、一回も笑ったことないです。あれ見て面白いと思ってるヤツいるんだと思って。でも、プロレスに、リングにそういうもの持ち込んでほしくないですね。だってガッチリやったらバチバチの試合できるじゃないですか。それをとにかくやりたいんですよ。GAORAというのをそういうベルトにしたいんで、宮本さん、よろしくお願いします」
――2度目の防衛戦で初めてヘビー級の挑戦者を迎え撃つが、それも含めて芦野選手に感じているものは?
▼宮本「体はもちろん僕より大きいし、10キロぐらいかな。10キロ違うぐらいかな。その体重だったら、埋められる自信もあるし、何とか動きの部分とかで。芦野ももちろんスピードもありますしね。テクニック、こないだも自分はギブアップ奪われてますし。ただ、このGAORA TVのチャンピオンシップで僕、笑いを中心にした試合はしたことないです。真面目にやってます。ただ、今回はその笑いの部分も伝えていかないといけないと芦野には思ってるので。試合はもちろんベルトがかかってるので本気でやりますけど、その中で何とか伝えることができればいいなと思います」
――芦野選手個人としてこのGAORAのベルトを獲る意味は?
▼芦野「去年、何もできなかった。タイトル戦線もほとんど絡んでません。俺にとってのベルトっていうのはどんなものでも、とても価値のある、シングルのベルトっていうのは持ってるだけでとても価値のあることなんですよ。王者として入場するというのが俺のアイデンティティでもあるので、腰に何も巻いてない、肩に何もない。この状態っていうのがとにかく不満でしかない。それを打破するために、このGAORAのベルトを何としても獲りたい。何としてでもこのベルトを獲りたいです。そういう気持ちですね、このGAORAにかける思い。このベルトがどういう位置づけなのかは、お客さんもなんとなくわかってると思います。それも全部ぶち壊して、俺がGAORAのチャンピオンになりたいと思ってます」
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