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1/16【DRAGON GATE】伏兵・ススムがトーナメント制してDG王座挑戦権獲得 “六度目の正直"でハルク撃破宣言 後楽園大会(写真あり)

 『OPEN THE NEW YEAR GATE 2015』後楽園ホール大会が16日、行われ、ジミー・ススムが次期挑戦者決定トーナメントを制し、2・5後楽園でB×Bハルクの保持するオープン・ザ・ドリームゲート王座に挑むことが決まった。

 オープン・ザ・ドリームゲート(DG)王者・B×Bハルクは昨年の12・28博多で因縁のライバル・鷹木信悟との死闘を制し、4度目の防衛に成功。次なる防衛戦の舞台は2・5後楽園に決定し、挑戦権は今大会で行われる4選手参加のトーナメントで争われることになった。

 ススムは1回戦で新井健一郎と対戦。王座挑戦で再浮上を狙う新井の右腕攻めに大苦戦を強いられた。痛む腕を気にしながらも、ジャンボの勝ち!を打ち抜いて活路を開くが、新井も譲らず。パイルドライバー、ダイビングヘッドバットと大技を連発してススムを苦しめた。しかし、ススムはファイヤーバードスプラッシュを何とか回避。最後までジャンボの勝ち!にこだわって、接戦をものにした。

 辛勝したススムとは正反対の結果を手にしたのは、ビッグR清水だ。1回戦でドン・フジイと対戦。奇襲にあい、場外戦で攻め込まれてしまった清水だったが、持ち前のパワーと気迫で反撃へ。セコンドの介入を許してピンチに陥ったが、最後は得意の砲丸投げスラムがさく裂。わずか176秒でフジイを下し、勢いに乗って決勝戦へと駒を進めた。

 そして、迎えた決勝戦。ススムはキャリアを活かした左腕攻めで清水のパワーを封じにかかったが、今年の飛躍が期待される新鋭は下がらない。シュミット式バックブリーカー→ブロックバスターの連続技を皮切りに、ススムの腰に集中砲火。清水のパワーばかりが目立つ展開となった。

 豪快なネックハンギングボムをお見舞いすると、抱え込み式逆エビ固めに捕獲。さらに、そのまま強引に担ぎ上げて、パワーボムで投げ捨てる。清水がそのポテンシャルを全開にして、挑戦権獲得まであと一歩のところまで迫った。

 ススムも何とか反撃に転じ、コーナー最上段からの雪崩式エクスプロイダーを敢行。砲丸投げスラムを切り返して、延髄にジャンボの勝ち!を打ち抜いてみせた。だが、清水はそれを上回るパワーで前に出る。串刺し攻撃を読んで首を鷲づかみにすると、今度こそ砲丸投げスラムがさく裂。ダメージを負ってすぐにフォールにはいけず、3カウントは奪えなかったが、ススムの敗北は決定的かと思われた。

 しかし、ピンチでもススムは愚直に真っ向勝負を選択した。エルボー合戦でも必死に渡り合い、ロープに押し込むとショートレンジで右腕を唸らせる。ジャーマンスープレックスで引っこ抜かれようとも、気持ちは止まらず。意地だけを頼りにジャンボの勝ち!連発で清水を攻め込むと、反撃のラリアットを食らっても倒れずに、最後はこん身のジャンボの勝ち!をお見舞い。若い清水の猛追を切り抜けたススムが、次期ドリームゲート王座挑戦権を手にした。

 ススムはかつてDG王座を保持していたが、それは9年も昔のこと。それ以降、5度の王座挑戦を果たしたが、全て返り討ちにされ、辛酸を舐めてきた。「地味に何度も何度も…去年はKING OF GATEで優勝して、満を持して挑戦したのに、1回も取れませんでした」と自ら苦しい9年間を振り返った。

 奇しくも現王者のハルクが初めてDG王座に挑戦した時の王者はススムだった(2006年5月7日、名古屋国際会議場)。ススムは「9年経って地味に立場が変わりましたね。俺は何度も負けてきている。ジミーズになってから誰もドリームゲートを取ってない。だから、2月に俺は絶対ドリームゲートを取りますよ。ハルク、覚悟はいいか?」と六度目の挑戦を前に宣戦布告した。

 ハルクも9年前のタイトルマッチを忘れていなかった。「まだ俺はデビューして間もない頃、当時チャンピオンだったあなたに挑戦しました。あれから9年…何度も何度もドリームゲートに挑戦して、ようやく手に入れたベルト。ススムさんの気持ちはわかるけど、俺はベルトを手放すわけにはいかない」と対抗心を燃やしたハルクは、「ススムさん。9年経って成長した俺の力を十分に味わってください。ドリームゲートのベルトは絶対に…絶対に渡さない」と断言。2人の視線は激しく交錯した。

 同世代の新井、そして新世代の清水を下し、やっと掴んだ巻き返しのチャンス。ススムは“六度目の正直"を目指し、真っ向からハルク超えを狙う。

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